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モノづくりエンジニア中途採用マーケットレポートは、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
※該当職種:機械設計、回路設計、組み込み・制御設計、品質管理(品質保証)、生産技術・プロセスエンジニア、フィールドエンジニア・カスタマーサポート、設計職(建築・土木)、施工管理(建築・土木)、研究開発(化学)
機械設計
ここがポイント
◆売り手市場が継続。20代が登録の約半数を占め、即戦力採用には高い採用競争力が求められる。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で103%。前年同期比116%。
◆採用基準を緩和して幅広い分野で活躍する機械設計エンジニアを検討する必要がある。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
機械設計の登録者動向
8月は一時的に登録者数が増加したが、9月、10月は再び7月以前の水準に戻っている。横ばいではあるが、昨年対比で見ると120%と登録者数は増加傾向。
ただし、求人数も潤沢にある状況のため、引き続き機械設計者の転職市場は売り手市場となっている。
年代別でみると20代が全体の約半数を占める一方、31歳~35歳のミドル層は全体の20%のみであり、経験年数やスキル不足であっても育成対象として若年層を積極的に採用したり、 ミドル層については転職回数や学歴などの採用要件を広げて検討する必要がある。
機械設計の求人動向
第1四半期においては新規求人数は少し落ち着きを見せたが、直近は新規求人数は増加傾向。
メーカー、技術者派遣問わずニーズがあり、エンジニア求人の中でも最も求人の多い職種である。
機械設計の採用成功POINT
求人数は多いものの登録者数も比較的多い機械設計領域。
機械設計は分野が広いため、扱っていた製品の親和性をどこまで求めるかがポイントである。
広く機械設計者を集め検討を進めていくと採用成功の可能性が広がる。
・会社説明会や面談会などを実施し、幅広い分野での機械設計エンジニアと会い、可能性を広げる。
・登録者のボリュームゾーンである高年齢層や、若手第二新卒の採用も検討する。
・転職フェアや求人広告など転職潜在層にもアプローチできる採用手法を検討する。
回路設計
ここがポイント
◆機電系開発職の中で最も売り手市場の職種。選考スピードで遅れをとらないことが採用のカギ。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で99%。前年同期比141%。
◆採用基準を緩和して母集団を従来以上に確保すること、選考フローや面接内容も強化する必要がある。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
回路設計の登録者動向
設計開発職種の中では最も登録者数が少なく、登録者数推移も横ばい。
一方、求人数は5~7月と8~10月とでは10%増となっており、採用難易度が高まっている。
年代別では各世代ほぼ同じ分布で、いずれの世代も引き合いが強い。
採用成功に向けては、回路設計の転職希望者は、技術分野に関わらず、活動開始後早期に転職先が決まることが多いため、選考スピードで他社に後れを取らないことが採用成功ポイントになっている。
回路設計の求人動向
2016年度は年間を通して高い推移を続けた回路設計職。2017年度に入っても右肩上がりで増えていた求人数は少し落ち着きを見せている。
ここ最近は回路設計の中でもパワーエレクトロ二クス分野の求人が目立つ。
回路設計の採用成功POINT
有効求人倍率が高く採用難易度が高い職種の1つである。
経験以外の採用要件を緩和して経験者を採用するか、育成前提で若手のエンジニアを採用する必要性がある。
・母集団を形成するためにスキルベースでのマッチングを重視して選考を進めていく。
・ベテラン層の採用を検討する。
・有効求人倍率が高く採用競合も多く存在するため、選考プロセスの工夫が必要。
・転職意欲がそこまで高まっていない登録者にも進んでアプローチする採用手法や口説きを前提とした選考を行う。
組み込み・制御設計
ここがポイント
◆引き続き、売り手市場が続く。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で92%。前年同期比130%。
◆あらゆる採用手法を利用して母集団を確保していく必要がある。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
