管理部門の中途採用市場レポート(2021年5月発行)

2021年5月発行
職種別マーケットレポート

管理部門

管理(人事、経理など)部門中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
※該当職種:経理・財務職、人事・総務職、法務・知的財産・内部監査職、購買・物流職

緊急事態宣言の影響が小さく、求職者は様子見から転職活動フェーズへ移行
採用成功のカギは「採用要件の適正化」「Web面接の活用」「採用スピード」

マーケット概況

2021年2月~4月における管理部門の求人数は、2020年11月~2021年1月対比で112%の増加となっており、2020年2月以降の減少傾向からの回復がみられる。
登録者数は年末にかけて減少傾向にあったが、年度末に向けて求職者が増加しており、2021年の緊急事態宣言の影響も昨年に比べると少なく、様子見から実際に転職活動を始める求職者も増えてきている。先行きが不透明な中においても、新型コロナウイルスの影響を強く受けている企業と、受けていない企業の二極化が顕著となっており、リーマンショック時を教訓に、採用を完全にストップさせるのではなく、組織拡大への増員、マネジメント体制強化、業務フロー再構築などに向けた動きを進める企業が多く見られ、マネジメント層などの即戦力求人の割合が増加傾向にある。
求職者側は、新型コロナウイルスの影響により、業績不振から退職を余儀なくされたり、希望退職などを検討する企業も増えていることから将来に不安を抱いたり、と今後の見通しが立たないことから転職活動を開始する方が増加している。先行き不透明な状況から「現職以上に良いところがあれば転職を考えたい」「よりキャリアを高められる環境への転職を考えたい」という慎重に転職を進めたい方の登録が多い。また、40代以上の優秀なスキルを持った方の登録も増加しているため、即戦力として採用を検討する企業も増加している。
コロナ禍での就業環境の変化を受け、リモートワーク可能な環境の企業を希望するなど、社会環境の変化に柔軟に対応できる企業を希望条件に挙げる方が増えている。リモート環境下でのWeb面接を活用し、これまでより多くの面接を受けることが可能となっており、転職活動においても企業側、転職希望者側ともに環境変化への柔軟な対応が引き続き求められている。

採用成功のポイント

ポイントは「採用要件適正化」「スピード」「意向醸成」
配属部門からの増員要請であがってくる採用要件には、任せたい業務内容に対してオーバースペックであるケースや、採用マーケットとのズレが生じているケースが多く見受けられる。募集時には現場と適切に採用要件をすりあわせ、採用マーケットを考慮した要件で進めていくことが採用成功のポイント。営業職や技術職と比べて対象となる母集団が小さく、継続的に求職者から応募がある状態にはなりにくいため、初回の母集団の中で内定に至らない場合は、採用が長期化することが多い。
面接の通過者には都度、評価点をフィードバックすることにより、求職者は入社後に活躍するイメージを持ちやすくなり、入社に向けた意向醸成につながりやすい。

総じて、当該領域の採用に成功している企業に共通するポイントは以下3つ。

・募集を行うタイミングで、現場と適切な要件定義をする
・募集後の初回の母集団で、内定・入社まで進める「短期集中型」の選考を進める
・選考からオファー提示に至るまで、常に求職者の希望に沿う情報を提供する

また、Web面接導入により転職希望者の面接場所への移動コスト軽減され、面接を受けやすい状況下にあることから、選考期間が短くなっている。採用熱度が高い場合には、Webを活用して面接機会を増やし採用検討していくことが採用成功のポイントになる。

管理部門の転職支援経験豊富なキャリアアドバイザーチームが、貴社の担当営業と連携し、貴社の採用を支援します。お気軽に貴社担当営業にお問い合わせください。

経理・財務職

ここがポイント
  • 2021年2月~4月の登録者数は、2020年11月~2021年1月対比112%と増加
  • 2021年2月~4月の求人数は、 2020年11月~2021年1月対比110%と増加
  • (1)転職市場の状況に合わせた適切な要件定義
    (2)入社後の仕事内容・キャリアパスの明確化
    (3)Web面接などを導入した短期集中型選考

経理・財務職の登録者動向

登録者詳細
経理・財務職の登録者詳細(2021年5月)

対象:2021年2月~4月にdodaにご登録いただいた転職希望者

年齢
41歳以上の登録者が約43%を占めており、管理部門の職種の中でも平均年齢は高めである。
職種
「経理(財務会計)」が約67%と過半数を占め、「管理会計」が15%、「財務」が11%、「内部統制」が7%と、2020年11月~2021年1月対比、またそれ以前との比較でも大きな変化はない。
事業会社の経理(財務会計)の採用においては、事業会社での月次決算などの実務経験者や、日商簿記2級レベルの知識を持った転職希望者の獲得競争が激化している。
業界
メーカーが27%、建設・プラント・不動産が10%と続く。その他の業界の経験者も幅広く登録しているため、出身業界は限定せずに採用を検討していきたい。
志向性
経理職経験者においては、経理領域における業務範囲の拡大、専門性の向上を希望する傾向がある。また、上場企業での連結決算・開示業務やIPO、業務改善やマネジメントなど、難易度の高い業務に挑戦できる環境を求める転職希望者もいるが、全体的に見ると腰を据えて着実にスキルを積んでいきたいと考える安定志向の転職希望者が多い。入社企業を決定する際、業界・会社の安定性や将来性、また、残業時間などの就業環境面を詳細まで確認したうえで、慎重に、納得感のある意思決定を行う傾向が強い。
新型コロナウイルスの影響
業績悪化を懸念した登録者が増えている。また、リモートワークなど、就業環境が整っている企業への転職を希望する求職者も増加。

経理・財務職の求人動向

求人マーケット動向
経理・財務職の求人マーケット動向(2021年5月)

対象:2020年11月~2021年4月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2020年11月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

各社のニーズは、事業会社の決算業務やマネジメントの経験のある中堅・リーダー層に集中しており、この層は採用競争が激化している。そのため、選考において学歴・転職回数などの条件を幅広く検討したり、簿記資格を保有している未経験者にもターゲットを広げて検討したりしている企業は採用が成功している傾向がある。また、Web面接が定着している企業においては、効率よく選考を進められており、採用が順調に進んでいることも多い。

経理・財務職の採用成功POINT

転職市場の状況に沿った適切な要件定義のもと、採用要件の緩和や拡大を行う必要がある。最も優先すべき項目を定めたのち、その他の要件については幅広く検討することがカギとなってくる。
経験者は経理領域における業務範囲の拡大、専門性の向上を希望する傾向が強く、自身の希望する働き方が安心して実現できる環境かどうかを非常に重視している。そのため、業務内容や今後のキャリアパス、配属組織の構成、会社全体の事業展開など、求人票や面接で細部までしっかりと情報提供を行うことが重要である。
転職活動に時間を割くことができる閑散期(3月決算の企業や監査法人の場合、7月~9月)に効率良く転職活動を進めたいと考える転職希望者が多いため、「短期集中型選考」を実現することで採用成功の可能性が高まる。初回募集時に母集団内の絶対評価で判断し、競合他社に先駆けて内定・条件提示まで進めていきたい。また、在宅勤務をしている転職希望者の場合、日中の面接がしやすい環境ということもある。転職希望者側が複数の企業の選考を並行して進めやすい状況になっているため、Web面接などを導入しながら内定までの選考期間を短縮し、適切なタイミングでオファーを出すことが採用成功のポイントとなる。

人事・総務職

ここがポイント
  • 2021年2月~4月の登録者は31歳~35歳の層が微増。採用を担当している登録者の割合が変わらず高い
  • 2021年2月~4月の求人数は、2020年11月~2021年1月対比約112%と増加傾向
  • 長期就業のイメージを持ってもらい、スピード感重視で進めるのがカギ

人事・総務職の登録者動向

登録者詳細
人事・総務職の登録者詳細(2021年5月)

対象:2021年2月~4月にdodaにご登録いただいた転職希望者

年齢
36歳以上の登録者が約51%と前回同様に高い割合となっている。緊急事態宣言発令などに伴い、これから先の自身のキャリア・働き方に不安を感じ、現職からの転職を考えるケースが多い。一方で、20~30歳も31%と前回同様一定の割合を占めている。早めに自身のキャリアを考えたいとの気持ちから、活動準備を前倒しで進めているケースが多い。希望退職し、転職活動を始める方もいる。
職種
採用・教育36%、総務29%、労務・人事制度17%、給与11%と続く。総務職の割合が微増傾向。採用担当者の割合が引き続き高いが、採用活動の停止による部署の解散などが前回同様考え    られる。他社でも通用するスキルを身につけたいという考えから、これまでの経験を活かしながら、より難易度の高い業務にも挑戦したいという考えで転職を希望する方も多い。
業界
トップはメーカーで22%と前回とほぼ横ばい。その他の業界も大きな変化はない。人材サービスが前回9%から11%へと微増している。
志向性
前回同様、いずれ転職活動を開始するときに向けて、早めの情報収集にて市場動向を知りたいという方が一定数いる。緊急事態宣言が発令される中で、入社後の働き方(出社の頻度や業務内容など)     のみならず、面接方法(オンラインでの実施が可能か)を気にする方も多い。業務内容だけではなく、長期的な就業ができる環境かを視野に入れ、現職と比較しているケースが多い。

人事・総務職の求人動向

求人マーケット動向
人事・総務職の求人マーケット動向(2021年5月)

対象:2020年11月~2021年4月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2020年11月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

採用・教育
経験者を求める求人や、新卒・中途採用両方の経験を求める求人も変わらず増加。
給与・社保
転職回数が多い方でも、経験重視で選考が進んでいくケースが多い。数百名規模の対応数やシステム使用経験を求められる傾向にある。
制度
制度改革や業務改善の経験を重視し、社内にどのような働きかけを行ってきたかを問う求人も多い。年齢に応じたリーダーやマネジメント経験を問う求人が多くなっており、即戦力を求める企業が多い傾向。

人事・総務職の採用成功POINT

即戦力として募集をしている企業が多く、選考の厳しさから複数の企業に応募し、選考を進めている方が多い状況。優秀な人材は取り合いとなるケースも少なくないため、書類選考から内定までのスピードも大きなポイントとなる。
また、入社後の活躍の点からポテンシャル・スキル面を見て選考を行うこと、組織構成や入社後のキャリアプランなど「入社後」のイメージを双方がどれだけすり合わせられるかも採用成功に欠かせない要素となる。

法務・知的財産・内部監査職

ここがポイント
  • 依然として登録者は少なく平均年齢は高めとなっている。会社の成長フェーズに携われる、といった成長環境を希望する層が増加
  • 2021年1月以降、求人数は微増傾向
  • 経験者・弁護士資格保有者に複数のオファーが集中傾向。挑戦できる環境を提供できるかがカギ。知識ある未経験ポテンシャル採用も積極的な検討を

法務・知的財産・内部監査職の登録者動向

登録者詳細
法務・知的財産・内部監査職の登録者詳細(2021年5月)

対象:2021年2月~4月にdodaにご登録いただいた転職希望者

年齢
40代以上の登録者が約56%と、管理部門の中でも一定水準の業務理解が求められることや、幅広い豊富な知識を要することから平均年齢が最も高い。
職種
法務が54%を占め、内部監査が28%、知財が18%と続く。
業界
機械電気メーカーが20%、金融が13%と大半を占める。次いで素材化学メーカー、IT通信業界が続く。不動産業界経験者は微減。
志向性
法務は業務範囲を広げたいという志向性が目立つ。契約書チェックなど限られた業務だけではなく、グローバルやM&A、新規ビジネス関連などの戦略法務を目指し、現職より学べる環境を求めている傾向。弁護士試験を続けてきた方や法学部出身で企業法務への挑戦を希望する層も増加している。総務や庶務と兼務して契約書のチェックを行っている層は法務の業務割合を増やしたいという志向性で登録している。

法務・知的財産・内部監査職の求人動向

求人マーケット動向
法務・知的財産・内部監査職の求人マーケット動向(2021年5月)

対象:2020年11月~2021年4月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数。
※2020年11月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

海外展開やM&Aなど事業成長フェーズの業界・企業は、やや増加傾向にある。また、ガバナンス強化や組織の拡大に伴う内部監査のニーズは多く、内部統制、内部監査の求人も増加傾向。法務機能の内製化や新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要、リモートワーク導入が進んでおり、IoTやECなどの法対応は引き続き増加すると想定される。
中でも、人材サービス業界やIT・通信業界、インターネット・広告業界は、弁護士を目指していた方や法学部出身者など、知識のある未経験者の採用を積極的に進めている傾向にある。知財においては、理系バックグラウンドが必要な技術系の発明発掘・特許化だけでなく、商標系の求人も微増している。

法務・知的財産・内部監査職の採用成功POINT

弁護士資格保有者は依然として採用難易度が高く、即戦力となる法務の実務経験者も複数のオファーが集中している状況。転職希望者は、M&A・海外法務など、法務としての経験の幅を広げられるか、難易度の高い業務に挑戦できるか、また、企業の事業戦略や方針などが担当業務に影響してくることが多いため、業界の成長性などから携われる業務を入社判断材料とする傾向もある。新型コロナウイルスの影響が治まってきた後のキャリアビジョンを面接でどれだけイメージさせられるかがカギとなってくる。
前提として法務経験者が少ない状況の中で、ベストマッチの採用は難易度が高い。適切に採用要件を設定し、業務親和性やポテンシャルを重視した採用を検討することをお勧めしたい。

購買・物流職

ここがポイント
  • 2021年2月~4月の登録者数は、2020年11月~2021年1月対比119%と増加
  • 2021年2月~4月の求人数は、2020年11月~2021年1月対比108%と増加
  • 採用要件定義は「業務遂行能力」にフォーカスすることが成功の秘訣

購買・物流職の登録者動向

登録者詳細
購買・物流職の登録者詳細(2021年5月)

対象:2021年2月~4月にdodaにご登録いただいた転職希望者

年齢
登録者の内訳は、30歳以下が35%、31~40歳が29%、41歳以上が36%と各世代に分散している。倉庫管理・在庫管理や貿易実務などオペレーション中心の業務の担当者は若手層が、SCMや物流企画、購買調達など上流工程の担当者は30代・40代以上が多い。
職種
「倉庫管理・在庫管理」が35%、「購買・調達・バイヤー・MD」が27%、「物流管理」が20%と続く。ニーズが高まっている「SCM企画・物流企画・需要予測」は全体の8%と希少であり、求人数と登録者数にギャップが生じている。
業界
メーカーが39%、運輸・物流業界が36%、商社が13%、小売が8%と続く。
志向性
倉庫管理・在庫管理に従事している転職希望者は、就業環境改善や物流の上流工程への挑戦を希望するケースが多い。営業職などの他職種へのキャリアチェンジを希望することもある。また、異業界への転職でいうと、物流から荷主側であるメーカー・商社への挑戦を希望するケースも多い。経験豊富なミドル層以上は、一部分の管理的業務から企画・戦略業務へのステップアップなど、現職では経験できない、あるいは到達するまでに時間がかかる領域への挑戦を希望しているケースも多く見られる。

購買・物流職の求人動向

求人マーケット動向
購買・物流職の求人マーケット動向(2021年5月)

対象:2020年11月~2021年4月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2020年11月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

物流業界においては、ECの増加などによる慢性的な労働力不足に加え、働き方改革も急務となっており、求人ニーズは活況となっている。現場のオペレーション業務においては、物流業務の経験がなくても、調整・改善業務やスタッフマネジメントの経験があれば、ターゲットとする企業が増えてきている。
メーカー・商社など事業会社の物流・購買調達部門においては、業界・取扱商材などの親和性を強く求める求人が多い。

購買・物流職の採用成功POINT

SCMや物流企画などを担う人材は希少で、採用が難航しがちである。需給予測やコスト判断などの企画業務自体には業界特有の要素が薄いことから、企画力や推進力を評価し、「業界へのキャッチアップ」を入社後の導入研修で担保する企業が採用に成功している傾向がある。
異業種の類似業務経験者や物流コンサルタント、3PLで物流企画をしている方なども検討に入れ、対象を拡大していくのがよい。
商材経験が必須であれば、同商材の営業経験者を検討するなど、視点を変えて採用を行っている企業が見受けられる。
倉庫スタッフでも作業効率などを重視する際には、他業界でBPRや業務改善の経験者を登用するなど、できる限り対象範囲を広げておくことがポイントとなる。
面接時間のアレンジは柔軟に対応するのがよい。通常時から日中~夕方は勤務を抜けられないケースが多いうえに、新型コロナウイルスの影響で忙しさが増している転職希望者も多いため、平日19時以降や、土日の面接枠があると参加率は向上する。勤務地が遠隔地であることも多いため、Web面接の活用も大変有効である。

過去のレポート

管理部門の中途採用市場レポート(2021年5月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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