ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2021年3月発行)

2021年3月発行
職種別マーケットレポート

ITエンジニア

ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。

コンサルタント(業務/IT)

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比102%とほぼ横ばい
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比106%と増加。各種コンサルファームやSIerの採用ターゲット数が再拡大傾向
  • 詳細な情報提供、差別化、魅力訴求が採用成功のカギ

コンサルタント(業務/IT)の登録者動向

登録者詳細
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

年齢別では30代後半以上が約4割を占めており、ミドル~シニア層の転職への関心度は引き続き高い。
転職希望先としては、データ上では経験の活かせる「ITコンサルタント」が最も多く、次点としては「社内情報システム」、次に「ビジネスコンサルタント」と続くが、決定先は「社内情報システム」が4割程度と最も高く、同職種である「ITコンサルタント」が1割強、「ビジネスコンサルタント」は1割弱の結果となり、決定権のある立場での腰を据えての業務や、働き方の改善を待遇以上に求めていることが推測できる。

コンサルタント(業務/IT)の求人動向

求人マーケット動向
コンサルタント(業務/IT)の求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

IT求人全般については増加傾向であり、登録者の増加推移よりも顕著。コロナ禍での企業活動が安定化してきたことで受注見込みが立ち、採用活動を再開し始めた企業増加も顕著。 DXのニーズも高く、求められる個人のスキルや年齢が集約されがちであり、ターゲット層の競争率は数値上の倍率よりもかなり激化してきている状況。

コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT

現職にてトレンドに沿ったコンサルティングを行っている職種であるため、事業課題、組織課題、任せられるミッションなど、詳細な情報提供が重要。同業種への転職においては、他社との違いや具体的な業務アサインメントの可能性など、詳細な情報提供が前提となる。
また、責任のある立場であるほど現職多忙なことが多く、柔軟な面接調整が必要となる。各社の採用ターゲットが近しくなってきているため、年齢や転職回数、学歴などのハードスペックの緩和や柔軟な選考をすることも重要。

業務系SE/PG

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比100%と横ばい
  • 登録者数が横ばいであるのに対し、求人数は2020年9月~11月対比108%と増加
  • 「何ができるか」だけではなく、「誰と働くのか」「どうやって働くか」をアピールできるかがポイント

業務系SE/PGの登録者動向

登録者詳細
業務系SE/PGの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

30歳以下の登録者数は全体の55%と、全体における若年層の登録は増加傾向。全四半期ではコロナ禍からの回復傾向が見られ、今四半期は緊急事態宣言があったにも関わらず、登録者数の水準を維持していることからコロナ禍の影響からはほぼ脱しているものと考えられる。
転職希望先としては、引き続き同職種以外ではWebサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが多くみられる。

業務系SE/PGの求人動向

求人マーケット動向
業務系SE/PGの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

緊急事態宣言下においてもWeb面接にて採用活動を継続している企業は多い。第3四半期に引き続き増加傾向にあるため、新型コロナウイルスの影響はもはや限定的であると考えられる。

業務系SE/PGの採用成功POINT

「上流工程に挑戦できる」「自社開発比率が高い」「開発環境の自身の経験との親和性」は引き続き転職希望者の目を引くポイントではあるが、昨今の働き方改革の流れを受け、「働きやすさ」を重視する転職希望者が増えている傾向がある。そのため、「どのような社風なのか」「どのような人と働けるのか」を意思決定ポイントの上位に置いている転職希望者も多くなっている。
また、直近「リモートワークの有無」に関しても注目される転職希望者も多い。そのため、業務内容だけではなく、例えば「自社がいかにエンジニアを大切にする会社なのか」などのアピール・訴求も採用成功のカギとなってくる。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比94%と減少
  • 求人数は登録者数に反し、2020年9月~11月対比113%と増加。引き続き今後の動きに注視
  • 「志向性」や「のびしろ」に焦点を当てた採用がポイント。面接時の柔軟な対応も必要

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向

登録者詳細
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

30歳以下の登録者数は全体の60%で、増加傾向にある。若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向

求人マーケット動向
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

前回レポートより引き続き増加傾向であることから、新型コロナウイルスの影響は限定的であると考えられる。

Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT

従来のWebサービス系のエンジニア採用は「BtoCサービスに携わりたい」という業務系システム開発経験者や、若手未経験者の学習意欲を重視するケースが多かったものの、直近ではポテンシャル採用においてもスキルを求めている傾向にある。しかし、母集団が少ないこともあり、志向性が一致している転職希望者を採用し、自社で育成する傾向は引き続きある。そのため、業務スキルだけではなく、普段からの自己研鑽の姿勢や意欲が採用時の評価ポイントとなっている。
面接では、自社サービスの魅力や今後の事業計画などを訴求し、入社意向の形成を図るなど、選考内容も柔軟性が必要。

