ITエンジニアの採用場面で起こっているギャップについて

選考中に自己評価や希望に対して、選考企業が正しく認識してくれていないと感じたことのあるITエンジニアは6割以上

■調査対象者:転職したことがあるITエンジニア(n=511) ■調査対象者:転職したことがあるITエンジニア(n=511)

転職の動機として最も多かったのは「自身に対する評価に不満を抱えていた」ため

転職の動機は何ですか?複数経験がある場合は最も動機として多かった(近かった)ものをお答えください(単一回答、n=511) 転職の動機は何ですか?

採用市場ではIT人材の需要が高まり条件のよい求人が多く出ているので、現状の評価に納得がいかないと他社への転職を考えやすい状態にあるようです。またスキルアップ志向が高い職種だけに、現在の職場でスキルの停滞を感じた際にも転職を想起しやすい傾向がうかがえます。

転職活動の際には、「求人サイト」や「転職エージェント」を利用している方が多い

転職活動時に利用したものをお答えください(複数回答、n=511) 転職活動時に利用している方が多い

ITエンジニアに特化したサービスよりも総合型の求人サイトや転職エージェントの活用が多い結果になりました。まずは幅広く求人情報を得たいとの心理のようです。一方で、企業の採用サイトが3位に入っており、注目している企業の情報を自ら収集しにいく様子がうかがえます。

自己評価や希望に対して選考企業が正しく認識してくれていないと
6割以上がギャップを感じた経験あり

選考中に不安に感じていたことは何ですか?
(上位3つまで回答、n=511)
選考中に不安に感じていたことは何ですか? 選考中に自己評価や希望に対して、
選考企業が正しく認識してくれないなどの
ギャップを感じたことはありますか?(単一回答、n=511)
選考中に不安に感じていたことは何ですか?
選考中に不安に感じていたことは何ですか?

選考中に不安に感じたのは、技術職として正当なスキル評価を得られるか、入社後の働き方が自分のイメージと合っているかが重要なポイントとなっている様子です。また「選考中に自己評価や希望に対して、選考企業が正しく認識してくれていないなどのギャップを感じたことはありますか?」の質問に「ある」と答えた回答は62%にのぼりました。どのようなギャップを感じたのか、「とてもある」「ある」と回答した方に具体的な理由を尋ねました。

■転職したことがある方が感じた、人事担当者とのギャップ ※回答から一部抜粋
  • 同業者への転職でしたが、私の認識(スキルを活かせるのかどうか)に対して人事担当者は「慣れたら大丈夫」的な感覚を持っていたことに認識の違いを感じました(30代/男性/奈良県)
  • 技術の幅広さが売りだったが面接担当者が分業化され一部の技術しか知らないエンジニアだったため、こちらのスキルの価値をまったく理解していなかったこと(40代/男性/千葉県)

ギャップや不安を抱えているITエンジニアに対して、採用する側の担当者の回答は?

ギャップや不安を抱えているITエンジニアに対して、採用する側の担当者の回答は? ギャップや不安を抱えているITエンジニアに対して、採用する側の担当者の回答は?

人事担当者が特に見るポイントは
「技術スキルのマッチ度」「コミュニケーション能力」「直近の転職理由」

ITエンジニアの経験者採用について教えてください
(単一回答、n=514)
ITエンジニアの経験者採用について教えてください ITエンジニアの選考の際に
特にポイントとしてみる点はどこですか?
(上位3つ回答、n=514)
ITエンジニアの経験者採用について教えてください
ITエンジニアの経験者採用について教えてください

6割以上のITエンジニアが、担当者の理解度にギャップを感じたと回答したなかで、選考時「技術スキルのマッチ度」を特に見るという回答が最も多く、選考する側とされる側とで乖離が生じている様子です。

ITエンジニアは選考時に自己アピールに不安を感じていることに対し、人事の選考時のポイントとして「コミュニケーション能力」も挙げられていることから、エンジニアの自己アピール力と担当者の理解力の両方が必要な場面で、双方に課題がある可能性があります。

採用部門が面接官として出る機会が多いようですが、管理職で現場レベルの知見がない方が面接官を担当すると、このような乖離が起きやすいかもしれません。

人事担当者が説明するよう心がけていること

選考中、応募者に説明するよう心がけている項目を教えてください(複数回答、n=514) 選考中、応募者に説明するよう心がけている項目を教えてください

技術スキルのマッチ度を選考過程で重要視してみるとの回答が多かったことを受けて、具体的な仕事内容や役割を伝えてスキルのミスマッチをなくそうとする努力が見られます。また、報酬や働き方の「条件」よりも理念や事業説明などの「ミッションやビジョン」が上位に入りました。条件は重要ですが、条件のみでなく企業の理念や事業方針に共感できるかを重要視しているようです。この目線が合っていない場合、早期離職にもつながりやすく、企業側としては、しっかり理解してもらいたい項目とわかります。ITエンジニア側としてもミッションや事業方針が実際の業務に影響するので重要な項目となるでしょう。

パーソルキャリアRPOサービスでは採用にお困りの企業に向けて様々なノウハウを提供しています。
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  1. ■調査概要
  2. 「転職経験のあるITエンジニア目線で見た経験者採用への所感」に関する調査
  3. 【調査期間】2023年2月7日(火)~2023年2月8日(水)
  4. 【調査方法】インターネット調査
  5. 【調査人数】1,025人(転職経験者(ITエンジニア)511人、ITエンジニアの経験者採用を行っている(行っていた)企業の人事担当者514人)
  6. 【調査対象】転職経験者(ITエンジニア)とITエンジニアの経験者採用を行っている(行っていた)企業の人事担当者
  7. 【モニター提供元】ゼネラルリサーチ