メディカル業界マーケットレポート(2024年1月発行)

2024年1月発行
業界別マーケットレポート

メディカル業界

メディカル業界中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
※該当職種:MR、医療機器営業、CRA、PV(安全性情報)、メディカルサイエンスリエゾン(MSL)、研究開発、品質管理(医薬品)、品質管理/保証(医療機器)、品質保証(医薬品)

MR

ここがポイント
  • 登録者は減少傾向、製薬会社での早期退職など影響大
  • CSO各社の採用は活況だが、メーカー求人は希少。未経験採用の強化も各社で拡大
  • 経験者採用は、転職回数不問、希望勤務地優遇など応募しやすい条件設定が必要

MRの登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比で97%と減少した。製薬会社では早期退職が増えていることから、転職活動の意欲が高い方からの登録は比較的多いものの、コロナ禍以降、働き方に対する考え方も変化しており、「転勤は避けたい」「リモートワーク希望」といった理由で、異業界を目指して転職活動をスタートさせる傾向が強くなった。
しかしながらMRの給与水準は高いため、希望の条件を満たした求人や企業が見つからず、転職活動が難航するケースも多い。
また、転職回数が0回という登録者の割合が60%となっており、初めて転職活動を行うにおいて情報収集などで戸惑ったり、腰が重たくてなかなか行動に移せない方もいたりと、いわゆる転職活動停滞層も目立つのが特徴である。

MRの求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

2023年10月~12月の求人数は、2023年7月~9月対比で143%と大幅伸長を果たした。CSOでの求人がその多くを占めるが、メーカー求人も拡大の傾向を示し始めている。
CSO各社では、製薬メーカーからのアウトソース案件が活発化しており、若手からベテラン層まで幅広い年齢層で採用されるケースが目立つ。
一方、メーカーにおける求人は、新薬上市や組織改編を行う一部の大手製薬企業、人材の流動性が高いバイオベンチャーなどが揃っている。その内容も「新卒採用で獲得したがその後退職してしまった人材を補う形での採用」や、「突発的(スポット)に発生した採用」などを実施する程度となっているため、このポジションはまだまだ希少と言える。
MR職に携わる人口は、メーカーMRの新卒採用枠の減少や早期退職の影響もあって全体的に減少している。これまでメーカー出身のMRを採用のターゲットとはしていなかった企業も、コントラクトMRでの採用を見据えてその対象内とするケースも増えている。
またCNS(中枢神経系)など高度専門分野の経験者や、基幹病院を担当したことのある経験者を採用ターゲットにする企業の求人も増加しているが、こうしたケースはそもそも転職希望者の絶対数が限られているため、採用活動の長期化は避けられない模様だ。
かつては未経験MR採用枠の勤務条件には「全国転勤」が必須であったが、「初任地を考慮する」といった求人も出ており、他業界を意識したような採用条件や求人内容にシフトしている。

MRの採用成功POINT

MRとして転職を希望する経験者は、希望の企業・領域・薬剤などの求人が発生したタイミングで転職活動を開始するため、転職サイトの登録目的も「まずは情報収集」の傾向が強い。
ONC(がん関連領域)やCNS領域の経験があるMRは希少なため、当該領域の経験者を採用したい場合は転職回数を不問にする、希望勤務地を優遇するなど、工夫や条件見直しが必要だ。
特に将来のリーダーとなり得る若手採用は極めて難しく、優秀層は異業界・異職種への転職も視野に入れていることから、今後の戦略やパイプラインなどを明確に打ち出していくことが大事である。
CSOの求人であれば、スペシャリティ領域のプロジェクトやリモート可能なプロジェクトなど、携わるプロジェクトの詳細まで求職者に伝えることがポイントだ。
また、MR以外の職種で携わるプロジェクトや社内異動などキャリアの幅を伝えることも求人訴求では効果的である。未経験の転職希望者の場合、全国転勤を懸念して応募を控えてしまうことが多い。早期採用のためには、初任地の選択、配慮、考慮がより一層重要になるだろう。

