ITエンジニア
ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
コンサルタント(業務/IT)
- 登録者数は横ばい
- 求人数は横ばい~微増。年間を通じた大型採用は引き続き多い
- 詳細な情報提供、差別化、魅力訴求が採用成功のカギ
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2019年以降横ばいではあるものの、高水準をキープ。
年齢別では30代後半以上が約4割を占めており、ミドル~シニア層の転職への関心度も引き続き高い。
希望職種としては、待遇アップを期待した「同職種」が最も多く、次点として更なる上位概念への介入を行う「ビジネスコンサルタント」、次に「社内情報システム」が続くが入社決定職種としては「社内情報システム」が約4割を占め、「同職種」が約2割5分と、結果的には別職種として転職する事例が増えている。
コンサルタント(業務/IT)の求人動向
対象:2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
IT求人全般については横ばい~微増。年度末に向けて採用活動はより積極的になっている。
「コンサル(業務/IT)」においては、2025年に向けた基幹システム入れ替えのニーズにより、SAP他ERP関連の経験者への採用熱度が高い他、DXのニーズも高く、関連技術の経験者については提示される給与レンジが上がってきている。
コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT
現職にてトレンドに沿ったコンサルティングを行っている職種であるため、事業課題、組織課題、任せられるミッションなどの各論で詳細な情報提供が重要。
経験者採用においては、他社との違いや具体的なアサインメント可能性等、より詳細な情報提供が前提となる。
また、責任のある立場であるほど現職が多忙であることが多く、柔軟な面接調整が必要となる。
業務系SE/PG
- 2019年12月~2020年2月の登録者数は2019年9月~11月比で103%と増加傾向
- 登録者数と同様に求人数も増加傾向
- 「何ができるか」だけではなく、「誰と働くのか」をアピールできるかがポイント
業務系SE/PGの登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
2019年12月~2020年2月の登録者数は2019年9月~11月比で3%増加。
しかしながら30歳以下の登録者数は全体の54%と、全体における若年層の登録は横ばい傾向。
若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。
業務系SE/PGの求人動向
対象:2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
登録者数と同様に2019年12月~2020年2月の求人数は2019年9月~11月比で101%と微増傾向。
しかしながら、新型コロナウイルスの影響が出る前の数字である事から3月以降の求人数は減少が懸念される。
業務系SE/PGの採用成功POINT
「上流工程に挑戦できる」「自社開発比率が高い」ことは引き続き転職希望者の目を引くポイントではあるが、昨今の働き方改革の流れを受け、「働きやすさ」を重視する転職希望者が増えている傾向にあり、「どのような社風なのか」「どのような人と働けるのか」を意思決定ポイントの上位に置いている転職希望者が多くなっている。
そのため、業務内容だけではなく、例えば「自社がいかにエンジニアを大切にする会社なのか」などのアピールポイントを訴求できるかが採用成功のカギになっている。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア
- 2019年12月~2020年2月の登録者数は2019年9月~11月比で98%と減少傾向
- 求人数は登録者数と同様減少傾向。今後も減少する見込み
- 「志向性」や「のびしろ」に焦点を当てた採用がポイント。面接時の柔軟な対応も必要となる
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
2019年12月~2020年2月の登録者数は2019年9月~11月比98%で微減。
しかしながら30歳以下の登録者数は全体の60%と、全体における若年層の登録は増加傾向。
若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向
対象:2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2019年12月~2020年2月の求人数は2019年9月~11月比99%と微減傾向。
これまでは事業会社の新規BtoCサービスやスマホアプリの導入による人員不足による募集が多く見られたほか、BtoB企業がデジタルマーケティング領域に注力し始めたことを背景にIT系コンサルティングファームが積極採用しており、毎月の求人数は増加傾向であったものの、今後は新型コロナウイルスの影響により企業側の採用熱度低下が予想される。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT
Webサービス系のエンジニア採用は「BtoCサービスに携わりたい」という業務系システム開発経験者や、若手未経験者の学習意欲を重視するケースが多い。
母集団が少ないこともあり、志向性が一致している転職希望者を採用し、自社で育成する傾向がみられる。そのため業務スキルだけではなく普段からの自己研鑽の姿勢や意欲が採用時の評価のポイントとなっている。
また、面接時に自社サービスの魅力や今後の事業計画などを伝え入社意向の形成を図るなど、選考内容にも柔軟性が必要となる。
サーバエンジニア
- 2019年12月~2020年2月の登録者数は2019年9月~11月比で109%と増加
- 2019年12月~2020年2月の求人数は2019年9月~11月と比べて大きく伸長
- サーバエンジニアとして働いた先にどのような魅力があるのか、今後のキャリアパスの訴求が採用成功のカギ
サーバエンジニアの登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は12月に減少したものの、1月・2月に回復に転じ、1月の登録数は直近半年で最多。
40代の登録者が増加しており、ミドル~シニア層の転職への関心度の高まりが継続していると見受けられる。
仕事内容・年収・勤務地の改善を目的に転職活動を行う傾向が見られる。
サーバエンジニアの求人動向
対象:2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数は12月に若干減少したものの、1月、2月は直近半年で最も求人数が伸長した。
求人の詳細を見ると、運用保守監視などのいわゆる下流工程の案件から設計構築などの上流工程に関われるということをアピールした求人が増加している。
またサーバエンジニアだけでなくネットワークエンジニアの経験なども複合的に見る求人も増えている。
サーバエンジニアの採用成功POINT
ITエンジニアは変わらず人材不足の傾向にあるが、世の中のIT人材のニーズはますます高まる見込み。引き続き採用計画充足の難易度は高い状況。
差別化が図りづらいサーバエンジニアではあるが、上流工程に携われることが前提で、その上流工程ではどのような経験が積めるのか、という視点で転職活動を行う方が多い。そのため、採用成功のためには転職希望者の志望度が上がるポイント(上流工程に関われる論拠、同じポジションの方がどのような実績を出してきたのか)を把握し、サーバエンジニアとして自社に転職する魅力を訴求する必要がある。
ネットワークエンジニア
- 登録者数は12月に減少したが、1月・2月で復調
- 育成を前提としたポテンシャル採用が活発になりつつある
- 新しい技術や今までと違う採用活動に活路
ネットワークエンジニアの登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
2019年12月~2020年2月の登録者数は、2019年9月~11月比で105%と微増。
年齢別でみると30代前半に若干増加傾向がみられる。引き続き中堅層は各社からの引き合いも多く、売り手市場が続いている。
ネットワークエンジニアの場合、運用保守経験者が最も多く、次いで障害対応、設計構築となっており、上流に向かうほど転職希望者も少なくなる。
高レイヤーのセキュリティ技術や、IoTなどのトレンド技術の経験がある登録者はまだ少なく、人手不足感が顕著。
ネットワークエンジニアの求人動向
対象:: 2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2018年10月以降、求人数は変わらず横ばい。
即戦力採用が充足する見込みが持てない企業が増える一方、未経験者や保守監視などの採用も増えており、育成を前提とした求人が目立つようになっている。
またミドル・シニア層の採用に関しても増加傾向にあり、人事制度や慣例を見直して戦力増強を図る企業が増えている。一方、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で採用をストップしたり保留にする企業も出てきており、先行き不安から求人数が下降する可能性も考えられる。
ネットワークエンジニアの採用成功POINT
ネットワーク領域に限らないが、IT人材の不足は今後も続くと考えられており、採用計画が充足する企業のほうが極めて少ない。そのため、既存の採用要件の幅を広げる形で見直し、中長期的に人材を獲得・育成する方針の企業が増えてきている。
また自動化等の先端技術の導入により、感度の高いエンジニアほど「単なるネットワークの経験を積むだけでは将来的に職をなくしてしまう」という危機感を持っており、先端技術に携わる経験やインフラ領域内での柔軟なキャリアパスを希望するエンジニアも増えている。求人票でクラウド、IoT、セキュリティ、自動化などの最先端技術に“将来的に携われる” “自由度の高いキャリアパスを描ける”ということを打ち出すことで、より良い人材の確保が可能になると考えられる。
また、上述のように採用を控える企業も出てきているため、ライバルが少ないタイミングを逃さず積極的に採用活動をすることもポイントとなる。
データサイエンティスト
- 登録者数は月による増減はあるものの全体として横ばい傾向。20代後半の即戦力層の登録比率が高い
- ポテンシャル採用の打ち出しで母集団形成をする求人も増加傾向
- ポテンシャル採用では受け入れ後の教育体制など業務内容以外での訴求も打ち手の一つ
データサイエンティストの登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
データサイエンティストの登録者数に関しては大きな変化はないが、20代後半の登録比率が40%弱と高い状況。
属性としては以下のように二分される。
(1)現職でもデータサイエンティストとして就業しており更なる高みを目指していきたい即戦力層
(2)SQLなどでデータを扱う中でより専門性を高めていきたいと転職を検討するポテンシャル層
データサイエンティストの求人動向
対象:2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
ビッグデータを保有しているメーカーなどを中心に、求人数は引き続き増加傾向。今後もこの傾向は続くと考えられ、データサイエンティストの採用難易度は上がっていく可能性が高い。
学生時代に統計学を学んでいたようなポテンシャル層にも採用の間口を広げる求人が増えてきている。
データサイエンティストの採用成功POINT
即戦力層(他社でデータサイエンティストとして活躍してきた転職希望者)を採用するためにはライバルとなる企業も多く、苦戦が強いられる。
そのため、上述の通り学生時代に数学・統計学などを専攻していたというポテンシャル層受け入れ可の求人も増えている。
ポテンシャル採用された後、どのような育成体制が用意されているのかなど、具体的な記載することで他求人との差別化が可能となる。
社内SE
- 登録者は横ばい傾向。36歳以上の登録者が過半数以上を占めている
- 内製化が増加しておりプログラミング開発ができるエンジニア募集の求人が目立つ
- ベテランエンジニアの積極採用がカギ
社内SEの登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
36歳以上の登録者が過半数を占めており、他IT系職種と比較すると登録者の年齢層が高い点が特徴。
転職希望者からは人気の職種でもあり、業務系SE/PGから社内SEへのキャリアチェンジを希望している登録者も多い。
ポテンシャル採用の検討余地がある場合は、上記のような転職希望者を受け入れられるかがポイントとなる。
社内SEの求人動向
対象:2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
最近の企業動向として自社内で開発者も持つ企業が増加しており、それに伴いプログラミング開発ができる開発者の募集が目立っている。
今後の景気の先行き不安に伴い、IT投資の効率化の観点からも内製化はより顕著になっていくことが想定される。
社内SEの採用成功POINT
即戦力採用の場合は、登録者の過半数を占め、絶対数の多い36歳以上のベテラン層の採用がキーポイント。
利用経験のあるシステムが異なっても、応用できそうなスキルや知識があるかを確認し、活躍できる場を整備できないか検討することがポイントとなる。
ポテンシャル採用の場合は業務系SE/PGからのキャリアチェンジ層も積極的に受け入れていくことがポイントとなる。
セキュリティエンジニア
- 2019年12月~2020年2月の登録者数は2019年9月~11月比で98%と微減
- セキュリティエンジニア職の求人数はほぼ横ばい
- セキュリティエンジニアの今後のキャリアパスを提示することがカギ
セキュリティエンジニアの登録者動向
対象:2019年12月~2020年2月にdodaにご登録いただいた方。
絶対数としては、他のITインフラ系職種(サーバ・ネットワークなど)と比べると少ない状況は変わらない。
年齢別では20代の割合が最も多いが、サーバエンジニアなどと比べると30代、40代の登録者が多いことも特徴と言える。
希望職種としては社内SE、セキュリティエンジニアがほとんどを占めている。
今後も登録者数は微増・微減を繰り返すことが想定され、大幅な登録者数の増加を期待することは難しいと思われる。
セキュリティエンジニアの求人動向
対象:2019年9月~2020年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2019年12月~2020年2月の求人数は、2019年9月~11月比で114%と伸びているものの、全体の求人数自体が他インフラ職種と比べても少ない傾向は変わらず。
インフラエンジニア経験+セキュリティへの意欲という応募要件緩和をする企業が増えてきており、「セキュリティエンジニア職」としてではなく、ネットワークエンジニアやITコンサルタント(インフラ)として求人を出しているケースも多い。
セキュリティエンジニアの採用成功POINT
経験豊富なセキュリティエンジニアは絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい状況が続く。しかしセキュリティエンジニアは引き続きセキュリティ職に就きたいという希望の方が大半であるため、チャンスはあるとは言える。
SOC業務、SIRT業務、セキュリティポリシーの作成など経験が多岐に渡る職種であるため、セキュリティエンジニアとしてどのような魅力的なキャリアパスがあるのか提示することが採用成功のカギ。
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ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2020年3月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス