中途採用とは?新卒採用との違い、採用計画から選考・入社まで完全解説

中途採用とは?新卒採用との違い、採用計画から
選考・入社まで完全解説

中途採用とは?新卒採用との違い、採用計画から選考・入社まで完全解説

2018.08.03

中途採用のキホン

中途採用とは

中途採用とは、すでに就業経験のある人材を企業が採用することです。企業が中途採用をする背景は、欠員による少人数採用から事業拡大による大規模採用まで幅広く、対象となる人材もまた「即戦力」となる実務経験者から「第二新卒」と呼ばれる若手求職者まで多岐にわたります。
決まった時期ではなく、採用ニーズが発生するタイミングで必要な人材を募集するのが中途採用の特徴です。

中途採用と新卒採用の違い

企業が人材を採用する手段には、中途採用のほかに新卒採用があります。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

中途採用の目的は、自社にない知識やノウハウを導入するためや、前任者の休職・退職に伴う欠員補充のため、事業拡大に伴う人員増強のためなどさまざまで、それぞれ目的に沿った募集をかけます。そのため、選考で重視されるのは仕事の成果やスキルの有無、つまり即戦力かどうかが採用のポイントになることが多いです。

一方で新卒採用の目的は、企業が安定的に事業を継続していくための人員バランスの最適化、新鮮なアイデアや価値観を導入することによる組織活性化、将来的に活躍が期待できるリーダー候補の育成などが主です。社会人経験がない分、人柄や成長性といったポテンシャルの部分が採用のポイントです(※中途採用の場合でも、自社で育成することを前提に、ポテンシャルを採用ポイントにするケースもあります。「第二新卒」の採用などがそれにあたります)。

そのほかにも、中途採用と新卒採用にはさまざまな違いがあります。両者の主な違いは以下のとおりです。

中途採用のメリット

中途採用には、新卒採用とは異なるメリットがあります。以下が代表的な4つのメリットです。

  • 即戦力を確保できる
  • 自社にない知識やノウハウを導入できる
  • 研修の時間と費用を抑えられる
  • 入社時期の調整ができる
即戦力を確保できる

中途採用の対象者は既に就業経験のある人材です。中途採用では募集時に求めるスキルや資格、経験年数などの採用要件を提示するため、採用する人材は採用要件に合致したスキル・経験があり、ビジネスマナーも身についています。入社してすぐに戦力となる人材を採用することが可能です。

自社にない知識やノウハウを導入できる

新規事業立ち上げなどで自社にない知識やノウハウが必要になったとき、それらをゼロから積み上げていくには膨大な時間とコストがかかります。
中途採用をすることにより、外部で培われた経験やノウハウをすぐに自社に取り入れることができます。
また、中途採用者は以前の勤め先の企業文化に影響を受けているため、自社社員とは違った価値観を持っています。自社にはない仕事の進め方や物事の考え方は、時に社内に新鮮なアイデアをもたらしてくれるかもしれません。

研修の時間と費用を抑えられる

一般的に、新入社員の研修には数週間~数カ月の時間と費用がかかります。
中途採用で採用される人材は既に基本的なビジネスマナーを身につけているため、研修や教育にかかるコストを抑えることができます。

入社時期の調整ができる

中途採用を始める時期は、「人材が必要になったタイミング」です。いつまでに採用する必要があるかを逆算して募集をかけるため、採用したい時期に合わせて入社時期を調整できます。入社時期は、内定者との話し合いで調整しますが、話し合いの結果によっては、すぐに入社日を設定することも、数週間~数カ月後に入社日を設定することも可能です。

中途採用成功のための三大要素

中途採用では、応募者は複数社に応募し、並行して選考を受けていることが一般的です。近年は有効求人倍率の高まりを受けて中途採用のニーズも高まっているため、「企業が応募者を選ぶ」意識と同様に、「応募者から選ばれる」という意識を持つことが重要です。

応募者から選ばれ、中途採用を成功させるためには、「採用ターゲットからの応募を集めること」「選考スピードを上げること」「より多くの情報を提供して応募者を惹きつけておくこと」の3つの要素が大切です。

中途採用を成功させるための三大要素
中途採用を成功させるための三大要素

この3点を忘れずに、中途採用を進めていきましょう。

中途採用の流れ

中途採用では主に4つのステップで採用活動を進めていきます。

  • STEP 1

    採用計画を立てる

    • 採用目標を決める
    • 採用要件を定義する
    • 採用基準を確認する
    • 選考フローを確認する
    • 採用手法を決める
  • STEP 2

    母集団を形成する

    • 求人票を作成する
    • 採用手法の見直しをする
  • STEP 3

    選考する

    • 面接を実施する
  • STEP 4

    入社前フォローをする

    • 内定通知書を送付する
    • 入社手続きをする

STEP1:採用計画を立てる

中途採用を始める際は、必ず最初に採用計画を立てましょう。

採用目標を決める

まずは、中途採用のゴールを決めるために、目標となる数値を設定しましょう。
採用目標は募集背景や募集職種など状況によって異なるため、初めて中途採用を行う採用担当の方は、過去の実績をもとに応募数や面接設定数、面接通過率などを出してみることから始めてみましょう。

募集背景 新規プロジェクト立ち上げのため
システムエンジニアを採用したい
人数 5人
納期 6カ月
予算 300万円
KPI 応募数、面接通過数、内定数など

採用要件を定義する

どのような人材を採用したいのか、採用ターゲットを明確にしましょう。そのためには、採用要件をスキルセットとカルチャーフィットの2つの観点から定義することが大切です。

スキルセット 業種未経験可/職種経験の有無、経験年数
スキル(経験分野、専門知識、OAスキル)
資格、語学(言語、レベル)
カルチャーフィット 志向性、行動特性、価値観

スキルセットとは、人材に求めるスキルや経験値、資格などの条件のことです。現場のニーズをヒアリングし、どのような条件が必要かを洗い出しましょう。その際、要望が多すぎると条件に合致する人材が見つからなくなってしまいます。必ず募集背景からさかのぼり、現場の要望が「必要要件(MUST)」なのか「歓迎要件(WANT)」なのかを区別することが大切です。また、採用競合にあたる他社の条件や転職市場の市況感とも照らし合わせて、採用要件に取り入れましょう。

カルチャーフィットとは、自社の企業文化への適応性を指します。カルチャーフィットを軽視すると、採用した人材が職場で能力を発揮できないばかりか、離職してしまうこともあります。
カルチャーフィットは定義が難しく、また可視化しづらいものです。面接官によって判断が主観的になりやすい部分でもあるため、別途採用基準に盛り込むことが大切です。

採用基準を確認する

採用基準は面接官によって選考に個人差が出ないようにするために作成する、選考におけるものさしです。
スキルや成果などの定量面だけでなく、「志向性や行動特性」「価値観」といった面接官によって判断が分かれる定性面に関しても採用基準が明確になっているか確認しましょう。

採用基準の見直し方法について詳しく知りたい方は、「採用基準の設定方法について。見直すポイントや注意点を解説」の記事も併せてご確認ください。

選考フローを確認する

書類選考や筆記試験・適性検査の有無などの面接形式、面接回数を確認しましょう。
その際、各選考はどの要素を見定めるために用意しているのか、採用基準とセットで考えることが大切です。
選考フローが多いと、選考期間が長引く原因になります。応募者は複数社の選考を並行して受けているという前提で、選考回数はなるべく最小限にとどめ、他社よりも早く選考を進めることが大切です。

選考フローと目的の例
書類選考 応募者のスキルが採用要件に合致するかをチェックする
一次面接 採用基準に合致する応募者を明確にする
最終面接 採用基準に合致する応募者を選ぶ

採用手法を決める

母集団を形成するための手段を検討します。
「安い」「簡単」という理由で採用手法を選んでも、採用ターゲットが母集団の中にいなければ意味がありません。採用ターゲットとなる人材がより多く集まる求人媒体や採用手法を見極めることが大切です。中途採用で利用される代表的な採用手法は、次の5つです。

ハローワーク 行政機関が運営する公共職業安定所。無料で求人を出せる
求人媒体
(求人広告)
複数の求人情報をまとめて掲載している媒体。紙媒体とWeb媒体がある
人材紹介サービス 採用要件を満たした人材の紹介を受けられる採用支援サービス。初期費用がかからない
ダイレクト・ソーシング
(ダイレクトリクルーティング)
応募を「待つ」のではなく、採用候補者を自ら探しにいく採用手法。アプローチの幅を広げられる
合同会社説明会
(転職フェア)
応募前の転職希望者と直接会って話せる転職イベント

採用手法について詳しく知りたい方は、「中途採用の採用手法を総まとめ。適切な採用手法の活用で母集団形成の悩みを解決!」の記事も併せてご参照ください。

STEP2:母集団を形成する

採用計画が決まったら、母集団を形成しましょう。

求人票を作成する

数ある求人票の中から自社求人へ応募を集めるためには、求人票の内容がとても重要です。
採用手法によって記載できる情報量や作成方法は異なりますが、共通して言えることは、「採用ターゲットを意識した」情報提供をすることです。
採用の目的は応募数を増やすことではなく、採用成功にあります。応募数が増えても、採用ターゲットとなる人材からの応募がなければ採用にはつながりません。採用ターゲットとなる転職希望者に「自分向けの求人だ」と分かってもらうことが重要です。
募集要項に加えて、仕事の魅力や職場の雰囲気、自社の強みなどの付加情報を盛り込むことで独自性の高い求人票にでき、採用競争力の向上につながります。

【付加情報の一例】

  • 職種
  • 求める人物像
  • 募集背景
  • 想定残業時間
  • 業績
  • 選考フロー
  • 社員数/配属予定部署の人員構成
  • 転勤の有無と条件
  • 中途入社者の声
  • 組織風土 など
求人票イメージ

採用手法の見直しをする

応募数や面接設定数などの変化を見ながら、必要に応じて求人原稿の見直しをしますが、それでも効果が得られないときには採用手法を変更したり、場合によっては新たな採用手法を追加したりしながら母集団を最大化できるように工夫します。

STEP3:選考する

書類選考や面接を通して、応募者が採用要件に合致するかを選考します。

面接を実施する

面接は応募者の資質や適性を見極めるだけでなく、応募者の入社意向を醸成する場でもあります。
応募者は複数社に応募し、並行して選考を受けていることが一般的ですので、「面接で受けた印象」や「話の内容」などによっても、志望順位が変化していきます。
そのため、面接の場では応募者の入社意思を高めるような工夫が必要です。

面接のポイント
  • 面接官の印象=企業全体のイメージ。面接官としてふさわしい言動を心掛ける
  • 応募者が働くイメージを描けるよう、より詳細な業務内容等を伝える
  • 面接後の評価や期待は応募者に伝える

詳しくは、「入社意向を高める面接とは?面接のポイントや面接官の心得を紹介」の記事で解説していますので、併せてご参照ください。

STEP4:入社前フォローをする

内定通知書を送付し、採用決定者が入社するまでのサポートをしながら入社手続きを進めます。

内定通知書を送付する

選考の結果採用が決まったら、応募者に採用連絡をし、内定通知書を送付しましょう。
企業によっては、採用連絡後、採用決定者と希望年収などの条件の擦り合わせをする「オファー面談」の場を設けることもあります。

入社手続きをする

在職中の内定者は、退職交渉や業務の引き継ぎが発生するので、入社までに数週間~数カ月かかるのが一般的です。しっかりと退職手続きの進捗などを確認するようにし、必要があればサポートをしましょう。
また、入社までに必要な案内(入社前健康診断等)、出社日当日の持参物(労働契約書、源泉徴収票など)の連絡を忘れないようにしましょう。

ポイントを押さえて、中途採用を成功させよう!

これまで、中途採用と新卒採用の違いや、中途採用の4つのステップを解説してきました。

「即戦力」が求められる中途採用ですが、即戦力を過度に期待すると、採用基準のハードルが上がり、転職市場の市況感と乖離してしまうこともあります。
採用時に不足しているスキルは、業務経験の中で鍛錬していくこともできます。市況感との乖離が起きないように転職市場の動向をチェックすることが大切です。
採用基準や採用要件、選考フローなどは、定期的に見直しを行い改善していきましょう。

また、中途採用ではその性質上、急な欠員などで突発的に採用ニーズが発生することが多く、その時々に合わせた柔軟な対応が求められます。採用難といわれる昨今で、中途採用を成功させるためには、「母集団形成」「選考スピード」「情報量」の三大要素を押さえて、効率的な採用活動をすることが大切です。

ポイントを押さえて、中途採用を成功に導きましょう。

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