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医療機器営業

ここがポイント
  • 2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比で96%と減少。異業種転職のニーズは増加傾向
  • 2023年10月~12月の求人数は、2023年7月~9月対比119%と増加
  • 採用競合を意識し、社内環境や体制など求人の魅力ポイントを改めて見出す

医療機器営業の登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

医療機器営業職を希望する方は、現職の給与水準も高く、製薬会社のような早期退職も少ないため、急いで転職先を決めるというよりもじっくりと企業を吟味して、「長期的に転職活動を行いたい」といった志向性を持つ。
また、コロナ禍以降、働き方(転勤、リモートワークなど)の改善を希望する転職希望者は増え続けており、「現在の年収を維持しながら異業種で新たな活躍をしたい」と考える方も増加している。実際、現職の待遇(年収など)と同様の内容を提示する医療業界以外の企業も増えているため、異業種へ転身するケースも決して少なくない状況だ。異業種転職は引き続き動向を注視したいトピックスである。

医療機器営業の求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

新製品(治療機器、診断機器など)のプロモーションに関わる営業職や、CSOでの営業採用など採用ニーズは高く、積極的に人材を募集している傾向にある。
また、新卒採用で充足が叶わなかった分も含め、積極的に営業職の中途採用を行っている企業は多い。
採用の要件は、異業界出身の営業経験者や販売・サービス経験者にまで広がっており、他業界との採用競合が生まれている。

医療機器営業の採用成功POINT

同業界に限らず異業界にも採用競合が多く、企業によっては全国転勤のない環境やリモートワークの設備構築など、コロナ禍を経て働き方の多様化が進んできており、求職者の応募もこれらに集まりやすくなっている。採用においては今までの慣例を取り払って、異業界含め採用競争力をどう上げていくかを検討する必要があるだろう。
また、自社求人の魅力付けのポイントとしては、業界としての安定性はもちろん、働き方(残業、休日出勤、急な呼び出し回数など)、女性活躍(育休産休・女性営業のロールモデル)、年収の上がり幅や生涯年収など、求職者が気にするポイントを押さえ、面接などで伝えていくことが大切だ。

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CRA

ここがポイント
  • 2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比100%で横ばい。メーカーやキャリアチェンジを志向する傾向は変わらず
  • メーカー・CRO共に採用ニーズは非常に高く、採用難易度も変わらず高い状態が続いている
  • 応募の前段階から人事と現場の情報共有や連携がポイント

CRAの登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

CRAの未経験採用は少しずつ鈍化しており、登録者数の増加ペースも緩やかになってきた。ただし、転職希望者の大半がメーカーや異業種への転職を志望しており、第一希望の叶わない方が、次点でCROなどを目指すケースが多い。一方で、経験者採用枠が充足し採用活動を終了するCROも出てきているが、依然、経験者の獲得はやや厳しい状況である。
また、リモートワークなど柔軟な働き方を求める声は依然高く、適切なタイミングと希望の環境が見つかればすぐにでも応募し、転職したいと考える希望者も多い。

CRAの求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

2023年10月~12月の求人数は2023年7月~9月と比較してほぼ横ばいとなっており、高水準が続いている。メーカーの採用ニーズは不定期に発生しており、経験者を採用したい場合はCRO出身者や若手まで採用ターゲットを広げる場合が多い。しかし、経験者採用だけでは目標とする採用枠の充足が厳しいと判断して、未経験者採用も積極的に行う企業も多く、入社日を明確に定めて採用活動をコンスタントに行うケースも増えている。
CROでは、バイオや希少疾患領域といった比較的難易度の高い案件が増えており、各社活発な採用活動が継続されている。CROはクライアント先であるメーカーなどから、受託プロジェクトにおいて経験者のアサインを求められるケースも多く、特に経験者の採用に注力している。
一方、メーカーでは、モニタリング工程をCROに委託し、自社は上流工程での業務を主としているため、海外ベンダーとのやり取りが頻発する。このことから採用条件に英語力が必須となっており、TOEIC(R)テスト で750点以上の人材を求めている。