Webクリエイター

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比101%とほぼ横ばい
  • 2020年12月~2021年2月の求人数は2020年9月~11月対比119%と増加
  • ポテンシャル採用とベテランWebクリエイターの積極採用がカギ

Webクリエイターの登録者動向

登録者詳細
サーバエンジニアの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

年齢層の内訳をみると26~30歳が全体の26%と最も比率が高く、次いで41歳以上が24%を占めている。
転職希望先としては現職の経験を活かせるWebディレクター、Webデザイナーが7割以上を占めるが、自社サービスに関わりたい方や、事業会社の企画・マーケティング・販促に興味がある方も引き続き一定数いる状況。新型コロナウイルスの影響による年収減少により、大手志向・安定志向が強まっている傾向。

Webクリエイターの求人動向

求人マーケット動向
サーバエンジニアの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人数は右肩上がりで増加。採用意欲回復の兆しが見受けられる。採用ターゲットについては引き続き即戦力採用が主流となっており、40代の内定獲得者も増加している。一方で、コロナ禍以降、採用ターゲットになりにくかったポテンシャル層も採用再開する動きが一部の企業で出始めている。新型コロナウイルスの影響でWebに力を入れる企業も増え、特にUI/UXデザイナー、動画制作者、ゲームクリエイターの採用ニーズが増加している。

Webクリエイターの採用成功POINT

20代後半~30代前半で年齢相応の経験・スキルを保持しているWebクリエイター採用をする企業が増加傾向にあり、採用難易度は高い。経験が多少不足していてもポテンシャル採用にて人柄や志向性、自己研鑽レベルがマッチする層も視野に入れ採用、育成していくケースが見られる。即戦力採用の場合は、ミドル~シニア層で経験豊富なWebクリエイターを対象に含め、事業親和性やカルチャーフィットを重視した採用を検討するのがよい。

サーバエンジニア

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比97%と減少
  • 2020年12月~2021年2月の求人数は2020年9月~11月対比115%と増加
  • 「今」転職することのメリットを明確に提示することがカギ

サーバエンジニアの登録者動向

登録者詳細
サーバエンジニアの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

9月より右肩下がりで減少し、11月は直近半年で一番の落ち込みとなったが12月~1月で上昇を見せた。
インフラエンジニアの中でも、サーバエンジニアの登録者はネットワーク/データベースエンジニアと比較すると多い傾向は変わらず。コロナ禍においても、年収などの条件面を改善し、転職を実現する方もいる。

サーバエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
サーバエンジニアの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

9月から右肩上がりで回復傾向にある。求人内容を見ると、下流工程の案件から要件が上がり、設計構築などの上流工程に関わった経験を求めると訴求している求人が増加。
一方、運用保守経験者の選考を進める企業も増えており、特定技術者派遣を行っている企業の求人も回復傾向にある。

サーバエンジニアの採用成功POINT

世の中のIT人材のニーズが高まる一方で、ITエンジニアの人材不足は変わらない見込み。そのため、今の会社より条件や環境が改善されるのであれば転職する、という温度感の転職希望者が目立つ。転職後、具体的にどんな業務に関わり、どんな待遇になるのか、現職から環境を移すことでのキャリアアップ(市場価値)はどうなるのか、ということを求人票で明確に提示することが重要。

ネットワークエンジニア

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比91%と減少
  • 2020年12月~2021年2月の求人数は2020年9月~11月対比114%と増加。新型コロナウイルスの影響から脱却の兆しあり
  • カギは技術にあり。自社保有の求人を詳細に把握し、技術を語れる準備をすることが採用成功への第一歩

ネットワークエンジニアの登録者動向

登録者詳細
ネットワークエンジニアの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

登録者数自体は減少したが、その中の割合を見ると、41歳以上の中高年層の登録者数が増加。新型コロナウイルスが与える現職への影響や自社の対応を鑑み、企業の将来性や中長期的な不安からサービス登録していることが考えられる。

ネットワークエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
ネットワークエンジニアの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

増加の要因は、新型コロナウイルスの影響を受け中途採用を停止、または縮小していた企業の採用再開や活発化の影響と考えられる。

ネットワークエンジニアの採用成功POINT

求人数は増加しているが、登録者数は減少しているため、いかに企業や求人を魅力化できるかがポイントとなる。ネットワークエンジニアは「最新技術」「大規模案件」「グローバル」を理由に転職をすることが多く、そこは依然として変わらない。ただ優秀層ほど「クラウド」「IoT」「セキュリティ」といった最新技術との連携や、インフラ内での横断的なキャリアパスを希望するケースが多いため、「インフラエンジニア」と一括りにする求人票ではなく、「ネットワークエンジニア」としての求人票および業務内容に関する記載の充実が必要だと考える。
また、ミドル~シニア層に対する要件を見直し、他社と重複しづらい採用ターゲットを設定することも検討するとよい。

社内SE

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比95%と減少
  • 2020年12月~2021年2月の求人数は2020年9月~11月対比111%と増加
  • 社内SE希望者は各年代において引き続き多い状況

社内SEの登録者動向

登録者詳細
社内SEの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

他のITエンジニア職種と比較すると、業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ、Webサービス系エンジニア・プログラマ、ITコンサルタント、インフラエンジニアなど、コンサルティング会社在籍からの転職を検討している登録者が多い。

社内SEの求人動向

求人マーケット動向
社内SEの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

今後の景気の先行き不安に伴い、2020年度初めはミドルバック部門となる社内SEの求人減少が顕著になっていたが、2020年7月に底を打ち、回復へ向かっている印象。コスト観点からもこれまで外注していた業務を内製化に切り替え、自社内開発を推進していく求人数が増加傾向にある。
引き続き求人数、求人の内容の動向を注視していく必要がある。

社内SEの採用成功POINT

社内SE希望者がワークライフバランスの改善、ユーザーと近しい距離感で仕事ができるという点に魅力を感じている傾向は変わらない。しかし、景況感の悪化に伴い、ミドルバック部門の扱いにリスクを感じ始めている転職希望者も一定いるように感じるため、待遇面での魅力なども含め訴求していく必要がある。

セキュリティエンジニア

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比85%と減少
  • 2020年12月~2月の求人数は、2020年9月~2020年11月比で120%と大きく増加
  • 今後のキャリアパスを提示することがカギ

セキュリティエンジニアの登録者動向

登録者詳細
セキュリティエンジニアの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

絶対数としては、他のITインフラ系職種(サーバ・ネットワークなど)と比べ、少ない状況は変わらない。年齢別では、20代が割合としては一番高い。転職希望職種としては、同職種であるセキュリティエンジニアがほとんどを占めている。
登録者数は、今後も微増・微減を繰り返すことが想定され、大幅な増加を期待することは難しいと考えられる。

セキュリティエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
セキュリティエンジニアの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

「セキュリティエンジニア職」として求人を出している企業は多くはなく、ネットワークエンジニアやITコンサルタント(インフラ)に紐づいている求人が多い。
2021年2月はコロナ禍以前よりも求人数が伸びている状況。2020年度下期で一時採用を停止していた企業の採用活動が再開したこととリモートワークの普及でセキュリティの需要が増えたことが求人数増加の要因だと考えらえる。

セキュリティエンジニアの採用成功POINT

経験豊富なセキュリティエンジニアは、転職市場に流入しても絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい状況が続く。しかし、セキュリティエンジニアはセキュリティ職に就きたいという転職希望者が大半であるため、採用チャンスはあるといえる。その中でも、SOC業務、SIRT業務、セキュリティポリシーの作成など、経験が多岐に渡るマーケットではあるので、企業側についてはセキュリティエンジニアとしてどのような魅力的なキャリアパスがあるのか提示することが採用成功のカギであると考えられる。
また、必須要件に「ネットワーク、サーバーの知識があればセキュリティ業務にチャレンジできる」という訴求があると、比較的応募が集まりやすい傾向がある。

データサイエンティスト

ここがポイント
  • 2020年12月~2021年2月の登録者数は2020年9月~11月対比97%と減少
  • 2020年12月~2021年2月の求人数は2020年9月~11月対比112%と増加
  • 転職希望者に対して自社の魅力をしっかりと訴求することがポイント

データサイエンティストの登録者動向

登録者詳細
データサイエンティストの登録者動向(2021年3月)

対象:2020年12月~2021年2月にdodaにご登録いただいた方。

前回レポートよりさらに減少。一方で、41歳以上のミドル層の登録が落ち着き、昨年の緊急事態宣言以降、様子を見ていた20代の若手層の登録者数が戻りつつある状況。

データサイエンティストの求人動向

求人マーケット動向
データサイエンティストの求人マーケット動向(2021年3月)

対象:2020年9月~2021年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

DWH構築などのデータ基盤の構築にも関わるテクニカルスキルが求められるデータエンジニアリング領域の求人数の比率が高い印象。ビッグデータを活用したマーケティングに力を入れているヘルスケア、アパレル、IT業界での採用ニーズは継続。 学生時代の統計解析の学習経験やPython、Rを利用してのプログラミング経験があればチャレンジ可能という求人も多い。

データサイエンティストの採用成功POINT

登録者の減少に反比例し求人数は増加しており、需給と供給のバランスが崩れてきている。採用者側は、自社を選んでもらうため、転職希望者に対し、自社の魅力をしっかりと訴求する必要がある。

過去のレポート

ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2021年3月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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