組み込み・制御設計の登録者動向
組み込み系ソフトウェアエンジニアは、変わらず希少な状況。
特に、自動車業界のエンジニアは、複数企業から内定を獲得している方が多い。
また、異業種出身者(ソフトハウスやアウトソーシング出身者)や、ベテラン層のエンジニアにおいても内定を獲得されている方が多い。
組み込み・制御設計の求人動向
これまで求人数の高まりを見せていた組み込み・制御設計だが、新規求人は落ち着きが見えてきた。
ただ全体の求人数が高止まりしているため、採用難易度の高い求人が残り続けている状況。
組み込み・制御設計の採用成功POINT
新しい技術の発展と共に、これまで経験したことのない技術に対応できるエンジニアを求めており、有効求人倍率は最も高い職種である。
異業種間の技術親和性をいち早く見出し、採用を加速させないと手遅れになりかねない。
・採用の専門家へ採用業務をアウトソースする。
・転職意欲がそこまで高まっていない登録者にもアプローチする採用手法や口説きを前提とした選考を行う。
・異業界の経験者を積極的に検討し、職種軸で経験値を判断していく。
・母集団形成に苦戦するため、待ちの姿勢ではなく会社説明会や面談会を実施するなど能動的な対応を進める。
・ベテラン層の採用や若手ポテンシャル採用も積極的に検討する。
品質管理(品質保証)
ここがポイント
◆昨年に比べると、転職者市場に変化している。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で102%。前年同期比161%。
◆求人の魅力や会社の今後の方向性を映し、ピンポイントな登録者にアピールすることが大切である。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
品質管理(品質保証)の登録者動向
現職が多忙すぎたり、収入面でも満足している方が多く、昨年は登録者数が少なかったが、今年は昨年5月-10月比で約1.4倍に増加している。
ソフトウェアや機械の評価をしている方が、品質系エンジニアに転向するケースも見られる。
品質管理(品質保証)の求人動向
新規技術や異業界へ参入する企業が増え、その分野に対応するために昨今求人数の伸びが目立つ。
新分野への対応を目的とするためピンポイントな要望が強いのも特徴的である。
品質管理(品質保証)の採用成功POINT
同業、異業界の採用であってもどのような課題があり、今後会社としてどうなっていきたいかメッセージ性の強い打ち出しをして、課題を解決できる登録者にアピールする必要がある。
会社としての課題や方向性を打ち出し、同業者または異業界の経験が必要なのかをしっかりメッセージングして採用活動をする必要がある。
できる限り求人の背景を伝え、転職希望者に訴求していくことが大切である。
・比較的年齢層が高く、転職回数も多い登録者が多いため、過去の経験に捉われずに登録者に合わせた採用要件を検討する必要がある。
・学歴や年齢、転職回数ではなく、経験ベースで検討を進め応募窓口を広げる。
・待ちの姿勢ではなく、スカウトメールを送るなど能動的な採用活動をする。
生産技術・プロセスエンジニア
ここがポイント
◆大型案件継続傾向により売り手市場続く。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で112%。前年同期比153%。
◆異業界や全国各地にいる登録者にアプローチすることが大切である。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
生産技術・プロセスエンジニアの登録者動向
引き続き自動車業界を中心に生産技術職のニーズは高い。例年下期に下火になる大手企業の大型採用が継続的に行われており、求人数は多い状況。
他職種と比べて経験がマッチしていればベテラン層の方へ内定を出す企業が多く、若年層に対しても各社がターゲットを幅広く検討しているケースが多い。
プロセスエンジニアについては、登録者の母集団が大変少なく、求人側も地方勤務が多いため採用難易度が高い。そのため、採用要件を緩和し、学生時代のバックグラウンド次第で未経
験採用をしているケースも多い。
生産技術・プロセスエンジニアの求人動向
新製品の開発や効率化・自動化・省人化をテーマに新規求人数の伸びが最も高い職種である。
各社業績が好調で設備投資に費用をかけられることも起因して昨対比では160%の伸びを見せている。
生産技術・プロセスエンジニアの採用成功POINT
登録者数も少なく有効求人倍率が高まっているため、異業界からの採用や、全国各地の転職希望者にアプローチする必要がある。
比較的勤務地に拘りがない方が多いため、必要な技術ニーズを照らし合わせ登録者を惹きつける力が必要となる。
・全国各地から人を集める必要があることから求人の認知を高める施策が必要である。
・海外工場にてプロジェクトに応じた勤務者もいるため、一度だけでなくタイミングを見て複数アプローチすることも大切である。
・高卒の登録者割合が多いため学歴は不問にする。
フィールドエンジニア・カスタマーサポート
ここがポイント
◆売り手市場止まらず。各社転職希望者を奪い合う状況。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で98%。前年同期比295%。
◆転職回数や学歴を問わず、未経験者も含め広く母集団を形成することが大切である。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
フィールドエンジニア・カスタマーサポートの登録者動向
引き続き登録者数に対して求人数が多く、1名の転職希望者に対して、複数社の面接が入るケースも多い。特に若手~ミドル層は完全な売り手市場。
英語についてもメール読み書き・日常会話レベルの方は全体の10%程度しかおらず、大手医療機器メーカーを中心に、複数内定を獲得している状況。
そのため、自動車整備士の方や、未経験者、転職を重ねている方、ベテラン層にも対象を広げて、書類選考だけでなく面接で判断するケースが多い。
特に若手未経験層、製造職など他職種からキャリアチェンジでの採用も増えている印象。
経験者に関しては、現職の多忙を転職理由に挙げている方が多く、長期出張に出る方も多いことから面接日程調整に関しては難航することが多い。
フィールドエンジニア・カスタマーサポートの求人動向
異常な程の新規求人の高まりを見せていた同職種だが、ようやく新規求人の数は落ち着きを見せた。
ただ、昨対比ではおよそ3倍と求人自体は増え続けている。
直近の業績好調、受注好調を背景に販売後のアフターメンテナンスに対応する人員が不足している状態である。
フィールドエンジニア・カスタマーサポートの採用成功POINT
働く環境を改善するために転職を複数回している転職希望者が多く、高卒・専卒・大卒・院卒の分布がきれいに分かれていることも同職種の特徴である。転職回数や学歴を幅広く検討
する必要がある。
また、経験者だけに絞らず、人柄を重視したポテンシャル採用も考慮していくことが大切である。
・就業環境や就業スタイル、勤務地などをしっかり訴求する。
・多忙な方が多いため面接の調整はできる限り登録者に合わせる。
・社外の人と対峙することが多い職種のため、スキルだけでなく人柄を考慮して未経験の採用も検討する。
・転職回数や学歴を不問にしてバックグラウンドの素養や人柄を重視する。
設計職(建築・土木)
ここがポイント
◆登録者数は微増。特に若手層の登録が増えている。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で102%。前年同期比159%
◆採用基準や条件を緩和して母集団形成を図ることと、選考フローの柔軟な検討が大切。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
設計職(建築・土木)の登録者動向
・建築士資格試験のタイミングで、試験勉強に専念するために退職した方、試験が終了して転職活動に臨む方の登録が増加。特に20代の若手層の登録が増えているが、30代や40代
以上の経験者の登録数も多い。
・設計未経験者の採用はまだ多くはないものの、経験が少なかったり、資格を取得していない方の転職成功事例も多い。即戦力となる経験者で資格保有者の場合には、転職回数・学
歴などを幅広く検討できるかが、採用のカギとなる。
設計職(建築・土木)の求人動向
2020年の東京五輪開催へ向け、明確に人員増加の計画を進める企業が多く、求人数は増え続けている。
企業の採用意欲が極めて高い状況が続いており、求人数は高位安定している。
設計職(建築・土木)の採用成功POINT
超売り手市場のマーケットのため、自社都合の選考フローではなく、転職希望者の予定に極力合わせる必要がある。
また、多忙な方が多いため、面接回数を1回にしたり、1度で2回分の面接を実施するなど選考フローの工夫が大切。
・シニア層やリタイア世代の活用を積極的に検討する。
・正社員採用だけではなく契約社員の採用なども検討する。
・面接回数や選考フローを極力抑える必要がある。
・他者に相談せず自身で転職活動を進める方が多いため求人広告やダイレクトソーシングを利用する。
・資格未保有者も対象にするなど経験内容を重視して採用を検討する。
施工管理(建築・土木)
ここがポイント
◆若手からベテランまで、登録者数は増加。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で111%。前年同期比163%。
◆採用基準や条件を緩和して母集団形成を図ることと、選考フローの柔軟な検討が大切。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
施工管理(建築・土木)の登録者動向
・残業や休日出勤の多さを解消したいなど、就業環境の改善希望が多い状況は変わらず。特に20~30代の転職希望者は施主側・建物管理会社など、経験を活かして立場を変える転職希望者が多い。40代以降では、より大きな建物に携わりたい、給与条件を改善したいなど、施工管理での転職希望者も増えてくる。
・多忙な方が多く、選考結果の判断が速い・早期に日程調整を進められる・土日祝や平日夜間に面接調整できる会社を優先して進めていく傾向があり、臨機応変に面接日程調整を進めていけるかが、採用のカギとなる。
施工管理(建築・土木)の求人動向
2020年の東京五輪開催へ向け、明確に人員増加の計を進める企業が多く、求人数は増え続けている。
設計のニーズより施工管理のニーズの方が高く、採用充足もしないことから求人数は右肩上がりに増え続けている。
施工管理(建築・土木)の採用成功POINT
超売り手市場のマーケットのため、自社都合の選考フローではなく、登録者の予定に極力合わせる必要がある。
また、転職希望者は多忙なため面接回数を1回にしたり、1度で2回分の面接を実施するなど選考フローの工夫が大切。
若手とシニア層の2極化が目立つため、世代に合わせた求人の訴求をすることが必要である。
・シニア層やリタイア世代の活用を積極的に検討する。
・正社員採用だけではなく契約社員の採用なども検討する。
・若手の登録も多いため若手向けのメッセージを盛り込んだ求人を作成する。
・面接回数や選考フローを極力抑える必要がある。
・他者に相談せず自身で転職活動を進める方が多いため求人広告やダイレクトソーシングを利用する。
・資格未保有者も対象にするなど経験内容を重視して採用を検討する。
研究開発(化学)
ここがポイント
◆昨年に引き続き、情報収集としての転職活動が活発に行われている。
◆2017年7月~9月の新規求人数は2017年4月~6月比で96%。前年同期比142%。
◆募集要件を詳細に擦り合わせターゲットを明確にした後、情報を可能な限り伝えることが大切。
【データ概要】
▼求人マーケット動向詳細
対象:2017年5月1日~2017年10月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※5月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
研究開発(化学)の登録者動向
登録者数は昨年比では微増。20代後半~30代前半までの年齢層が多いが、第二新卒及び30代後半~40代前半で専門性の高い技術者の登録も増加している。
在職中の方が多いため「切羽詰った転職」は比較的少なく、現職よりも良い環境がないかを探る、情報収集としての転職活動を行っていることが多い。
基本的には仕事内容がイメージできるような、「現職の延長」となる業界・職種を希望する方が多く、第二新卒から20代後半にかけての若年層は別の業界・職種へのチャレンジを希望することも増えている。
引き続き、自動車・半導体業界向けの素材・材料・製品に関する経験・スキルを有する方はニーズが高い傾向にある。
研究開発(化学)の求人動向
年間を通して一定の求人が出続けている状態だったが、新規求人は落ち着きを見せた。
昨今、新卒採用に苦戦していたり他社との開発競争で中途採用のニーズは高まっているため、昨対比では120%超。
研究開発(化学)の採用成功POINT
化学マーケットは分野が多岐に渡り、求める経験・能力がピンポイントなことが多いため、いかに要望に合った人材に会えるかが重要である。
また、研究開発のテーマと転職希望者の希望や技術をマッチさせる必要があることから情報は可能な限り提供して興味を持ってもらうことや、ミスマッチを減らすことが大切である。
・採用部署の現場社員と要件をしっかりすり合わせる。
・研究開発のテーマや研究環境などリアルで詳細な情報を提供する。
・転職意欲が高くない方も多いため、見極める選考だけでなく面談形式で情報を提供する場を作ることも大切。
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モノづくりエンジニア中途採用市場レポート(2017年11月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス