ITエンジニア
ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
コンサルタント(業務/IT)
- 2019年に入り、登録者数が大幅に増加。
- 求人数は4・5月と増加傾向、ポテンシャル採用も増加。
- 職種の魅力の訴求、選考スピードの改善が採用成功のカギ。
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
コンサルタントの登録者数は2018年9月以降増加傾向。繁忙期である9月は一旦落ち着いたものの、2019年1月、2月は2018年9月と比較して、160%以上の登録数となっている。年度末で案件が終了するケースが多く、4、5月から活動を開始する登録者も増加している。
年齢別では30代後半以上が43%を占めており、ミドル層の転職への関心度が前四半期と比較して高まっている様子が見受けられる。
転職先として、社内SEの希望が多い傾向は継続している。
コンサルタント(業務/IT)の求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2018年12月~2019年2月の求人数は2018年9月~11月と比較し横ばいだったが、4月から新年度の採用を開始する企業が増加。
20代を中心にポテンシャル層の求人が増加している印象。要件の緩和に伴い、前四半期と比較すると、ITコンサルタントでの採用決定数が増加している。
コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT
社内SEや業務系SEなどの他の職種と採用競争が激しい領域のため、いかにコンサルタントの魅力を訴求するかがポイント。
加えて、ポテンシャル層に対して一日選考会の実施など、選考スピードの短縮や選考フローの変更を行う企業も多く、いかにスピード感を持ち内定まで結びつけるかが重要。
業務系SE/PG
- 登録者数は順調に伸びており、20代の登録者が約半数を占める。
- 求人数の増加傾向は落ち着く見込み。
- 採用に成功している企業は休日選考会の施策を実施している。
業務系SE/PGの登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
業務系SE/PGの登録者の傾向として、上流工程やコンサルタントへのキャリアアップを目指す方が最も多い。一方で、自社勤務の社内SEやワークライフバランスを重視し、働き方を変えたいと思い転職を考える方も増えている。
また、40代以上の登録者も約20%を占めており、その即戦力層の採用がカギになってくる。
業務系SE/PGの求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
業務系SE/PGの求人は増えているもののピークを過ぎてひと段落したと言える。
今後は景気動向も踏まえると求人数は減少傾向に入る可能性が高い。
求人倍率が下がり始めているため、採用を検討している場合はタイミングを逃さないように活動を加速すべきである。
業務系SE/PGの採用成功POINT
求人倍率が下がり始めているとは言え、他職種と比較するとまだまだ圧倒的に高い状態であり、各社の採用要件が集中する層は複数の企業を選べる状態。
その中で採用に成功している企業は、平日に忙しくて面接の参加が難しい転職希望者に対して、土日を利用した休日選考会を開催することが多い。企業側としても一度に複数名の選考ができるので、実はメリットが大きい施策と言える。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア
- 2019年3月~5月の登録者数は2018年12月~2019年2月比で106%と増加傾向。
- 求人数は引き続き増加傾向。今後も増加する見込み。
- 「志向性」や「のびしろ」に焦点を当てた採用がポイント。面接時の柔軟な対応も必要となる。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年3月~5月の登録者数は2018年12月~2019年2月比で増加傾向。
特に30歳以下の登録者数は増加しており、全体の55%以上を占めている。若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントやシステム監査のポジションを志望するケースが増加している。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
毎月の求人数は増加傾向にあり、事業会社の新規BtoCサービスやスマホアプリの導入による人員不足が多く見られる。
特にECサイトやネイティブアプリ、ゲーム開発需要は継続して高く、エンジニアが不足している状態。
そのため、各企業においては即戦力ではなく育成型の採用(ポテンシャル採用)に注力しており、業務系システム開発経験者からの転職事例も複数見られる。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT
Webサービス系のエンジニア採用は「BtoCサービスに携わりたい」という業務系開発経験者や、若手未経験者の学習意欲を重視するケースが多い。
母集団が少ないこともあり、志向性が一致している転職希望者を採用し、自社で育成する傾向がみられる。そのため業務スキルだけではなく普段からの自己研鑽の姿勢や意欲が採用のポイントとなっている。
また、面接時には自社サービスの魅力や今後の事業計画などを伝え意向形成を図るなど、選考内容にも柔軟性が必要となる。
サーバエンジニア
- 登録者数は4月に一時的に減少したものの、5月より回復傾向。
- 採用活動への積極的な傾向は変わらない。
- 中長期的な視点での採用ターゲット選定がポイント。
サーバエンジニアの登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年3月~5月の登録者数は2018年12月~2019年2月比で105%。
単月でみると4月に若干減少したが、5月に回復し直近半年で最も多い登録者数となっている。
年齢別では20代後半~30代前半の登録者数が46%と約半数を占めており、依然ボリュームゾーンであることは変わらない。
一方、40代以上の登録者数も21%を占めており、ミドル~シニア層の転職への関心度の高まりが継続している様子が伺える。
転職先として、インフラエンジニア以外は社内SEを希望するケースが多く、ITコンサルタントへの希望は5%ほどとなっている。
志向性として働き方の安定性を求める転職希望者が多いように見受けられる。
サーバエンジニアの求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2019年3月~5月の求人数は2018年12月~2019年2月比で106%。内訳としては年度末の3月に増加した後、4月5月は減少・維持傾向にある。
データサイエンティストや社内SEの求人が増加しており、若年層のデータサイエンティストポテンシャル採用や、社内SE希望者の転職成功事例が増加している印象。
サーバエンジニアの採用成功POINT
ITエンジニアの人材不足は当面変わらない見込みで、引き続き採用計画充足の難易度は高い状況。
中長期的な伸びしろに着目し、社内外の研修や自己研鑽での技術向上を踏まえた採用が成功の鍵。即戦力採用に限定せずポテンシャル採用を積極化している企業が順調に採用を進めている。
ポテンシャル層へのターゲット拡張に伴い、選考内で研修制度や技術向上のフォローアップに対するアピールを行うことによる意向醸成、口説きがポイントの一つとなる。
ネットワークエンジニア
- 登録者数は増加傾向。
- 育成を前提としたポテンシャル採用が活発になりつつある。
- 新しい技術や今までと違う採用活動に活路。
ネットワークエンジニアの登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年3月~5月の登録者数は増加傾向。2018年末から増加傾向が続いており、しばらくは好調が見込まれる。
年齢別では、20代の増加率が高く、30代以降の登録割合は減少となった。引き続き中堅層は各社からの引き合いも多く、売り手市場が続いている。40歳以上の登録者数も引き続き高い水準を維持。
ネットワークエンジニアの場合、運用保守経験の方が最も多く、次いで障害対応、設計構築経験となっており、上流に向かうほど転職希望者も少なくなる。
高レイヤーのセキュリティ技術や、IoTなどのトレンド技術の経験がある登録者はまだ少なく、人手不足感が顕著。
ネットワークエンジニアの求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数は2018年10月以降横ばいとなっており、セキュリティ関連求人は引き続き高水準を維持している。
即戦力採用が充足する見込みが持てない企業が増える一方、未経験者採用や保守監視などの採用も増えており、育成を前提とした求人が目立つようになっている。
また40歳以上の採用も増加傾向にあり、人事制度や慣例を見直して戦力増強を図る企業が増えている。
ネットワークエンジニアの採用成功POINT
ネットワーク領域に限らないが、IT人材の不足は今後も続くと考えられており、採用計画が充足する企業のほうが極めて少ない。そのため、既存の採用方針の幅を広げる形で見直し、中長期的に人材を獲得、育成する方針の企業が増えてきている。
また技術的なトレンドを追いたいというエンジニアも多く、それに対してネットワーク以外のインフラソリューションを手掛ける求人も増えてきており、キャリアアップを見込む転職希望者に対して訴求力を高めている求人も多くみられる。すぐにできることではないかもしれないが、そうした最先端の技術トレンドを意識した採用戦略を立てていくことも一つの選択肢になると思われる。
データベースエンジニア
- 2019年3月~5月の登録者数は2018年12月~2019年2月比で97%と横ばい。
- データベースエンジニア職の求人数は微増傾向。
- データベースエンジニアの今後のキャリアパスを提示することがカギ。
データベースエンジニアの登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年3月~5月の登録者数は2018年12月~2019年2月比で97%と横ばい。絶対数としては、他のITインフラ系職種(サーバ・ネットワークなど)と比べると少ない状況は変わらない。
年齢別でも30歳までの登録者が約半数を占めている点は変わらず、希望職種としては「インフラエンジニア職」と「社内情報システム(社内SE)職」で約6割を占めている。
今後も微増・微減を繰り返すことが想定され、大幅な登録者数の増加を期待することは難しいと思われる。
データベースエンジニアの求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2019年3月~5月の求人数は、2018年12月~2019年2月比で104%と伸びているものの、全体の求人数自体が他インフラ職種と比べても少ない傾向は変わらず。「データベースエンジニア職」として求人を出している企業は多くなく、「サーバエンジニア職」および「インフラエンジニア職」として求人を打ち出す中で、データベースエンジニアを求めている内容の求人が多い。また社内SEの業務の中に組み込まれているものも多い。
データベースエンジニアの採用成功POINT
経験豊富なデータベースエンジニアが転職市場に流入しても絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい状況が続く。
またクラウドサービスの普及が進み、データベースの専門知識が少なくてもデータベースへのアクセス機能を持ったモジュールが簡単に作成可能となっている。固有の環境におけるデータベース設計の機会も少なくなるという流れがある中で、データベース経験を活かしつつ別業務へのキャリアパスを魅力的に打ち出し、他社との差別化を図ることがデータベースエンジニア職の採用成功ポイントだと考える。
データサイエンティスト
- 2019年3月をピークに登録者数は横ばい。
- データサイエンティストも大きな売り手市場に突入する。
- データサイエンティストを自社で育てられるか否かがポイント。
データサイエンティストの登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年3月にかけて毎月増加していた登録者数だが、4月以降は横ばいになっている。
一方で業務系SE/PGを中心にデータサイエンティストを希望する方は増加傾向にあり、即戦力層だけではなく、データサイエンティストとして活躍できる素養がある応募者をいかに採用育成できるかが今後のカギとなる。
データサイエンティストの求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
登録者数が横ばいになった一方で、求人数は変わらずに伸び続けているのが特徴的である。今後もこの傾向は続くと考えられ、データサイエンティストの採用は難易度が高くなる可能性が高い。
優秀なデータサイエンティストを採用するのであれば、早期に手を打つ必要がある。
データサイエンティストの採用成功POINT
即戦力のみを狙い続けていくと、他社の参入も激しいことから苦戦は必至となる。
実績のあるデータサイエンティストを採用するためには、報酬面でいかに他社を上回れるかがポイントになっており、そこで戦い続けるのは苦しい。
この先更なる採用難が見込まれるため、教育体制を整えて素養がある若手を育てていく施策も必要になってくる。
社内SE
- 2019年1月をピークに登録者数は横ばい。
- 内製化に伴い実業務を行えるエンジニアの採用が目立つ。
- ベテランエンジニアの受け入れが成功のカギとなる。
社内SEの登録者動向
対象:2019年3月1日~5月31日にdodaにご登録いただいた方。
36歳以上の登録者が過半数を占めているのが、他ITエンジニア系職種との大きな違いである。
若手エンジニアよりも採用をしやすい状況になっており、30代後半から40代の社内SEをいかに採用するかが重要になってくる。
また、業務系SE/PGで社内SE希望の方も増加しており、SIer出身者の採用を強化できれば人材確保に繋げることができる。
社内SEの求人動向
対象:2018年12月1日~2019年5月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
社内SEと言えば自社システムの運用保守をして、開発はベンダーコントロールに任せる傾向にあったが、最近では自社内で開発者も持つ企業が増加している。それに伴い、実際にプログラミングなどを行うことのできる開発者の募集が目立っている。
求人数自体はそれほど増加傾向にはないが、採用要件は技術力を重視するようになってきている。
社内SEの採用成功POINT
登録者の過半数を占める36歳以上の即戦力層をターゲットに動けるかが採用のポイントと言える。
利用経験のあるシステムが異なっても、応用できそうなスキルや知識があるかを確認し、活躍できる場を整えることはできないかを検討することがポイントとなる。
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ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2019年6月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス