モノづくりエンジニア中途採用マーケットレポート(2023年8月発行)

2023年8月発行
職種別マーケットレポート

モノづくりエンジニア

モノづくりエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。

機械設計

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年2月~4月対比で108%と微増
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で106%と微増傾向
  • 市況感に合わせた適切な求人要件(ターゲット・年収)をいかに設定できるか

機械設計の登録者動向

登録者詳細
機械設計の登録者動向(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

登録者数は、月によって変動はあるものの増加傾向が続いており、2023年5月の登録者数は1年間で最多となった。これは新年度に入り、4月の異動や組織編成など環境変化に伴って、働き方、待遇改善などを目的とした転職希望者が増えたことが要因と考えられている。
登録者の年齢層で見ると、26歳~30歳が32%と最も多く、次いで41歳以上が24%。全体的には35歳以下の割合が66%と多くを占めている。引き続き、若手層の転職が活況である。
最終学歴で見ると、大学院卒と大学卒で66%を占める結果となっている。また、転職回数は、0回~1回の方が76%と多く、転職活動自体が初めてというケースが目立つ。
自身のスキル向上や会社の将来性、働き方などを重視して、さまざまな企業の求人を見ている転職希望者が多く、早期の転職を希望する層とは別に、現状は情報収集のみという層も一定のボリュームがある。

機械設計の求人動向

求人マーケット動向
機械設計の求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人の推移は月ごとの増減はあるものの、増加傾向が続いている。育成を前提とした若手ポテンシャル求人はもちろん、生産体制の強化を目的とした即戦力人材となる中堅層をターゲットとした求人も多い。
ほかにも単なる設計職に留まらず、市場分析から企画立案など、製品開発の上流を担うような求人や、部品単位やユニット単位で業務が分解・細分化された求人など、求人の多様化が見られるのが同ポジションの特徴である。
各企業では、採用充足に向けて母集団形成を目的とする採用ターゲットの見直しや、面接確約型のアプローチにシフトするといった手法改善、早期の人材獲得を目的とした選考プロセスの見直しなどを図る動きが見られており、採用活動に積極的な企業が増えているもようだ。

機械設計の採用成功POINT

機械設計職の領域は、今後も求人数の増加が見込まれているため、市況に合わせた適切なターゲット設定や要件定義ができるか、その上で魅力的な訴求ができるかどうかが明暗を分ける。そこで他社求人と差別化を図るために、下記ポイントが重要になる。

  • どんな製品を設計するのか、どのフェーズ(企画立案、構想設計、基本設計、詳細設計、試作評価など)を任せるのか、を明確化する。
  • 採用背景を鑑み、市況と照らし合わせながら求めるスキルや年収などの条件を適正化する。
  • 転職希望者に対する必要な情報(採用背景、組織のミッション、担当する業務内容の詳細、入社後のキャリア、教育体制など)を求人票へ落とし込む。
機械設計職の採用には、応募前の転職希望者と直接話せる
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回路設計

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年2月~4月対比で111%と増加傾向
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で103%とほぼ横ばい
  • 常に新しいアプローチを模索し、少しでも多くの求職者への接点を増やすこと

回路設計の登録者動向

登録者詳細
回路設計の登録者動向(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

登録者の直近の動向は、2023年5月をピークに大きく減少する月もなく、前3カ月期(2023年2月~4月)対比で見ると登録者は増加傾向となった。
年齢別で見ると、25歳以下の割合が増加し、26~30歳の割合が減少している。登録者の転職回数・最終学歴については前3カ月期と比べて構成に大きな変化はないが、大学院卒の比率がほかのエンジニア関連職と比較してもやや高い傾向にあるのが特徴だ。
採用要件を定める際は、求めるスキルや経験を基準にしつつも、あまり年齢層に捉われないように設定するのがより良い選択と思われる。

回路設計の求人動向

求人マーケット動向
回路設計の求人マーケット動向(2023年8月)

対象: 2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

回路設計職は、2023年5月~7月対比ではほぼ横ばいで推移しているものの、依然として採用の難易度が高い職種の一つである。
また、新卒採用では人材が充足せず、中途採用枠として第二新卒を採用する企業も増えている。直近では、50代以上の経験者を採用するケースや、幅広い層を採用ターゲットに加えて採用成功するといったケースも増えてきている。
また半導体デバイスメーカーを中心に採用ニーズが高まっており、半導体、5G向けのスマートフォン部品、高周波部品設計などを対象とした求人が増加中だ。ほかにも異業界から人材獲得を図る完成車メーカーや電機メーカーも多く、そうした要件を満たす求人も顕在化している状況である。

