ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2020年9月発行)

2020年9月発行
職種別マーケットレポート

ITエンジニア

ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。

コンサルタント(業務/IT)

ここがポイント
  • 登録者数は緊急事態宣言解除後に回復傾向
  • コロナ禍の影響で求人数は減少傾向。企業側の採用要件の上昇が顕著
  • 状況に応じた採用要件の適正化とスピーディな連携が採用成功のカギ

コンサルタント(業務/IT)の登録者動向

登録者詳細
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

登録者数は緊急事態宣言を受け、一時減少するも回復傾向。
転職希望先は、経験親和性への期待から「同職種」が最も多く、次点として「マーケティング」が上がっており、DXの流れによりビジネス部門での経験を積みたいという転職希望者が増加している。入社決定先に関しては「社内情報システム」がトップであり、全体の1/3を占める。

コンサルタント(業務/IT)の求人動向

求人マーケット動向
コンサルタント(業務/IT)の求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

他職種と比較し、求人数の減少は緩やかであるものの、企業側の採用ハードルの上昇が著しく、業界経験者もしくは特定技術/業務知識保有者を求める傾向が強い。そのため、各社採用に苦戦を強いられている状況。一方で、一部企業にてポテンシャルを重視する採用が再スタートしており、徐々に採用の流れが戻りつつある状況。

コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT

受注予測の目途が立ち、各現場ごとの採用ターゲットが変わった時点で社内やエージェントに周知を行い、スピーディに母集団の形成を行うことが重要。
現状、業界全般として採用ハードルが上昇している状況のため、いかに他社よりも早く予測をつけ、母集団形成につなげられるかが採用成功におけるポイントとなる可能性が高い。
その他、求職者個人やその家族の危機意識や在宅勤務の経験から、面接方法や勤務形態の柔軟性が転職先決定への大きなポイントとなりつつある。

業務系SE/PG

ここがポイント
  • 2020年6月~8月の登録者数は2020年3月~5月対比107%と増加
  • 登録者数の増加に反比例し、求人数は大幅に減少
  • 「何ができるか」だけではなく、「誰と働くのか」「どうやって働くか」をアピールできるかがポイント

業務系SE/PGの登録者動向

登録者詳細
業務系SE/PGの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

30歳以下の登録者数は全体の54%と、全体における若年層の登録者数は横ばい。新型コロナウイルスの影響によりこれまで減少傾向にあった登録者数が徐々に戻ってきている。転職希望先としては、引き続きWebサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。

業務系SE/PGの求人動向

求人マーケット動向
業務系SE/PGの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

登録者数が7%増加しているのに対し、求人数は2020年3月~5月対比82%と減少。登録者数が復調傾向にあるにも関わらず求人数は減少ペースがさらに加速した。これが新型コロナウイルスによる一時的な影響なのか、どこで底打ちとなるのか注視していく必要がある。

業務系SE/PGの採用成功POINT

「上流工程に挑戦できる」「自社開発比率が高い」は、引き続き転職希望者の目を引くポイントではあるが、昨今の働き方改革の流れを受け、「働きやすさ」を重視する転職希望者が増えている傾向にあり、「どのような社風なのか」「どのような人と働けるのか」を意思決定ポイントの上位に置いている転職希望者が多くなっている。
上記に加え、直近だと「リモートワークの有無」に関して注目している転職希望者も多く見受けられる。そのため、業務内容だけではなく、例えば「自社がいかにエンジニアを大切にする会社なのか」などを訴求できるかが採用成功のカギになっている。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア

ここがポイント
  • 2020年6月~8月の登録者数は2020年3月~5月対比115%と増加
  • 求人数は登録者数と反比例し、減少。引き続き今後の動きに注視
  • 「志向性」や「のびしろ」に焦点を当てた採用がポイント。面接時の柔軟な対応も必要となる

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向

登録者詳細
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

2020年6月~8月の登録者数は2020年3月~5月対比115%と大きく回復したが、30歳以下の登録者数は全体の51%と、全体における若年層の登録は減少。若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向

求人マーケット動向
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

登録者数が15%増加しているのに対し、求人数は2020年3月~5月対比87%と減少。登録者数が復調傾向にあるにも関わらず求人数は減少ペースがさらに加速した。これがコロナによる一時的な影響なのか、どこで底打ちとなるのか注視していく必要がある。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT

Webサービス系のエンジニア採用は「BtoCサービスに携わりたい」という業務系システム開発経験者や若手未経験者の学習意欲を重視するケースが多い。
母集団が少ないこともあり、志向性が一致している転職希望者を採用し、自社で育成する傾向がみられる。そのため、業務スキルだけではなく、普段からの自己研鑽の姿勢や意欲が採用時の評価のポイントとなっている。また、面接時に自社サービスの魅力や今後の事業計画などを伝え、入社意向の形成を図るなど、選考内容にも柔軟性が必要となる。

Webクリエイター

ここがポイント
  • 2020年6月~8月の登録者数は前四半期比で110%と増加
  • 2020年6月~8月の求人数は前四半期比で77%と大幅に減少
  • ポテンシャル採用とベテランWebクリエイターの積極採用がカギ

Webクリエイターの登録者動向

登録者詳細
サーバエンジニアの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

年齢層の内訳をみると20代~40代まで幅広く分布しているが、直近40代の登録が増えている。
転職希望先としては現職の経験を活かせるWebディレクター、Webデザイナーが中心だが、自社サービスに関わりたい方や、事業会社の企画・マーケティング・販促に興味が強い方も一定数いる状況。

Webクリエイターの求人動向

求人マーケット動向
サーバエンジニアの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

緊急事態宣言明けの6、7月は特に採用に対し慎重になっている企業が増え、8月に入ってからやや復調傾向にある。以前はポテンシャル人材を対象とした採用も多く行われていたが、即戦力採用へシフトする企業が増加傾向。新型コロナウイルスの影響でWebに力を入れる企業も増え、特にUI/UXデザイナーの採用ニーズは高まっている。

Webクリエイターの採用成功POINT

20代後半~30代前半で年齢相応の経験・スキルを保持しているWebクリエイター採用は競合も多く難易度が高い。そのため、経験が多少不足していてもポテンシャル採用として人柄や志向性、自己研鑽レベルがマッチする層も視野に入れ、育成していくケースがみられる。即戦力採用の場合は、ミドル~シニア層で経験豊富なWebクリエイターを対象に入れ、事業親和性やカルチャーフィットを重視した採用を検討するのがよい。

サーバエンジニア

ここがポイント
  • 2019年6月~8月の登録者数は2020年3月~5月対比125%と大きく増加
  • 2019年6月~8月の求人数は2020年3月~5月と比べると復調傾向
  • 今転職することのメリットを明確に提示することが採用成功のポイント

サーバエンジニアの登録者動向

登録者詳細
サーバエンジニアの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

登録者数は2020年6月~7月にかけて若干減少したが、2020年8月はここ半年で一番登録者が多かった。インフラエンジニアの中でも、サーバエンジニアの登録者はネットワーク/データベースエンジニアと比較すると多い傾向は変わらず。
このコロナ禍においても、年収等の条件面を改善し、転職を実現する方もいる。

サーバエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
サーバエンジニアの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人数は2020年6月に直近半年で一番の落ち込みを見せたが、7月、8月と回復を見せた。
求人の詳細を見ると、下流工程の案件から要件が上がり、設計構築などの上流工程に関わった経験を求めるということをアピールする求人が増加。一方で、少しずつではあるが、運用保守経験者と面接する企業も増えてきた。また、特定技術者派遣を行っている企業の求人も増えてきている。

サーバエンジニアの採用成功POINT

世の中のIT人材のニーズが高まる一方で、ITエンジニアの人材不足は変わらない見込み。今の会社よりも条件や環境が改善されるのであれば転職する、という温度感。
転職後、具体的にどんな業務に関わり、どんな待遇になるのか、ということを求人票で明確に提示できるとよい。

ネットワークエンジニア

ここがポイント
  • 登録者数は復調傾向。採用ターゲットを明確にした求人票が必要
  • 求人数は引き続き減少傾向。新型コロナウイルスの影響からいまだ復活せず
  • カギは技術にあり。自社保有の求人を詳細に把握し、技術を語れる準備をすることが採用成功への第一歩

ネットワークエンジニアの登録者動向

登録者詳細
ネットワークエンジニアの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

2020年3月~5月の平均登録者数に対し、2020年6月~8月の平均登録者数は微増。平均値としてはさほど変わりないが、登録者数が大きく増加した月があり、復調傾向にある。
若年層と経験者層の登録者数が多く、中間層の登録者数が少ない傾向。そのため、求人票を作成する際はターゲットを明確にし作成することが、応募を集めるカギになると考えられる。
他の職種と比べ、ネットワークエンジニアの方は、インフラエンジニアへのキャリアチェンジ・転職を希望するケースが多い。

ネットワークエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
ネットワークエンジニアの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2020年6月~8月の求人数は2020年3月~5月対比85%と減少傾向。2020年8月に持ち直したが、減少傾向は継続中。登録者数が復調傾向の中、いつ採用を行うかが大事になってくる。

ネットワークエンジニアの採用成功POINT

求人数は減少しているが、登録者数は増えているため、この時期に先を見据えて採用できるかがポイント。
ネットワークエンジニアは「最新技術」「大規模案件」「グローバル」を理由に転職をすることが多く、そこは以前と変わらない。また、ネットワークエンジニアの求人がどの程度あるのか、セキュリティ領域やサーバにも挑戦できるのか、インフラ全体を見ることができるエンジニアになることができるのか、などをチェックしている転職希望者が多い。
「インフラエンジニア」と一括りにする求人票ではなく、「ネットワークエンジニア」としての求人票作成が大事であると考えらえる。
ネットワークエンジニアは技術好きな方が多い。そのため、エンジニアとしてどのような技術を身に着けられるのかを面接で語れるよう準備するとよい。

社内SE

ここがポイント
  • 夏季休暇の影響もあり、登録者数は2020年3月~5月対比132%と増加
  • 2020年6月~8月の求人数は2020年3月~5月対比90%と減少
  • 社内SE希望者は各年代において引き続き多い状況。求職者側と採用側のマッチングがポイント

社内SEの登録者動向

登録者詳細
社内SEの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

他のITエンジニア職種と比較すると、業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ、Webサービス系エンジニア・プログラマ、ITコンサルタント、インフラエンジニアなどのSierやコンサルティング会社在籍からの転職を検討している登録者が多い。

社内SEの求人動向

求人マーケット動向
社内SEの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

今後の景気の先行き不安に伴い、ミドルバック部門となる社内SEの求人減少が顕著になっているが、2020年7月に底を打ち、復調傾向へ向かっている印象。コスト観点からもこれまで外注していた業務を内製化に切り替え、自社内開発を推進していく求人数が増加傾向にある。
下期以降引き続き求人数、求人の内容の動向を注視していく必要がある。

社内SEの採用成功POINT

社内SE希望者がワークライフバランスの改善、ユーザーと近しい距離感で仕事ができるという点に魅力を感じている傾向は変わらない。
しかし、景況感の悪化に伴い、ミドルバック部門の扱いにリスクを感じ始めている転職希望者も一定いるように感じられるため、待遇面での魅力なども含め訴求していく必要がある。

セキュリティエンジニア

ここがポイント
  • 2020年6月~8月の登録者数は2020年3月~2020年5月対比114%と増加
  • 2020年6月~8月の求人数は2020年3月~2020年5月対比で87%と減少
  • 今後のキャリアパスを提示することがポイント

セキュリティエンジニアの登録者動向

登録者詳細
セキュリティエンジニアの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

絶対数としては、他のITインフラ系職種(サーバ・ネットワークなど)と比べると少ない状況は変わらない。
年齢別では20代が一番割合としては多いが、サーバエンジニアなどと比べると、40代の登録者が多いことも特徴といえる。
希望職種としては、社内SE、セキュリティエンジニアがほとんどを占めている。今後も微増・微減を繰り返すことが想定され、大幅な登録者数の増加を期待することは難しいと思われる。

セキュリティエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
セキュリティエンジニアの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

全体の求人数自体が他インフラ職種と比べても少ない傾向は変わらず。「セキュリティエンジニア職」として求人を出している企業は多くなく、ネットワークエンジニアやITコンサルタント(インフラ)に紐づいている求人が多い。単月で着目すると2020年2月から求人数は徐々に減少していき、コロナ禍の影響もあり、7月に大幅減少したものの、これで底をついた感覚がある。今後は、微増傾向に戻ると予想される。

セキュリティエンジニアの採用成功POINT

経験豊富なセキュリティエンジニアが転職市場に流入しても絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい状況が続く。しかし、上のデータで挙げた通り、セキュリティエンジニアはセキュリティ職に就きたいという転職希望者が大半であるため、チャンスはあるとはいえる。
その中でも、SOC業務、SIRT業務、セキュリティポリシーの作成など、経験が多岐に渡るマーケットではあるので、企業側についてはセキュリティエンジニアとしてどのような魅力的なキャリアパスがあるのか提示することが採用成功のポイントとなる。また、必須要件に関して、“ネットワーク、サーバーの知識があればセキュリティ業務にチャレンジできる”等の訴求があると、比較的応募が集まりやすい傾向がある。

データサイエンティスト

ここがポイント
  • 夏季休暇の影響もあり、登録者数は2020年3月~5月対比178%と増加
  • 2020年6月~8月の求人数は2020年3月~5月対比91%と減少
  • 採用要件を緩和し、ポテンシャル採用からの育成ステップをどう描けるかがポイント

データサイエンティストの登録者動向

登録者詳細
データサイエンティストの登録者動向(2020年9月)

対象:2020年6月~8月にdodaにご登録いただいた方。

緊急事態宣言発令のタイミングを底に、緩やかに改善。登録の年齢構成にこれまでとの変化が見られる。従来は20代の登録比率が高水準だったが落ち着き、41歳以上のミドル層の登録比率が増加傾向。

データサイエンティストの求人動向

求人マーケット動向
データサイエンティストの求人マーケット動向(2020年9月)

対象:2020年3月~8月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2020年3月をピークにいまだ減少傾向ではあるが、DWH構築などのデータ基盤の構築にも関わるテクニカルスキルが求められるデータエンジニアリング領域の求人数の比率が高い印象。ビッグデータを活用したマーケティングに力を入れているヘルスケア、アパレル、IT業界での採用ニーズは継続。
学生時代の統計解析の学習経験やPython、Rを利用してのプログラミング経験があればチャレンジ可能という求人も多い。

データサイエンティストの採用成功POINT

登録者の増加に反比例して求人数は減少しており、求人数の減少と需給バランスが崩れてきているので、採用側としては、求職者を選べる状況にある。しかし、転職希望者に対して自社の魅力をしっかりと訴求しなければ採用成功に至らない可能性はある。

過去のレポート

ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2020年9月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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