CRAの採用成功POINT

製薬メーカーやCROでの経験者採用の難易度は高い状態が続いている。競合各社はリクルーター機能の整備強化と多様な採用手法(ダイレクトリクルーティング、リファラルなど)を活用し、CRA経験者へアプローチしている。
経験者は、その転職活動において複数社から合格をもらうケースが多いため、給与・グレードなどの情報だけではなく、具体的な入社後の活躍イメージや採用側の熱意や期待感を伝えるなど、オファー面談だけではなく、カジュアル面談・説明会など前段階からの意向醸成を目指して工夫を凝らすことが大事だ。
未経験採用の場合、転職意欲がまだ低い潜在層に対しては、選考要素を除いたイベントの開催や、カジュアル面談などでの接点強化、広告出稿で認知度向上を狙うなど、中長期的な採用活動を行っていくことが肝要である。

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PV(安全性情報)

ここがポイント
  • 2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比で95%と微減
  • メーカーとCROで採用要件に差があり、業務の切り分けが顕著
  • 経験者採用の難易度は高く、未経験者採用まで枠を広げることも必要

PV(安全性情報)の登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

今期の登録者数は、前3カ月と比べて95%とやや微減した。
CRO在籍者は、「業務量の多さに伴う残業時間への懸念」を転職理由に挙げる方が多い印象である。また、派遣でのPV経験者の登録も多く、正社員を目指したいというニーズも一定数見受けられた。

PV(安全性情報)の求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

2023年10月~12月の求人数は、2023年7月~9月対比で106%と増加した。メーカーとCROともに、経験者採用の条件が細分化・厳格化しており、メーカーはオペレーティブな業務をCROへ委託しているため、同ポジションでは安全監視や安全管理、プロジェクトマネジメントの経験があり、かつ英語力のある人材を求める傾向にある。
CROは、経験者の数が限られているマーケットのため、PV経験1年以上と間口を広げて採用している企業も多い。経験者採用が中心ではあるものの、採用枠の充足が難しく、未経験者採用を積極的に行う企業もあり、その際は語学力と理系バックグラウンドを持つ方をやや重視している。
また、スタッフクラスの採用強化とともに、管理・マネジメント人材の不足も発生しており、「リーダー・管理職人材の確保」を喫緊の課題として上げる企業も少なくない。
一方、未経験者採用は、「医療系の有資格者×TOEIC(R)テスト700点以上の英語力×大学卒業もしくは理系修士卒以上」がターゲットとなることが多い。

PV(安全性情報)の採用成功POINT

PV経験を1~2年積んだ方や、派遣でPV入力をしていた方などが準経験者として活動するケースが多いため、即戦力となる経験者は重宝される。また、プロジェクト管理や安全性管理を求める場合、CROなどでプロジェクトリーダー経験がある方までターゲットを広げていくことが肝要だ。
準経験者の採用要件として、語学力や、利用していたシステム如何で稼働プロジェクトとの相性が求められることもあり、人材の早期の立ち上がり(オンボーディング)を採用側が期待していることがわかる。
また、転職理由としては「年収アップ」「キャリアパス」が多いため、訴求ポイントとして「年収モデルは上り幅も含めてどの程度か」「どのようなキャリアパスが築けるか」を明確に伝える必要があるだろう。

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メディカルサイエンスリエゾン(MSL)

ここがポイント
  • 経験者の登録は希少だが、同ポジションを志す登録者は増加傾向に
  • Ph.D.取得者かつ特定疾患領域の知識保持者のニーズは継続。経験者採用が中心
  • 転職希望者の求めることを明確にして、親和性のある求人にブラッシュアップする

メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

2023年10月~12月の登録者数は、前の3か月期対比では91%と微減した。MSLは、他部門(MR、臨床開発、研究など)でキャリアを構築した後にMSLへ異動するといったキャリアパスを持つ方が多く、年齢層で言えば30代後半~50歳までがボリュームゾーンとなる。
異職種からの転職も目立つポジションで、市場ニーズの高まりを敏感に察知して、MRや臨床開発、研究などといった職種からMSLを目指す傾向にある。
同分野は、企業によって与えられる役割が異なるケースも多く、役割やポジションを慎重に検討して転職する方が多い。そのため長期的なキャリア形成を前提に、情報収集やカウンセリングを希望する方が大半である。

メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

求人のほとんどはCSOでの未経験採用であるうえ、医療系専門職(アカデミア、薬剤師、看護師、MR、CRAなど)の経験と英語力が求められる。ただし、メーカーでは依然経験者採用のニーズが高く、同じ領域の経験を求める傾向は続いている。
しかしながら採用が難航するケースも多いため、採用ターゲットをPh.D(Doctor of Philosophy/博士号相当)保持かつ特定疾患領域の科学的な知見や、臨床への理解を有する方を含める形で、採用の門戸を開くケースも多い。

メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の採用成功POINT

近年MSLの役割は多様化しており、企業によって業務内容が異なるため、業務範囲や各ステークホルダーなど細かい情報まで求人票に落とし込む必要がある。経験者からの応募は希少性が高いため、求人を出す時点で期待している役割や仕事・自社の魅力を伝えることが重要である。
提携している転職エージェントなどがいれば、それらの情報を伝えることも大事だ。なぜならば、転職エージェント向け説明会の実施により、応募獲得に至るケースも多いからだ。MSLはMRと違い会社業績や成果への反映が見え難いため、期待する能力より評価の基準・キャリアの築き方を明確化させることが求職者を惹きつけやすい。
一方、未経験者採用においては、求める役割(KOL/Key Opinion Leaderからの情報収集なのか、KOLへの情報提供なのかなど)によって、採用ターゲットを臨床開発職やMR、あるいは研究領域が合致するアカデミアなどといった中から検討すると良い。

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研究開発

ここがポイント
  • 登録者数は減少傾向。特定技術派遣で研究補助をしているエキスパートは増加へ
  • 2023年10月~12月の求人数は、2023年7月~9月対比105%と増加
  • 「現職の不安や不満」をどのように解決できるかを打ち出すことが競合との差別化につながる

研究開発の登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比で91%と減少した。
製薬企業で就業している研究者の登録は少ないが、バイオベンチャーの研究者は増えている傾向にある。
製薬企業の研究者は、転職活動にはとても慎重であり、かつ研究内容や疾患領域に対して「こうありたい」強いビジョンを持って転職活動を行っているケースが多く、応募への腰は重いようだ。一方で特定技術派遣での研究補助職をメインとされている方は、「自社製剤を扱える」「収入をアップさせたい」という理由で転職活動を行う方が多く、製薬企業の研究職へのステップアップを希望する傾向が強い。

研究開発の求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

製薬企業やバイオベンチャーなど継続的に募集している企業は多いが、以前と比較すると勢いは鈍化している。
求人数の増加は、主にバイオベンチャーや一部の大手製薬メーカーに集中している。注力領域である抗体医薬品や再生医療関連など、いわゆるニューモダリティと言われる経験者が少なく、将来性が高い領域の採用ニーズが高い。
稀少価値の高いスキルを保有している転職希望者には、複数の企業からオファーが届く傾向は以前より変わりがない。また、アカデミアにおける経験も採用基準に入ることも多く、特に筆頭著者(ファーストオーサー)などの経験は重用される傾向にある。

研究開発の採用成功POINT

現職に対する大きな不安や不満がないので、積極的に転職活動を行う転職希望者が少ないのが同職種の特徴である。そのため現職と比較しながら「この会社に入社するとどんなメリットが得られるのか」、あるいは「働くことにおいてどんな不安や不満を解消できるのか」を求人訴求として打ち出すことによって競合と差別化できるだろう。
大手メーカーであれば、研究領域の経験者の興味を引くポイントが多くあるが、バイオベンチャーなどは魅力付けのポイントに苦労するケースが往々にして見られている。
将来的に現在の研究(業務)がどのような価値を発揮していけるかなどを訴求し、その上で競合にも負けない待遇などを条件提示することで活路を見出していけると思われる。
また、登録者は20代~30代前半が多くいことが特徴なので、育成前提で採用枠を見直せばポテンシャル人材などを含めて獲得できる確率は高まるはずだ。
転職市場には、化学系企業がバイオ医薬・再生医療領域などに参入しているため、今後医薬品業界外での競合が増えてくると予測されている。そのため市場の動向を的確に捉えた採用活動が求められる。

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品質管理(医薬品)

ここがポイント
  • 2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比で81%と減少
  • メーカーのみならずCMOやバイオベンチャー、受託分析などからの求人が増加
  • 求職者のもとめる「働き方」について自社がどれだけマッチするか、あるいは環境整備できるか

品質管理(医薬品)の登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

登録者の転職理由の大半は、働き方の改善やワークライフバランスの充実、本社QA(品質管理)職への転身希望などとなっている。品質管理経験者の登録内訳は、特定技術派遣出身や社会人経験の年数が短い方も多く、待遇や雇用形態、働き方の改善を求めている。
転職回数の内訳を見ると、転職回数0回の方が40%、転職回数1回の方が31%と、約7割の方は転職経験自体が少なく、上記の傾向から採用活動のPRポイントで「待遇」や「就業環境」などについて推すのが良策と言えるだろう。
若手層の中には新卒時に希望の会社へ就職できず、転職を機に再び希望だった会社へ応募するケースも多く、そのため大手企業へ応募が集まりやすい傾向にある。

品質管理(医薬品)の求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

求人の傾向としては、大手製薬メーカーでは管理職・リーダークラスなど試験責任者の採用ニーズが高い。その一方で、中堅製薬メーカーやバイオベンチャーで、異業種(食品・ケミカルなど)出身者からでも応募可能な求人やGMP(Good Manufacturing Practice)経験者であれば歓迎という求人も増えている。
また、グローバル企業の求人では英語力とバイオテクノロジー関連の経験が必須要件に含まれるため、工場が立地する地方採用となると、採用が難航するケースが少なくない。そこで採用人材に求める経験や保有するスキルについて条件を緩和する、あるいは英語力についてレベル要件を見直すなど何らかの工夫は必要となるだろう。
最近ではメーカーのみならずCMOやバイオベンチャー、受託分析などからの求人もあり、ポジションもメンバークラスから管理職クラスなど幅広く、売り手市場の状態がしばらく続いている。

品質管理(医薬品)の採用成功POINT

QC(Quality Control)経験者であれば、将来的な自身のキャリアを見据えている場合が多く、面接やオファー面談などの中では、品質保証や製剤研究ポジションなどへのステップアップなど、入社後のキャリア形成についてじっくり話し合いを持つことが、入社意向の醸成や長期的に活躍できる人材を採用することにつながる。
また、コロナ禍以降、リモートワークの可否やフレックス制度の有無などといった求職者が求める「働き方」についても大きく志向性が変わってきているため、これらについて自社がどれだけ環境を整備し、希望を叶えられるかが採用成功のポイントとなるだろう。

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品質管理/保証(医療機器)

ここがポイント
  • 2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比で86%と減少
  • 求人数は全体的に増加傾向、英語力が内資・外資問わず必須条件に
  • ポテンシャル人材採用も視野に入れつつ、経験者採用を中長期的に展開していくが吉

品質管理/保証(医療機器)の登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

同職種は、医薬品の品質管理の登録者数と比較すると約1/2程度の規模である。その内情として、対象となるターゲットが、「現職でそのままスキルアップを望む」か、「キャリアチェンジではなく現職の社内で配置転換を希望する」といったケースがあるからだ。このような理由で登録をしない方々も一定数存在しているため、登録者自体が希少な領域となっているのである。
したがって転職希望者は、募集する企業が限定的であることを理解しているため、複数の転職エージェントに登録後、求人があり次第応募するといったケースがほとんど。専門性が高く売り手市場のため、転職回数の多い方(4回以上の方が31%)が一定数を占めている、あるいは出身企業も特定の業種や業界に偏らず、外資や日系、メーカー、商社などとさまざまであるなど、特徴的な属性を持っている。

品質管理/保証(医療機器)の求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

2023年10月~12月の求人数は、同年7月~9月対比で105%と微増。国内メーカーは国内の対応はもちろんだが、海外の法規制対応や海外子会社とやりとりができる英語力など、グローバルで活躍できる人材を求める傾向にある。
また、外資メーカーはもともと本国とのやりとりがあるため、英語力が国内メーカーより必須となるケースが多く、担当範囲もQMS(Quality Management System)やGVP(Good Vigilance Practice)など幅広い対応が求められる。
基本的には、経験者募集の求人がメインだが、登録者が多くはないため、GVPの安全管理や品質保証の分野では「英語力+理系バックグラウンド」など、未経験者も応募可能である求人も少なくない。

品質管理/保証(医療機器)の採用成功POINT

組織の状態により採用要件に検討の余地があれば、異業界の品質管理経験者、GVPにおいては「英語力+理系のバックグラウンド」を持つ経験者、あるいは医療機器営業経験者を対象にするなど、ターゲットを広げると採用成功につながる。
その場合、面接などのシーンで、品質保証という仕事の面白みや、これまで培った経験・スキルが十分に発揮できる環境である、といったトピックスを求職者にアピールすることで入社意向は高まっていくだろう。
経験者をターゲットにする場合は、採用活動の長期化が避けられないため、継続的な募集と、応募者を逃さないよう他社に負けないスピード感ある選考の実施や選考フローの見直し、働き方(リモートワーク、残業時間)の訴求などがポイントになってくる。

自社の魅力をどう訴求するか、スケジュール面でどう差別化するか…
自社だけでは難しい、選考段階における意向醸成も
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品質保証(医薬品)

ここがポイント
  • 2023年10月~12月の登録者数は、2023年7月~9月対比で109%と増加
  • MP・GQP経験者採用のニーズは依然高く、業界未経験採用はレアケース
  • 採用ターゲットのタッチポイントを増やし継続的な募集(採用活動)を

品質保証(医薬品)の登録者動向

登録者詳細

対象:2023年10月~12月にdodaにご登録いただいた方。

医薬品の品質保証は、品質管理などからの社内異動で経験を積み始めることが多いため、品質保証のキャリアを社会人経験年数8~10年以上経過してからスタートするケースが少なくない。
また品質管理からのステップアップで転職する方も多く、転職回数0回の方の登録が46%を占めており、転職に対して慎重な傾向が強い。
語学スキルの高い方は希少なため、転職回数が多くても複数企業から声が掛かる、売り手市場の職種である。

品質保証(医薬品)の求人動向

求人マーケット動向

保有求人件数と登録者数推移:2023年1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2023年1月~12月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

2023年10月~12月の求人数は、2023年7月~9月対比で105%と増加した。製薬企業のみならずバイオベンチャーにおいても求人があり、転職希望者の獲得競争は変わらず続く見込みだ。
採用側企業は、GMP(Good Manufacturing Practice)やGQP省令(Good Quality Practice)関連などでの経験者を希望するケースが多く、業界未経験採用は稀である。そのため応募獲得に苦戦する企業も少なくない。
本社勤務のQA(品質保証)求人の場合、英語力が求められるケースが多く、スキルフルな転職希望者には複数の内定が出る傾向にある。選考スピードなど競合他社を意識した採用活動が必要となってくるだろう。

品質保証(医薬品)の採用成功POINT

転職希望者の母数が少ないため、いつ転職活動をスタートさせるかが不明なケースが多い。こうしたターゲットを逃さないためにも多様な採用チャネルで求職者とのタッチポイントを増やし、継続的に自社を認知させておくことが望ましい。
一方で、採用を急務とする場合は、採用ターゲットの見直し(経験年数・語学力)など、配属先の部署や現場を巻き込んだ採用体制構築が成功のポイント。転職希望者の興味喚起のためにも、自社の特徴を情報提供していくことが必要である。例えば、サイトQAから本社QAへのキャリアチェンジが可能であることや、外資系の場合は本国・本社との関係性について情報提供できると良い。
未経験採用であっても「薬剤師資格×英語力」など対象条件をしっかり設定して採用を行っている企業もあり、社内で教育環境が整っている場合は、長期育成を視野に入れた採用を実施することも選択肢の一つとして持っておきたい。

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※こちらのPDF版レポートは、経営者や人事・採用担当者の課題解決を手助けするWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズジャーナル)」byパーソルキャリアからダウンロードできます。

過去のレポート

メディカル業界マーケットレポート(2024年1月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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