ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2020年12月発行)

2020年12月発行
職種別マーケットレポート

ITエンジニア

ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。

コンサルタント(業務/IT)

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は6月~8月対比95%と減少
  • 2020年9月~11月の求人数は6月~8月対比100%と横ばい
  • 現在の顧客ニーズとその先にある企業ビジョン・新たな働き方の具体的な事例開示がポイント

コンサルタント(業務/IT)の登録者動向

登録者詳細
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

登録者数は緊急事態宣言解除後に回復するも、10月以降は再度減少。年齢層は40代以上が3割強、30代後半、前半が1割強、20代後半が2割強、と若干の上昇を見せている。
転職希望先としては、経験親和性への期待から同職種「ITコンサルタント」が最も多く、次点として「社内情報システム」。入社決定先は、4割弱で「業務アプリケーションエンジニア」がトップ、2割強で「社内情報システム」、1割強で「ITコンサルタント」と続く。

コンサルタント(業務/IT)の求人動向

求人マーケット動向
コンサルタント(業務/IT)の求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

6月~8月対比でいうと横ばいだが、他職種が9月、10月から若干の回復基調である中、コロナ禍以前に戻りきっていない印象を受ける。採用要件に関しては一時と比較し再度広がってきている印象はあるが、個人登録者数の減少や経験年数などから、総合的な観点でマッチング数の大幅な改善は見えづらい。

コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT

コロナ禍での顧客ニーズにはどんなものがあり、コンサルティング会社としてその先に何を見出し、何を目指すのかを明確化する必要がある。未曽有の事態により個人心理としては守りに入りやすく、また、事業会社の技術保有、SIerのソリューションプロバイダ化、製品ベンダーのコンサルティングファーム化などがある中、ビジョンの共有により個人の転職動機を呼び起こすことがポイントとなる。
また、リモート勤務の定着により家族との時間が増え、働き方や労働時間など、個人の労働環境への意識が高まり、実態との乖離も生まれつつある。就労環境についても具体的なイメージがより必要になってきており、コンサルタントのリモート活用や実例など、具体的な内容の提示が鍵。

業務系SE/PG

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は2020年6月~8月対比105%と増加
  • 2020年9月~11月の求人数は2020年6月~8月対比107%と増加したが、今後の動きに注視が必要
  • 「何ができるか」だけではなく、「誰と働くのか」「どうやって働くか」のアピールが鍵

業務系SE/PGの登録者動向

登録者詳細
業務系SE/PGの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

30歳以下の登録者数は全体の53%と、全体における若年層の割合は横ばい。新型コロナウイルスの影響により、これまで減少傾向にあった登録者数が戻ってきていると考えられる。
転職希望先としては、引き続きWebサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。

業務系SE/PGの求人動向

求人マーケット動向
業務系SE/PGの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

6月以前から減少が続いており、7月で底打ちしたように見えたが、9月以降再度減少傾向へ。 9月~11月は、6月~8月対比107%と増加はしたが、まだ回復傾向であるとは言い難く、一時的な増加の可能性もあるため、引き続き注視が必要。

業務系SE/PGの採用成功POINT

「上流工程に挑戦できる」「自社開発比率が高い」は、引き続き転職希望者の目を引くポイントとなっている。
昨今の働き方改革の流れを受け、「働きやすさ」を重視する転職希望者が増えている傾向から、「どのような社風なのか」「どのような人と働けるのか」を意思決定ポイントの上位に置いている転職希望者も多くなっている。また、直近だと「リモートワークの有無」を重要視している転職希望者も多く見受けられる。そのため、業務内容だけではなく、例えば「自社がいかにエンジニアを大切にする会社なのか」など訴求できるかが採用成功のカギになってくる。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は6月~8月対比101%とほぼ横ばい
  • 2020年9月~11月の求人数は6月~8月対比110%と増加
  • 「志向性」や「のびしろ」に焦点を当てた採用がポイント。面接時の柔軟な対応も必要

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向

登録者詳細
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

30歳以下の登録者数は全体の60%と、全体における若年層の登録は増加傾向。若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向

求人マーケット動向
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

徐々に回復傾向のように見えているが、この傾向が続くかは今後も注視が必要。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT

従来のWebサービス系のエンジニア採用は「BtoCサービスに携わりたい」という業務系システム開発経験者や、若手未経験者の学習意欲を重視するケースが多かったものの、直近ではポテンシャル採用においてもスキルを求めている傾向にある。しかし、母集団が少ないこともあり、志向性が一致している転職希望者を採用し、自社で育成する傾向は引き続きある。そのため、業務スキルだけではなく、普段からの自己研鑽の姿勢や意欲が採用時の評価ポイントとなっている。
面接では、自社サービスの魅力や今後の事業計画などを訴求し、入社意向の形成を図るなど、選考内容も柔軟性が必要。

Webクリエイター

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は6月~8月対比96%と微減
  • 2020年9月~11月の求人数は6月~8月対比116%と増加し、復調傾向
  • ポテンシャル採用とベテランWebクリエイターの積極採用がカギ

Webクリエイターの登録者動向

登録者詳細
サーバエンジニアの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

年齢層の内訳をみると20代~40代まで幅広く分布しており、中でも6月~8月と比べ41歳以上の登録比率が減少し、26~30歳の登録比率が回復してきている。
転職希望先としては現職の経験を活かせるWebディレクター、Webデザイナーが中心だが、自社サービスに関わりたい方や、事業会社の企画・マーケティング・販促に興味が強い方も引き続き一定数いる状況。コロナ影響による年収減少により大手志向・安定志向が強まっている傾向。

Webクリエイターの求人動向

求人マーケット動向
サーバエンジニアの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

7月~9月は微増、10月以降に増加し、採用意欲回復の兆しが見受けられる。採用ターゲットについては引き続き即戦力採用が主流となっており、40代の内定獲得者も増加している。一方で、コロナ禍以降、採用ターゲットになりにくかったポテンシャル層も採用再開する動きが一部の企業で出始めている。新型コロナウイルスの影響でWebに力を入れる企業も増え、特にUI/UXデザイナーや動画制作者の採用ニーズが増加している。

Webクリエイターの採用成功POINT

20代後半~30代前半で年齢相応の経験・スキルを保持しているWebクリエイター採用をする企業は増加傾向にあり、難易度が高い。そのため、経験が多少不足していてもポテンシャル採用として人柄や志向性、自己研鑽レベルがマッチする層も視野に入れ、育成していくケースが見られる。即戦力採用の場合は、ミドル~シニア層で経験豊富なWebクリエイターを対象に入れ、事業親和性やカルチャーフィットを重視した採用を検討するのがよい。

サーバエンジニア

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は6月~8月対比93%と減少
  • 2020年9月~11月の求人数は6月~8月対比112%と増加
  • 「今」転職することのメリットを明確に提示することが鍵

サーバエンジニアの登録者動向

登録者詳細
サーバエンジニアの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

8月より右肩下がりで減少し、11月は直近半年で一番の落ち込みとなった。
インフラエンジニアの中でも、サーバエンジニアの登録者はネットワーク/データベースエンジニアと比較すると多い傾向は変わらず。コロナ禍においても、年収などの条件面を改善し、転職を実現する方もいる。

サーバエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
サーバエンジニアの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

6月に直近半年で一番の落ち込みを見せたが、それ以降は右肩上がりで回復傾向にある。求人内容を見ると、下流工程の案件から要件が上がり、設計構築などの上流工程に関わった経験を求めるとアピールする求人が増加。
一方で、少しずつではあるが、運用保守経験者の選考を進める企業も増えてきた。また、特定技術者派遣を行っている企業の求人も増えてきている。

サーバエンジニアの採用成功POINT

世の中のIT人材のニーズが高まる一方で、ITエンジニアの人材不足は変わらない見込み。そのため、今の会社より条件や環境が改善されるのであれば転職する、という温度感の転職希望者が目立つ。転職後、具体的にどんな業務に関わり、どんな待遇になるのか、現職から環境を移すことでのキャリアアップ(市場価値)はどう影響があるのか、ということを求人票で明確に提示できるとよい。

ネットワークエンジニア

ここがポイント
  • 登録者数は復調傾向
  • 求人数は引き続き減少。新型コロナウイルスの影響からいまだ復活せず
  • カギは技術にあり。自社保有の求人を詳細に把握し、技術を語れる準備をすることが採用成功への第一歩

ネットワークエンジニアの登録者動向

登録者詳細
ネットワークエンジニアの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

9月は登録者が増加したが、直近2カ月は減少傾向にある。31~40歳が8%増加、30歳未満が5%減少していることから、中間層の登録者数が増えていることが特徴として挙げられるが、依然として30歳未満が約50%強を占めている状況である。

ネットワークエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
ネットワークエンジニアの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

8月に持ち直して以降、微増傾向が続いている。登録者数が減少傾向のため、ターゲットへの訴求点の明確化が重要になってくる。

ネットワークエンジニアの採用成功POINT

求人数は増加しているが、登録者数は減少しているため、いかに企業や求人を魅力化できるかがポイントとなる。ネットワークエンジニアは「最新技術」「大規模案件」「グローバル」を理由に転職をすることが多く、そこは以前と変わらない。ただ優秀層ほど「クラウド」「IoT」「セキュリティ」といった最新技術との連携や、インフラ内での横断的なキャリアパスを希望するケースが多いため、「インフラエンジニア」と一括りにする求人票ではなく、「ネットワークエンジニア」としての求人票および業務内容に関する記載の充実が必要。
ネットワークエンジニアは技術好きな方が多いため、エンジニアとしてどのような技術を身に着けられるのかを面接で語れるよう準備するとよい。

社内SE

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は6月~8月対比107%と増加
  • 2020年9月~11月の求人数は6月~8月対比106%と増加
  • 社内SE希望者は各年代において引き続き多い状況

社内SEの登録者動向

登録者詳細
社内SEの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

他のITエンジニア職種と比較すると、業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ、Webサービス系エンジニア・プログラマ、ITコンサルタント、インフラエンジニアなど、コンサルティング会社在籍からの転職を検討している登録者が多い。

社内SEの求人動向

求人マーケット動向
社内SEの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

今後の景気の先行き不安に伴い、ミドルバック部門となる社内SEの求人減少が顕著になっているが、2020年7月に底を打ち、回復へ向かっている印象。コスト観点からもこれまで外注していた業務を内製化に切り替え、自社内開発を推進していく求人数が増加傾向にある。
引き続き求人数、求人の内容の動向を注視していく必要がある。

社内SEの採用成功POINT

社内SE希望者がワークライフバランスの改善、ユーザーと近しい距離感で仕事ができるという点に魅力を感じている傾向は変わらない。しかし、景況感の悪化に伴い、ミドルバック部門の扱いにリスクを感じ始めている転職希望者も一定いるように感じるため、待遇面での魅力なども含め訴求していく必要がある。

セキュリティエンジニア

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は6月~8月対比110%と増加
  • 2020年9月~11月の求人数は6月~8月対比103%と微増、徐々に復調の兆しあり
  • 今後のキャリアパスを提示することがカギ

セキュリティエンジニアの登録者動向

登録者詳細
セキュリティエンジニアの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

絶対数としては、他のITインフラ系職種(サーバ・ネットワークなど)と比べ、少ない状況は変わらない。年齢別では、20代が割合としては一番高いが、サーバーエンジニアなどと比べると、40代の登録者が多いことも特徴といえる。転職希望職種としては、社内SE、セキュリティエンジニアがほとんどを占めている。
登録者数は、今後も微増・微減を繰り返すことが想定され、大幅な増加を期待することは難しいと考えられる。

セキュリティエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
セキュリティエンジニアの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

6月~8月対比でいうと増加したが、全体の求人数自体が他インフラ職種と比べても少ない傾向は変わらず。「セキュリティエンジニア職」として求人を出している企業は多くなく、ネットワークエンジニアやITコンサルタント(インフラ)に紐づいている求人が多い。ただし、単月で見ると、2月から徐々に減少していき、コロナ禍の影響もあり、6月に底をついたが、10月から復調の兆しが見受けられる。
徐々にコロナ前の市況感に戻りつつあるとも言える。上期に採用を中断していた企業が下期で採用活動を再開した背景が影響しているとことが要因かと推測できる。

セキュリティエンジニアの採用成功POINT

経験豊富なセキュリティエンジニアは、転職市場に流入しても絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい状況が続く。しかし、セキュリティエンジニアはセキュリティ職に就きたいという転職希望者が大半であるため、採用チャンスはあるといえる。その中でも、SOC業務、SIRT業務、セキュリティポリシーの作成など、経験が多岐に渡るマーケットではあるので、企業側についてはセキュリティエンジニアとしてどのような魅力的なキャリアパスがあるのか提示することが採用成功のカギであると考えられる。
また、必須要件に「ネットワーク、サーバーの知識があればセキュリティ業務にチャレンジできる」という訴求があると、比較的応募が集まりやすい傾向がある。

データサイエンティスト

ここがポイント
  • 2020年9月~11月の登録者数は6月~8月対比99%と微減
  • 2020年9月~11月の求人数は6月~8月対比106%と増加
  • 転職希望者に対して自社の魅力をしっかりと訴求することがポイント

データサイエンティストの登録者動向

登録者詳細
データサイエンティストの登録者動向(2020年12月)

対象:2020年9月~11月にdodaにご登録いただいた方。

緊急事態宣言発令のタイミングを底に、引き続き緩やかに改善はしている状況。従来は20代の登録比率が高水準だったが落ち着き、41歳以上のミドル層の登録比率が増加傾向。

データサイエンティストの求人動向

求人マーケット動向
データサイエンティストの求人マーケット動向(2020年12月)

対象:2020年6月~11月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

DWH構築などのデータ基盤の構築にも関わるテクニカルスキルが求められるデータエンジニアリング領域の求人数の比率が高い印象。ビッグデータを活用したマーケティングに力を入れているヘルスケア、アパレル、IT業界での採用ニーズは継続。
学生時代の統計解析の学習経験やPython、Rを利用してのプログラミング経験があればチャレンジ可能という求人も多い。

データサイエンティストの採用成功POINT

登録者の減少に反比例し求人数は増加しており、需給と供給のバランスが崩れてきている。採用者側は、自社を選んでもらうため、転職希望者に対し、自社の魅力をしっかりと訴求する必要がある。

過去のレポート

ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2020年12月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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