回路設計の採用成功POINT

  • アナログ回路設計は、40~50代に経験のあるエンジニアの登録が多いため、大手メーカーを始め50代の採用をスタートさせた企業も増えている。そのため幅広い業務経験や経験年数を採用要件に加える。
  • 即戦力層の登録の割合が低いため、比較的登録が多い26歳~30歳の年齢層へ向けて「若手を育てる研修の仕組み」や「環境・風土」などの訴求でアピールする。
  • 会社の安定性や将来性を気にする転職希望者も少なくないため、取り扱い製品だけではなく、事業戦略や企業の成長性について伝える工夫を模索する。
  • 異業界からの人材獲得を図っていく上では、「具体的にどういった経験がどのように活かせるか」までを言語化して、それを求人票に落とし込んでいく。
  • 人材紹介やダイレクトリクルーティングなどのほか、アルムナイ採用やタレントプール関連のシステム導入など、多様な採用手法を活用する。
  • 選考要素を伴わないカジュアル面談や応募意思不問のセミナーなどの開催も検討して実施する。
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組み込み・制御設計

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年月2月~4月対比で105%と増加傾向
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で106%と継続して微増傾向
  • 母集団形成に苦戦しないようさまざまな採用手法を活用する

組み込み・制御設計の登録者動向

登録者詳細
組み込み・制御設計の登録者動向(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

同職種は、経験者の絶対数が少ないことに加え、DXやIoTのニーズの高まりなどを受けて、異業界や異職種への転職も活発であるため、モノづくりエンジニアの中でもっとも採用が難しい職種の一つと言われている。
年齢層としては30歳以下が49%、31歳~40歳が25%、41歳以上が26%となっており、若手の登録者がやや多い傾向にある。
転職回数が0~1回という方が7割強。転職自体が初めてという登録者が多いため、活動に不慣れな方や慎重に進める方が多数となる。希少性と高い採用ニーズから、転職希望者は一度活動をし始めると、複数の企業からアプローチをされる可能性が高いため、自社の選考はスピーディに進めることが吉となるだろう。

組み込み・制御設計の求人動向

求人マーケット動向
組み込み・制御設計の求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

ここ数年間は微増を続けており、依然として採用の難易度が高い職種の一つであるが、特に自動車業界と半導体・電子部品業界の採用ニーズが活況だ。
現在は、業務経験が豊富な即戦力人材への需要が集中している状況だが、若手もしくはシニア層の採用や異業界からの採用も活発である。特にソフトウエア、DX、IoTなどの分野では業界を問わず採用ターゲットが重複しがち。今後も獲得競争は激化していくものと見られている。
自動車業界を筆頭に「CASE」や「MaaS」といったトレンドの浸透や変化も激しく、組み込み系求人の市場は採用において厳しい状況が続くと予想される。

組み込み・制御設計の採用成功POINT

採用ターゲットによっては母集団形成に苦戦するため、人材紹介をはじめ転職フェア、求人広告、オンラインイベントなど、複数の採用手法を活用しアプローチ先を広げる必要がある。
また、応募者の転職理由(比較的多いものは「先進的な技術開発に携わりたい」「グローバルに活躍できるフィールドがある」「企業安定性」など)に合わせて、従来以上に採用・事業の競合他社を意識した訴求を行う必要があるだろう。
さらに組み込み系の転職希望者は、(転職活動の)稼働率の低さが目立つ。データベースに眠る未稼働層へのアプローチもぜひ行いたい。そのため以下のポイントが重要となるだろう。

  • 募集が集中する中堅層以外のベテランの採用や、学歴不問の若手ポテンシャル採用も積極的に行う。
  • 事業の展望や期待するミッションなど、職務内容に興味を持たせるような情報発信を意識する。
  • 選考期間や面接回数を短縮し、選考途中の辞退を防ぐなど採用手法を工夫する。(例:応募者に応じて土曜日面接を実施するなど)
  • ダイレクトリクルーティングや応募意思不問のカジュアル説明会などで未稼働層(潜在層)にアプローチする。
獲得競争が激化している組み込み・制御設計職の採用には、
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品質管理(品質保証)

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年2月~4月対比で103%と微増
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で104%と増加
  • 詳細な職務内容やミッション、ターゲットに合わせた訴求やターゲットの見直しが重要

品質管理(品質保証)の登録者動向

登録者詳細
品質管理(品質保証)の登録者動向(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

登録者の年齢別で見ると、41歳以上の割合が32%となり、エンジニア職種の中では最も高い。
経験している業務内容を見ると、20~30代は測定器を用いた製品の検査業務をメインで担当した方が多く、QMS(品質管理システム)構築や内部監査、ISO関連などの経験がある方は希少である。
転職理由は、「人員不足による業務過多」「将来性への不安」「より上流の業務にチャレンジして市場価値を高めたい」といった内容が比較的多いようだ。
また一方で、「クレーム対応から離れたい」といった声も少なくないことから、「異業界・異職種にチャレンジしてスキルアップしたい」と望む転職希望者がやや増えてきている。

品質管理(品質保証)の求人動向

求人マーケット動向
品質管理(品質保証)の求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

月により変動はあるものの、求人数は基本的に右肩上がりで増加しており、2023年6月の求人数は年間最多となった。
募集ポジションについても、コンプライアンスへの意識の高まりもあり、リスクマネジメントやISO、内部監査関連の求人が増加傾向にあり、多種多様な求人ニーズが顕在化している。そして即戦力採用の募集が多く、40代の採用決定者も増加傾向だ。
一方で、ポテンシャル採用の動きも広がっており、業務未経験向けや第二新卒採用の求人も増えてきている状態である。

品質管理(品質保証)の採用成功POINT

企業により部門の名称が異なることも多いため、まずは一般的な職種名称(品質管理/品質保証など)に合わせて求人票の内容を見直すことが肝要だ。その上で、各人のミッションや、業務範囲、組織構成や働き方、キャリアパスなどを明確化し、他社との差別化を図ることも必要である。
転職希望者が職種名称の違いによって応募するのをためらうことがないよう、採用したい人材に求めるスキルや経験・専門知識を分かりやすく伝えることは大事だろう。
特に即戦力層であれば、その企業における「品質」の考え方や重要度、期待や任せたい仕事のミッションについて興味・関心を持つことが多いので、これを求人の魅力ポイントにすることにより募集増につながるはずだ。

「採用につながる職種名称は?」「何をアピールすれば魅力化できる?」など
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生産技術・プロセスエンジニア

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年2月~4月対比で104%と増加傾向
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で105%と微増
  • 採用要件を詳細に定め、会社の目指すビジョンと採用背景やミッションを訴求する

生産技術・プロセスエンジニアの登録者動向

登録者詳細
生産技術・プロセスエンジニアの登録者詳細(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

登録者数は、月別で見ると多少の変動はあるものの増加傾向にあり、2023年5月の登録者数は年間最多となった。
登録者の最終学歴の内訳としては、大学卒・大学院卒の合計が56%となっている一方で、高等学校卒は30%と、他職種と比べると比較的大きなウエイトを占めている。
登録者の属性としては、高校を卒業後、製造現場におけるモノづくりを経験して以降、生産技術としての知識や技術を身に付けて登録している即戦力人材の割合が一定数でいる。転職理由としては、「勤務地を変えたい」「新しい技術に挑戦できる環境に身を置きたい」といったものが多いようだ。

生産技術・プロセスエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
生産技術・プロセスエンジニアの求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

月によって変動はあるものの求人数は全体的に右肩上がりの増加をしている。その背景として、グローバル市場における競争力強化に向けた製造ラインの再編を目指す企業、自動化、IoT活用などを計画する企業などの動きが活発化していることが挙げられる。特に、機電系メーカーや化学メーカーなどが採用活動を活発化しているのは上記の理由からである。しかし、依然として登録者数と求人数の乖離が激しいポジションのため、採用難易度は高めである。
また設備導入や設備設計の経験者採用が活況であることもポイントだ。併せてカーボンニュートラルやリサイクル事業の促進によるプロセスエンジニアのポジションも増加傾向にある。
即戦力の経験を持つ人材採用が難しいため、ポテンシャルのある若手採用(バックグラウンドでの採用)にシフトすることや、本当に必要なスキルを抽出した上でターゲットを設定することが重要となる。

生産技術・プロセスエンジニアの採用成功POINT

求人数が増えている中でも、登録者の増加が少ないことから1求人あたりの登録者数は減少傾向にある。そのため競合他社との求人内容の差別化に加え、採用プロセスの見直しも検討したほうが良いだろう。
求人の魅力付けのポイントは、採用背景やミッションを明確化した上で、どのような経験を積むことが出来るのか、あるいはどのようなスキルやキャリアパスを得ることが出来るのかなどを明言化することである。
また、ポジションによっては、自動化やIoT化がミッションとなっており、生産技術・プロセス開発に加えてシステム開発の知識を求める募集も増えている。しかし、双方のスキルや経験を持つ人材は非常に少ないため、有効な例として、一つのポジションであったものをスキル・経験軸と業務内容で分けて2種類の求人にすることなどが考えられるだろう。求める人材の獲得難易度がぐっと下がるはずである。

有効ターゲットの広げ方や他社とどう差別化するか…
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フィールドエンジニア・カスタマーサポート

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年2月~4月対比で101%で横ばい
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で107%と微増
  • 実務経験以外の評価ポイントを記載し応募要件を緩和するなど求人内容の見直しを行う

フィールドエンジニア・カスタマーサポートの登録者動向

登録者詳細
フィールドエンジニア・カスタマーサポートの登録者詳細(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

登録者を年齢別でみると、41歳以上の方が27%と最も多く、次いで26歳~30歳が21%。転職回数別では0回の方が42%と最も多く、次いで1回の方が22%となっている。
年齢を問わず同職種の転職理由としては「出張や緊急対応が多く精神的・体力的につらい」、「友人や知人、家族との時間が取れない」などの働き方に対するものや、「扱っている製品の将来性がない」などの扱う製品に対する不安や不満の声も聞かれる。
そのため、働き方や職場環境の改善にこだわる方や、付加価値の高い製品に携わりスキルアップを望む方が多い印象である。

フィールドエンジニア・カスタマーサポートの求人動向

求人マーケット動向
フィールドエンジニア・カスタマーサポートの求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7年にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人数については、大手製造業の設備投資の拡大や増額、それに伴う機器類のメンテナンスといったアフターマーケットのニーズの高まりを受け、月単位の変動は少なく安定して増えている状況だ。この増加傾向は続くという見通しである。
登録者数と求人数のギャップが大きいマーケットにおいて、フィールドエンジニア職の経験者や、取り扱い製品の親和性を要する求人、また増加傾向にある海外プラント向けの英語力を必要とする求人では採用に苦戦するのは変わらずだが、採用成功につなげている企業を見ると「ポテンシャル採用」「学歴不問」「第二新卒歓迎」といった属性の求人が多いようだ。

フィールドエンジニア・カスタマーサポートの採用成功POINT

求人倍率が高い状態が続いており、多くの企業が採用ターゲットの見直しを進めている。フィールドエンジニアやカスタマーサポートの経験がない転職希望者に対して、「機械系の学部・学科卒可」や「特定の工具や機器を使用したことがあること」「製造オペレーターの経験」など、実務経験以外の評価ポイントを記載し、応募要件を緩和しているケースもある。
採用ターゲットの見直しに際しては、同職種は最も幅広い層からの登録があることから、「最終学歴」、「転職回数」などの選考基準を変更することで、より多くの採用機会に恵まれるだろう。
また、他社求人に対して差別化するならば、働き方(休日について、出張範囲・頻度・期間、残業時間、休日出勤の有無・頻度など)や育成制度に関する情報を魅力付けして訴求すると良い。

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研究開発(化学)

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年2月~4月対比で100%と横ばい
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で104%と微増
  • 早い段階でのターゲットのすり合わせ、求人情報の潤沢化、選考フローの見直しが必要

研究開発(化学)の登録者動向

登録者詳細
研究開発(化学)の登録者詳細(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

登録者の内訳は変わらず、30歳以下の若手層の登録者が53%を占めており、最終学歴に関しては大学院卒が50%、大学卒が28%と大きな割合になっている。また、転職回数0回の登録者が68%を占めており、初めて転職される方が多く、求人に即応募するよりもまずはじっくり情報収集などを行う方がほとんどである。
転職希望者の志向性は、会社の待遇(評価基準)や、自身が活躍できる環境かどうかに関心を寄せており、これらの情報をしっかりと見極めてから応募する傾向が強い。その背景として、昨今、事業の選択と集中、制度改革などを行っている企業が多く、登録者の転職理由としても「在籍事業領域や部署に注力・投資されない」「自分の仕事が不利になるような制度に変更される」「新分野への研究開発投資に消極的である」といった声などが聞かれている。

研究開発(化学)の求人動向

求人マーケット動向
研究開発(化学)の求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人数は引き続き右肩上がりであり、依然として求人倍率は高い状況となっている。3月決算の企業が5月から7月にかけて新年度の求人をオープンするといったケースも多い。
求人トレンドとしては「ヘルスケア領域」「半導体関連領域」「電池材料領域」「化学×ITのデジタルトランスフォーメーション」「カーボンニュートラル」といったワードを含む求人が目立ち、大手から中堅・中小企業まで、会社の規模を問わず増加傾向にある。新領域への展開や新事業立ち上げに向けて、自社に無い知見やスキルを持つスペシャリストの募集も増加している。

研究開発(化学)の採用成功POINT

依然として求人数は増加傾向にある中で、競合が多くなったことでこれまで通りのやり方やターゲット設定では採用成功に至っていない企業も比例して多くなっている。特に、研究開発職は、求める経験・能力が限定的であることが多いため、他職種と比較しても募集要項をさらに明確化させることが大事である。
基本的に転職希望者は「転職に慎重である」傾向があるため、採用背景や事業・部署のミッション、研究開発のテーマ、就業環境、キャリアステップ、社風などの会社と求人情報を余すことなく開示すると良いだろう。
さらに、各企業において「研究開発」と言っても業務の幅が異なることが多いため、どこからどこまでが当該ポジションによる職務範囲なのか(例:量産化フェーズからは別部門が対応するのか、量産化まで対応するのか、量産化・工場の安定稼働まで対応するのか など)を明確に記載する必要がある。
一方、競合求人が多い中で、選考中の辞退、最終面接合格後の辞退のケースについては何としても軽減したい。それについては選考フローの短縮や、面接内容の見直しによる選考内での意向醸成などに取り組むことが重要なポイントとなるだろう。

転職市場に合った要件定義、選考段階での詳細な情報提供、選考スケジュールの調整など…
各採用過程で、候補者心理を踏まえた対応が必要に。
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設計職(建築・土木)

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者は、2023年2月~4月対比で101%とほぼ横ばい
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で118%と増加
  • 就業環境改善を望む転職希望者のニーズに応える求人内容へ

設計職(建築・土木)の登録者動向

登録者詳細
設計職(建築・土木)の登録者詳細(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

登録者数は、月次に見ると5月で増加し、6月と7月は大幅に減少した。しかし3カ月期(2023年2月~4月)対比では101%とほぼ横ばいの状態となり市況はほぼ変わらないまま推移した。
登録者の年齢別で見ると、30歳以下が51%と全体の半数を占めている。一方、転職回数別では、0回が49%、1回が19%となっており、転職活動自体が初めてという方も多い。
登録者の転職活動の傾向を見ると、関連資格の取得後に転職を考える方が多く、毎年建築士の一次試験がある7月ごろの登録者数は減る傾向にある。また7月前後は、担当しているプロジェクトが忙しくなる時期でもあり、転職活動を積極的に進める方は少なく、繁忙期を外して活動を開始する方が多いようだ。
建築・土木関連の登録者の転職理由としては、「働き方の改善」や「担当案件の幅を広げる」といったキャリアアップに関する内容が多い。

設計職(建築・土木)の求人動向

求人マーケット動向
設計職(建築・土木)の求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

大手・中小に関わらず引き続き即戦力人材のニーズが高く、求人倍率が高い要因となっている。また、一級建築士、監理技術者などの資格取得者の採用難易度も引き続き高止まりしており、各所で苦戦が続いている。
一方で、設計補助・CADオペレーター、アウトソース企業での設計業務を少しでも経験したことのある人材を、採用後に育成していく方針を採る企業も増えてきている印象だ。
採用に関しては、Webを活用して面接を実施する企業が増えてきており、未導入の企業のほうが現在では少ない状況となっている。

設計職(建築・土木)の採用成功POINT

  • 獲得競争が激しい職種となるので、自社の強みは何なのか、中途入社者は自社のどこに魅力を感じて入社しているのかなど、細かなデータの蓄積と社内ヒアリングを実施。これらのデータを根拠にして積極的に訴求して自社の存在感を高める。
  • 就業環境改善(残業や土日の出勤、リモートワークなど)を転職理由にする希望者が多く、就業環境整備への取り組みや、休日、残業実態などの情報開示が応募意思獲得につながる。
  • 30代の有資格者である「即戦力ゾーン」を求める求人が多く、求人倍率は非常に高い。20代だけでなくシニア層の積極的な受け入れも検討の余地あり。いかに自社の強みを打ち出すかが重要となる。
  • 設計職の場合、ビジュアライズされた情報(物件の写真など)がある求人のほうが応募につながりやすく、自社採用HPや求人メディアの活用など、多角的に情報発信できるチャネルの選択も実施していくべきである。
  • 採用難易度の高さや競合他社の動向を踏まえた上で、想定しているターゲットのスキル・資格・経験は本当に全て必要であるのか、どの要件を優先度高く定義するのか、など整理・再定義する。雇用形態、処遇条件のみならず、自社の業務内容はどのターゲットに魅力的に見えるのかなど、客観的な視点で捉えることが重要である。
  • 本職種における応募者は、複数社で書類選考が通過しており、現職も多忙である方が多いため、Web面接の活用だけでなく面接の日時も大きく影響する。夜間帯(19時以降)の面接や土日の面接なども実施すると有利に採用活動を進められる。
多角的な採用手法を駆使することがポイントの設計職(建築・土木)。
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施工管理(建築・土木)

ここがポイント
  • 2023年5月~7月の登録者数は、2023年2月~4月対比で105%と増加傾向
  • 2023年5月~7月の求人数は、2023年2月~4月対比で101%と微増
  • 自社の特徴や魅力を顕在化させ、採用ターゲットに向けて適切に訴求する

施工管理(建築・土木)の登録者動向

登録者詳細
施工管理(建築・土木)の登録者詳細(2023年8月)

※対象:2023年5月~7月にdodaにご登録いただいた方

2023年5月は特に登録者数が増加し、その後6月から7月に向かってやや落ち着きを見せた。登録者層は大きく変わらないが、41歳以上のベテラン層と30歳以下の若手層の割合が多い。最終学歴では、大学卒が53%と他のエンジニア関連職種と比較して最も高い割合を占めている。
転職理由としては、「残業時間・拘束時間が長い」「休日が取れない」など、就業環境の改善を希望する方が多い。一方で若年層については、キャリアチェンジなど現職の業務以外を望む声が多いようである。

施工管理(建築・土木)の求人動向

求人マーケット動向
施工管理(建築・土木)の求人マーケット動向(2023年8月)

対象:2023年2月~7月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2023年2月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

エンジニア系職種の中でも求人数が最も多く、採用難易度は引き続き高い。4月の人事異動が完了し、組織再編に伴う追加募集などが求人として発生している状況だ。
未経験者採用は減少傾向で、即戦力中心の採用が増えている。経験者採用における競争がより激しくなっているため、長期にわたり採用ができていない場合は、応募時の資格要件や必須要件などの緩和を検討する必要があるだろう。

施工管理(建築・土木)の採用成功POINT

  • 法改正に伴い、2024年4月に向けた「働き方改革」への注目度も高く、就業時間や休日・休暇などの情報は具体的な数字や事例を出して求人などでアピールしたい。
  • 全エンジニア系職種の中でも求人数が多いため、自社の求人が目に留まりやすいようアプローチを工夫する。例えば、自社の強みは何か、働き方、案件内容・規模、技術力、スキルアップなど、どの点を転職希望者に訴求していくのかを言語化していくことで差別化につながる。
  • 母集団形成のための「攻めの採用姿勢」を見せることがポイント。人材紹介、求人広告、ダイレクトリクルーティング、転職フェア、社員紹介・知人紹介など、あらゆる採用チャネルやサービスを活用し、積極的にアプローチする体制を整える。
  • 「面接は選考の場」という固まった概念に捉われず、「面接は応募者の意向醸成の場」であるという意識を持つ。面接官トレーニングや訴求すべき情報を精査し、限られた時間を有効活用できるよう環境と準備を整えていくことが求められる。また、応募者は日中の面接調整が困難なことが多く、複数社で書類選考を通過している場合がほとんどのため、業務時間外・休日を含めた柔軟な面接日程調整も、状況に応じて実施したほうが良い。
  • 経験者採用の場合、資格・スキル・経験年数を限定しない幅広い採用ターゲットを検討したい。資格取得者をターゲットとした採用はどの企業も行っているため、即戦力性と市況感を考慮した条件設定にすることにより、効果的な採用が見込めるだろう。
  • 未経験者採用の場合、工程管理、対人折衝、リーダーシップなどのポータブルスキルや、建築・電気などの知識面での素養を持っている層をターゲットとすることで、入社から配属までのオンボーディングがスムーズに進む。育成体制、今後のキャリアパスなど、入社後のイメージがつきやすい情報を、選考の段階から訴求することが有効だ。
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※こちらのPDF版レポートは、経営者や人事・採用担当者の課題解決を手助けするWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズジャーナル)」byパーソルキャリアからダウンロードできます。

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