採用担当者の声

当社は創業56年の歴史を持つ、建築金物や建材部品を手がけるメーカーです。住宅のドアや窓に使われるサッシ部品や、コンビニの冷蔵ケースのサッシ・取手部分などで高いシェアを誇っています。大手企業のOEM製品も数多く手がけ、健全な経営基盤を築いており、純利益率は常に高い水準を保っています。
私は建築・医療・介護、飲食などさまざまな業界で人事業務を経験し、2025年3月に当社へ入社しました。現在は採用専任の担当者として業務に取り組んでいます。
入社後に感じていたのは、過去に在籍したさまざまな業界と比較して、当社の経営基盤や安定性は採用活動において大きな強みになりそうだということ。しかし転職市場では、「しんどそう」「仕事が大変そう」といった製造業へのネガティブな先入観を持たれることもあり、転職希望者にはなかなか当社の魅力が伝わりづらいという課題もあります。
当社の中途採用は、年間で明確な採用目標数を設定しているわけではありません。代表が柔軟に判断し、各部署の年齢構成を見ながら戦略的に人材補強を行うスタイルです。離職率が低く、平均年齢が48歳と高めであるため、若返りと技術継承を見据えた採用活動が必要になっています。
私が入社する以前は採用の専任担当者がおらず、採用手法も定まっていませんでした。現在は新卒・中途を問わず、採用の仕組みづくりから取り組んでいるところです。今後の採用活動の軸として、人物を丁寧に見極められる人材紹介サービスに投資する方針としました。なぜなら、当社では経験やスキル以上に人柄重視の採用を行っているからです。人材紹介サービス側であらかじめフィルタリングしてくれていることもあって、求める人材との出会いにつながっています。

どうすれば人柄重視の採用を実現できるのか。そもそも、当社が重視する「人柄」とは何なのか。人事・採用担当として動く中で、私はそんなテーマと向き合ってきました。
当社の選考プロセスでは、最初の書類選考を私が担当し、スキル・経験などをもとに良いと判断した方を現場部門長や代表にも見てもらいますが、現場から「この人は現場になじまない」と判断されてしまうこともあったのです。
表面上の経験だけではなく、現場で活躍できる人物かどうかを重視して見極める。そのためには、現場の空気感や、現場ではたらく既存社員の性格も理解した上でマッチングを図らなければなりません。
各部署のニーズを正しく理解するために、私は入社後、滋賀・富山・岡山など全国各地の拠点に出張し、工場長や社員の声を直接聞きました。現場では「新しい方を受け入れる余裕はありますか?」といった、ざっくばらんな質問も交えながら対話を重ねています。現場の実情を踏まえた上での採用活動こそがミスマッチを防ぎ、新たに採用した人材を一流に育てる体制づくりにつながると考えています。
並行して、どの人材紹介サービスを活用するかの選定も進めました。「doda」は、社長とともに複数の人材サービス会社を比較検討し、選定したサービスの一つです。
導入後は、2025年だけでも「doda」経由では7名の採用に成功しました。職種は経理、開発設計、生産技術、製造、営業など多岐にわたりますが、共通して30代の方が多く、柔軟性と社会経験を兼ね備えた人材が採用できています。さらに、「doda」経由で入社した方が離職することなく、定着して活躍していることも特長ですね。
この中では、経理職の採用で特に難しさを感じました。応募は数多く集まったものの、経験やスキルが近しい応募者同士を比較する中で、「もっと良い人と出会えるのでは…」という思いにかられてしまったのです。スキルを重視するのか、それとも人柄を重視するのかで悩んでしまいましたが、最終的には配属先チームとの相性を見て決定しました。
当社の面接は、基本的に1回のみで完結します。スピード感を重視し、面接官は代表・現場責任者・私の3名体制。現場レベルの質問は責任者に任せ、私は人柄を見極めます。「これは」と思う応募者は、その場で代表が口説くこともありますね。3対1でプレッシャーを感じさせてしまう可能性もあるため、なるべくリラックスできる雰囲気を心がけています。また、「doda」担当者が私に対して書類選考の結果の回答を早く出すように背中を押してくれているので、応募から採用決定までのスピードはかなり速いのではないかと考えています。
こうした取り組みを進めていく中で、今では現場も採用に積極的に関わってくれるようになりました。経営・現場・人事が一体となって採用を進められる体制が徐々に整ってきたと感じています。

私が入社してから数カ月という短期間で、ここまで中途採用が進んだのはうれしい誤算でした。この背景には「doda」担当者の尽力があります。
他の大手人材サービス会社では、「なぜこの方を当社に紹介したのか」と疑問に思う提案を受けることも。一方、「doda」では担当者が転職希望者を見極め、通常のスクリーニングから外れる転職希望者を紹介する場合には、必ず電話でその理由を事前に説明してくれます。こうした細やかな対応があるからこそ信頼できるのだと感じています。
人材サービス会社としては売上も重要でしょう。しかし「doda」はそれ以上に「人と人のつながり」を大切にして、当社にとっての最適な人材を真摯(しんし)に探してくれていると感じるのです。今後も「doda」とは、互いの目標達成を意識しながら、リスペクトをもって率直に意見交換できる関係性を築いていきたいと考えています。
おかげさまで人材紹介サービス経由での採用が軌道に乗りつつあります。今後は社内のITチームと連携してコーポレートサイトの改修などにも取り組み、転職希望者に対して、当社の魅力をさらに届けられるよう努めていきます。
*記事内容や社員の所属は、取材当時のものになります