企画・マーケティング部門の中途採用市場レポート(2025年5月発行)

2025年5月発行
職種別マーケットレポート

企画・マーケティング部門

企画・マーケティング部門中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
※該当職種:マーケティング・広報職、企画職(経営企画・事業企画・営業企画・商品サービス企画)

2025年2月~4月の企画・マーケティング部門マーケットについて、前3か月(2024年11月~2025年1月)対比で登録者数は103%と増加。一方で、求人数は前3か月対比で93%と減少傾向に。

マーケット概況

■登録者数:2025年2月~4月における企画・マーケティング部門の登録者数は、前3か月(2024年11月~2025年1月)対比で103%微増となった。同職種は、年末年始に繁忙期を迎えることが多く、「新年度に合わせてキャリアを見直したい」「より良い環境で働きたい」といった意識の高まりが増加の背景にあると考えられる。
■求職者の志向性・転職理由:「現職ではキャリアアップが叶わない」「ワークライフバランスを改善したい」などの理由で転職を検討している方が目立つ。そのため、リモートワークやフレックスタイム制などフレキシブルな働き方を希望している方が多い。こうしたニーズを受けて、社内制度や環境を整える企業も多く、採用活動ではより柔軟な対応や優秀人材獲得のため選考のスピード感が求められるだろう。
■求人数:2025年2月~4月における企画・マーケティング部門の求人数は、前3か月(2024年11月~2025年1月)対比で93%と減少した。企業側では、景気や為替動向など経済の先行き不透明感を踏まえ、採用計画を慎重に進める動きが強まっている。また、業務効率化やAI・RPAの導入により、従来の管理部門の人員需要が一部縮小していることも影響している。
■企業の採用方針・トレンド:依然として「即戦力」「専門性重視」の姿勢が強く、経営企画や内部統制、財務など、企業価値向上に直結する領域では、高いスキルを持つ人材への需要は継続しており、キャリアのあるベテラン層を即戦力として採用する事例も増えている。

採用成功のポイント

採用成功につながる3つのポイント:「採用要件適正化」「短期集中型選考」「意向醸成につながる情報提供」

採用活動に苦戦している企業の多くは、採用市場と求める人材要件に大きなズレを生じていることが原因となっている。例えば、各部門から上がってくる採用要件が、実際に任せたい業務内容に対して過剰なスキルを求めるケースが見られる場合である。このため、募集時には現場と適切に採用要件をすり合わせ、採用市場を考慮した要件で進めることが採用成功の鍵となる。また、管理部門では、営業職や技術職などと比べて対象となる求職者の母集団が小さく、継続的に応募がある状態にはないケースが多い。そのため、初回の母集団形成で内定に至らない場合、採用活動が長期化することがしばしば起こるのである。
さらに、求人の採用枠が少ないケースが多く、求職者が複数の企業に併願している場合も少なくない。優秀な人材ほど複数社を並行で検討している傾向が強く、他社との差別化や自社求人の魅力を訴求することが重要である。面接通過者には評価ポイントをフィードバックし、事業や職務の魅力を伝えること、入社後に想定されるギャップを事前に埋めていくことなどが有効だ。ポジティブな情報提供だけでなく、入社後の課題や期待値も誠実に伝えることが、信頼形成と入社意向の醸成につながるだろう。
複数の企業に併願している求職者が多いため、他社に引けを取らない選考スピードも重要である。WEB面接の導入や、書類選考の早期回収などを実施し、選考期間を短縮化することが採用成功につながりやすくなるだろう。

総じて、当該領域の採用に成功している企業に共通するポイントは以下の3つである。

(1)募集を行うタイミングで、現場と適切な要件定義をする
(2)募集開始後の、初回の応募後段階から、「短期集中型」で選考を進める(WEB面接の導入、書類選考の早期回収、選考回数の削減など)
(3)選考からオファー提示に至るまで、常に求職者の希望や意向が上がる情報提供する

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マーケティング・広報職

ここがポイント
  • 2025年2月~2025年4月の登録者数は、2024年11月~2025年1月対比104%と増加
  • 2025年2月~2025年4月の求人数は、2024年11月~2025年1月対比97%と減少傾向
  • 求職者の志向性を把握し、その希望に沿った魅力点を訴求することが採用成功ポイントに

マーケティング・広報職の登録者動向

登録者詳細
マーケティング・広報職の登録者詳細(2025年5月)

対象:2025年2月~4月にdodaにご登録いただいた転職希望者

2025年2月~2025年4月の登録者数は、前3か月(2024年11月~2025年1月)対比で104%と増加した。
職種別内訳では、「Webマーケティング(ネット広告・販促PRなど)」が27%と最も多く、次いで「その他マーケティング・商品企画・広告宣伝」が17%、「広報」が17%、「販売促進・PR」が15%、「広報宣伝」が13%を占める結果となっている。
出身業界別では、「インターネット・広告・メディア」からの登録が最も多く30%を占めた。続いて「メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)」が13%、「小売」が10%となった。

マーケティング・広報職の求人動向

求人マーケット動向
マーケティング・広報職の求人マーケット動向(2025年5月)

対象:2024年11月~2025年4月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2024年11月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2025年2月~2025年4月の求人数は、前3か月(2024年11月~2025年1月)対比で97%と減少した。
求人数が減少した理由としては、経済環境の変動・経済全体の不安定さで、企業がマーケティングや広報への投資を抑制している傾向から、採用活動を見直ししていることが考えられる。またデジタルシフトの進展に伴い、自動化やAIの導入が進んでいるため、人手による業務の必要性が減少していることも、求人減少に寄与しているだろう。さらに、企業が内部リソースを活用してマーケティング・広報業務を遂行する動きが強まっており、採用枠の減少に繋がっている可能性が考えられる。
特にインターネット・広告・メディア業界では、景気の影響を受けやすく、マーケティング・広報の求人数減少に影響を与えていることも考えられる。

マーケティング・広報職の採用成功POINT

同職種の求職者が転職先に求めるポイントを理解し、志向性や希望に沿った企業の情報・魅力点を訴求することが採用成功につながるポイントである。
(1)長期的に「成長」できる環境かどうか:同職種の求職者は、「長期的に自己成長ができる環境」を求めている傾向だ。そのため、入社後の具体的な業務内容やプロジェクトの詳細に加えて、「将来的なキャリアパス」を求人票や面接時に伝えることが重要である。また、「企業文化」や「働く環境の透明性」なども、長期的に成長できる環境かどうかを判断する指標としている求職者も一定数いるため、面接時の雰囲気や進め方なども工夫したいポイントである。
(2)柔軟な働き方:ワークライフバランスを重視している求職者も多い。そのため、リモートワークやフレックス制度の有無や利用実態の情報を求人票や面接時に伝えることで、求職者の応募意向も高まる可能性が高い。

これらの求職者の志向性を理解し、希望に沿った企業の魅力や強みを伝えていくことが、採用成功のためのポイントである。

適切な要件定義や他社との差別化が必須の、マーケティング・広報職の採用。
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企画職(経営企画・事業企画・営業企画・商品サービス企画)

ここがポイント
  • 2025年2月~2025年4月の登録者数は、2024年11月~205年1月対比102%で増加
  • 2025年2月~2025年4月の求人数は、 2024年11月~2025年1月対比92%と減少
  • 訴求ポイントは「スキルの向上」「明確なキャリアパス」「企業としての安定性」をいかに打ち出せるか

企画職(経営企画・事業企画・営業企画・商品サービス企画)の登録者動向

登録者詳細
企画職(経営企画・事業企画・営業企画・商品サービス企画)の登録者詳細(2025年5月)

対象:2025年2月~4月にdodaにご登録いただいた転職希望者

2025年2月~2025年4月の登録者数は、前3か月(2024年11月~2025年1月)対比で、102%と増加した。また、企画・マーケティング以外の職種も2~3%前後の伸長が確認できることから、時節的な要因である可能性が高く、2024年11月から引き続き転職ニーズが高まっていることが伺える。
職種別内訳としては、「商品企画・サービス企画」が36%、「事業企画・新規事業開発」が26%、「経営企画」が20%、「営業企画」が18%となっており、全体の割合は2024年11月から変動がなく、職種ごとによるトレンドの変動は見受けられない。
求職者の志向性の傾向については、20~30代前半にかけては企画職特有の業務範囲の広さから「専門性を身に着けたい」といった声が多く、30代以降では、この年代から企画職へ異動する層が一定おり、「前部署のほうがやりがいを感じるため、前のキャリアに戻したい」「年齢に比べ経験できているレベルが低く不安である」といった声が多い印象である。そのため、求める環境は「より成長ができる環境」「専門性が身に着けられる環境」+年収の向上などを希望しているケースが多くみられる。

企画職(経営企画・事業企画・営業企画・商品サービス企画)の求人動向

求人マーケット動向
企画職(経営企画・事業企画・営業企画・商品サービス企画)の求人マーケット動向(2025年5月)

対象:2024年11月~2025年4月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2024年11月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2025年2月~2025年4月の求人数は、前3か月(2024年11月~2025年1月)対比で、92%と減少した。2024年4月まで減少傾向にあった求人数は、8月以降増加へと転じ、その後大きな下落をすることなく緩やかに推移をしていたが、2024年11月以降は減少傾向に転じている。
企画職は、年間を通してメーカ―業界のニーズが高い傾向にあり、求人数が全体の3割弱を占めている。特に語学力のポータブルスキルを求める求人が多く、グローバルに展開していく事業性質上、海外進出等の計画立案のニーズが高い印象である。特に中小規模の会社は、企画職でありながら、営業からマーケティング、事業戦略立案まで、幅広いスキルが求められるため、前述の語学力のほか、さまざまな課題と向き合いながら、幅広く業務をこなせるような人材に注目が集まっている。今後もそうした人材の求人ニーズは高まっていくだろうと予測される。
一方、成熟期を迎えた企業では、業界の専門性や特化された企画経験・スキルを求める傾向があり、「企画」を専門業務とするスペシャリスト人材の需要も一部で高まっている。

企画職(経営企画・事業企画・営業企画・商品サービス企画)の採用成功POINT

転職希望者の志向性としては、将来のキャリア、所属する会社が将来にわたり(経営面で)安定しているかなど、環境要因を不安視する傾向にあるため、求人では「いかに市場価値の高いスキルを獲得できるか」「5年先のキャリアをイメージできるか」「長期的な経営計画を敷いているか」など訴求する必要がある。特に、企画職ならではの業務範囲の広さから自身の専門性について懸念する声が上がっており、マルチに活躍できるジェネラリストの性質こそが企画職における専門性である観点を訴求することが求められる。

「スキルの向上」
数値管理や分析などの経験だけでなく、AIなどの普及にも影響が及ばない「戦略立案」といった、上流工程にも挑戦できるかが訴求ポイントとなる。

「明確なキャリアパス」
配属直後に任せたい業務内容だけでなく、少なくとも5年間にわたった業務とキャリアイメージを具体的に持たせられるかがポイント。入社意向の醸成や入社の意思決定といった重要な指標の一つとなる。

「企業としての安定性」
現状の会社の安定性だけでなく、10年、20年先の経営ビジョンが明確にあることを訴求することで、求人における自社の魅力度が増していく。

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※こちらのPDF版レポートは、経営者や人事・採用担当者の課題解決を手助けするWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズジャーナル)」byパーソルキャリアからダウンロードできます。

過去のレポート

企画・マーケティング部門の中途採用市場レポート(2025年5月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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