doda転職求人倍率レポート（2021年4月発行版・2021年12月24日訂正）

2021年1～3月の転職求人倍率は、1月1.96倍、2月2.04倍、3月2.02倍となりました。
3月の求人倍率は前月比-0.52ptの2.02倍。求人数が減少し、転職希望者数は微減に留まったため、求人倍率は下降しました。前月比で求人数は98.7%、転職希望者数は99.9%となりました。また、前年同月比では、求人数は78.5％ 、転職希望者数は98.7%となり、求人倍率は0.52pt低下しました。

3月の求人数は前月比で微減。すでに募集をしているポジションの充足に力を入れる企業が多かったことが要因として考えられます。転職希望者数も前月比で微減しました。

業種別では、3月に求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「IT・通信」、次いで「メディア」。

職種別では、3月に求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「専門職」、次いで「クリエイティブ系」という結果でした。

4月の求人数は例年どおり微増または横ばいで推移し、転職希望者数は増加する見込みです。DX、テレワーク、5Gの推進の流れにより、各社でインフラ系エンジニアの求人は増えることが予想されます。中でも社内の経営課題や事業課題、業務上の課題を、システムの導入・改修によって解決する「社内SE」の採用ニーズはより高まっていきます。

今後、積極的に採用活動を行う企業は、今は企業認知を上げる施策を行うなどのほか、引き続き、待ち型の採用手法ではなく、ダイレクトソーシングやリファラル採用など攻め型の採用手法を増やし、経験者や即戦力となる人材にアプローチすることをおすすめします。

（doda編集長 喜多 恭子）

3月の転職求人倍率は、前年同月比で、8業種（「その他」を除く）すべてで低下しました。求人数は、前年同月比では「IT・通信」（前年同月比86.7％）、「サービス」（同86.7％）の順に落ち込みが少ない結果となりました。転職希望者数は、「メディカル」（同96.9％）、「メーカー」（同96.4％）、「金融」（同94.0％）、「小売・外食」（同94.0％）、「その他」（同92.1％）以外は前年同月から増加しました。

3月の転職求人倍率は、前年同月比で、「技術系（メディカル）」以外の10職種が低下しました。求人数は、前月同月比では「技術系（メディカル）」（前年同月比100.8％）のみ微増。転職希望者数は、「技術系（IT・通信）」（同105.6％）、次いで「クリエイティブ系」（同103.7％）、「営業系」（同102.2％）、「企画・管理系」（同100.5％）が増加しました。

2021年1～3月の関西エリアの転職求人倍率は1月1.59倍、2月1.57倍、3月1.57倍となりました。3月の転職求人倍率は、前年同月比-0.59pt。求人数は、前年同月比73.9％で減少。転職希望者数は、前年同月比101.9％で増加しました。

関西エリアでは、大手製造業やアウトソーシング業界などで4月以降の採用計画も出始め、積極的に採用活動を進める企業が目立ちます。その一方、販売サービス業を中心とした休業要請などで影響が出ている業界については、引き続き採用には消極的な状態が続いています。転職希望者は、今すぐに転職活動に踏み出す方が一定数いるものの、情報収集している段階の方が多く、慎重な姿勢が引き続き見受けられます。

即戦力採用が色濃く出てきている状況から、経験者については多くの採用競合とのバッティングが想定されます。経験だけではなく、入社後活躍する人材のペルソナ設定をし、どのような求職者に応募してきてほしいのかを具体化して訴求することが採用成功へのポイントです。また、オンライン選考が定着したことで選考のリードタイムが短くなっている傾向もあり、選考スピードも重要となります。

（doda 関西オフィスゼネラルマネジャー　齋藤 久敏）

3月の転職求人倍率は、前年同月比で、9業種すべてで低下しました。求人数は前年同月比では「IT・通信」（前年同月比87.6％）、「サービス」（同83.8％）の順に落ち込みが少ない結果となりました。転職希望者数は、「IT・通信」（同101.7％）、「メディカル」（同109.7％）、「サービス」（同106.1％）、「商社・流通」（同104.1％）、「メーカー」（同100.2％）が前年同月から増加しました。

3月の転職求人倍率は、前年同月比で、11職種すべてで低下しました。求人数は前年同月比で「技術系（IT・通信）」（前年同月比102.8％）のみ増加しました。転職希望者数は「技術系（IT・通信）」（同111.1％）、「クリエイティブ系」（同108.3％）、「技術系（化学／食品）」（同105.4％）、「事務・アシスタント系」（同105.3％）、「専門職」（同102.8％）、「販売／サービス系」（同102.1％）、「営業系」（同101.3％）が前年同月から増加しました。

2021年1～3月の中部エリアの転職求人倍率は1月1.83倍、2月1.80倍、3月1.82倍となりました。
3月の転職求人倍率は、前年同月比-0.77pt。求人数は、前年同月比は70.2％で減少。転職希望者数は、前年同月比99.9％でほぼ横ばいでした。

中部エリアでは、今期を見据えて採用活動を再開させた企業が増えています。転職希望者は引き続き、より多くの求人の説明会やオンライン面接を効率的に受けており、在宅勤務などの働き方環境を意識し転職活動している方も顕著に増加。

今後、柔軟な働き方を意識する傾向はより強まっていくと考えられるので、積極的に採用活動を行う企業は、転職希望者へのアピールとして、オンライン選考の実施状況やリモートワーク制度の実情、手当など自社の採用優位性につながる情報を具体的に求人票に記載することをおすすめします。

（doda中部オフィスエグゼクティブマネジャー　三留 翔太）

3月の転職求人倍率は、前年同月比では9業種すべてで低下しました。求人数は前年同月比で「サービス」（前年同月比86.4％）が最も落ち込みが少ない結果となり、転職希望者数は、「その他」を除く、「メーカー」（同97.5％）、「商社・流通」（同96.0％）、「小売・外食」（同93.0％）、「金融」（同86.4％）以外は前年同月から増加しました。

3月の転職求人倍率は、前年同月比では11職種すべてで低下しました。求人数は前年同月比で「事務・アシスタント系」（前年同月比103.2％）のみが増加。転職希望者数は「クリエイティブ系」（同119.8％）、「専門職」（同113.5％）、「事務・アシスタント系」（同107.4％）、「技術系（IT・通信）」（同106.1％）、「技術系（化学／食品）」（同105.4％）、「企画・事務系」（同101.2％）が前年同月から増加しました。