採用担当者の声

当社は、コーヒー豆の調達から焙煎(ばいせん)・販売までを自社で一貫して行っています。事業は「店舗事業」と「卸売・メーカー事業」の二本柱で構成されており、フランチャイズを中心に全国約1,200店舗を展開。卸売・メーカー事業では飲料から食品まで幅広く手がけ、総合飲料食品メーカーとしての側面も持っています。
昨今の採用活動において求める職種としては、新卒・中途共に店舗運営職がメインです。その背景には、飲食業界特有の人材不足に加え、既存店舗の売上回復や新店舗出店に伴う増員、さらに社内公募制度による異動など、適切な人員配置の必要性が高まっていることが挙げられます。
採用活動としては、中途採用では、dodaサービスをはじめとした人材紹介や求人広告、求人検索エンジン、自社ホームページを、新卒採用ではナビサイトや各種イベントなどを活用しながら広く行ってきましたが、近年では、母集団形成の難しさや選考通過率、入社承諾率の低さに苦戦してきました。
特に新卒採用に関しては、大学3年生のサマーインターンから母集団形成を行い、3月の広報解禁、選考活動~合格者のフォローと内定式までの標準的な流れがあります。こうした大きな潮流のなかでは、採用活動が計画通りに進まなくても、さかのぼって採用をすることは当然ながらできません。シミュレーション通りのエントリー数が獲得できなかったとしても、後から大幅に補うということは難しいのです。
そこで重要なのは、選考に進んだ学生の志望度をいかに高め、入社承諾につなげていくかです。中でも、歩留まりを上げるために欠かせないのは、「面接の精度を最大限に高めること」だと私たちも認識していました。ですが、当社としてはまさにこの「面接」に課題感を抱えていたんです。

面接官は人事部に限らず、各事業部の部長や課長も担当しています。dodaの面接官トレーニング導入前も、個別に面接トレーニングを実施していました。しかし一人ひとりに向き合う時間はなかなか取れず、次第に人から人へ引き継がれながら、あまり体系的とはいえないトレーニングが行われるようになっていました。その結果、共通の評価基準を設定していても、ある意味属人的に選考が行われてしまうこともありました。
また、2024年12月末の段階で、26卒の採用目標人数を25卒比で20名増員することが決まりました。直近3年間エントリー数が減少している状況の中、26卒向けのインターンシップはすでに終了し新たな母集団形成も見込みにくく、目標達成が難しいのではないかと感じていました。
こうした背景のなか、当社ではdodaの面接官トレーニングの導入を決定しました。エントリー数を増やすのが難しいなかで採用人数を増やすためには、面接後の歩留まりを上げることが最重要項目です。当社の面接官たちの人としての魅力の高さは大きな強みと捉えており、トレーニングによってその強みがさらに発揮されることで、学生の入社意向向上にもつながるとも確信していました。
そこで役員へ提案し、全面接官の協力の下、プロによるトレーニングを実施することになりました。正直、「トレーニングをしても、すぐに数字として結果が出る保証はない」という意見も多く上がりましたが、それでも今こそ取り組むタイミングであるという判断に至りました。

dodaの面接官トレーニングでは、市況感や学生の動向など知識面のインプットをしていただくとともに、ロールプレイングや意見交換を通して「ドトールコーヒーの魅力が学生に“届く”面接」に重きを置いていただきました。というのも、ドトールの社員にはコミュニケーションに長(た)けた人材は多いものの、一方的に情熱を“伝える”やりとりをしてしまうケースが多いと感じていたためです。
面接官トレーニングは2025年2月に実施し、遠方からの参加者も含め1次・2次・最終を担当する全面接官24名が参加しました。当日は非常に活発な意見交換が行われ、それまで「見極め」にフォーカスしていた参加者も、トレーニングを通して自社の「魅力づけ」へと意識を向けるようになっていったと感じています。また、自部署・自ブランドの目線から会社全体目線へと視点を引き上げ、自社について語れるようになった印象を受けました。
面接官トレーニング実施後の定量的な変化として、26卒の採用活動が終了した2025年9月末時点では、全体で入社承諾率が前年比7.2%向上し、最終面接官に関しては、全ての面接官において入社承諾率が向上したことがわかりました。想定以上に早く数字として結果が表れ、社内からは驚きの声が上がりました。
定性的にも、学生からのコメントとして「面接官が自分の想いに耳を傾けてくれ、相談に乗ってくれた」「面接後のフィードバックが的確だった」など、ポジティブなコメントが多く寄せられていたのが印象的でした。
トレーニングを受けた面接官からも、「自分の面接スキルをもっと伸ばせるようなトレーニングを受けてみたい」「面接をよりロジカルなものにするための工夫を凝らしてみたい」といった声が聞かれました。なにより今回大きな成果を出せたのは、dodaによるトレーニングプログラムの成果でもあると同時に、部署間の壁を越えた発想や行動で「ALL ドトール」として取り組み、チーム力を高めるという文化が十二分に発揮された結果なのではないかとも感じています。
今回の面接官トレーニング導入を受け、dodaの担当者の方にはさまざまなフィードバックをいただきました。今後も、トレーニング関連のサービスに限らず、ドトールの採用課題や人事課題など、より幅の広い領域にわたって対等な立場で伴走していただきたいと感じています。
一方ドトールとしては、自社のチャネルもより強化しながら、ドトールのファンでいてくださるお客さまやアルバイト従業員も含め、より広く採用につなげていけるよう工夫を続けていきたいと思っています。
*記事内容や社員の所属は、取材当時のものになります
