ITエンジニア
ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
コンサルタント(業務/IT)
- 2024年3月~5月の登録者数は、 2023年12月~2024年2月対比107%と増加
- 2024年3月~5月の求人数は、 2023年12月~2024年2月対比103%と微増
- 各論の情報提供や魅力訴求と、募集ターゲットのすそ野を広げることがカギ
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2024年3月から微増しており、毎月一定数の転職希望者が登録している状況である。事業会社、SIer、ソフトウェアベンダ、Webサービス企業など、さまざまな方面でソリューション開発やデジタル化が進む一方で、働き方や環境の改善を望む転職希望者も増えつつある。
登録時の希望職種としては「ITコンサルタント」が48%、次いで「社内情報システム(社内SE) 」が14%、「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が7%となっている。
入社決定先としては「社内情報システム(社内SE)」が35%、「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が22%、続いて「ITコンサルタント」が16%となり、異職種への転職が過半数を占めている。希望職種では、「ITコンサルタント」が最も多いが、決定職種としては3位となることも特徴である。
コンサルタント(業務/IT)の求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
DXをテーマとしたプロジェクトが、事業会社、SIer、ソフトウェアベンダ、Webサービス企業といったさまざまな業種・業態の企業でまだまだ主流にあり、求人数は2024年3月から増加傾向である。そのため、各種コンサルティングファームやSIerでは、ITコンサルタントの人材獲得競争が激化している模様だ。
またAI開発も主流になってきており、今後も関連する求人数も増加が見込まれている。
コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT
近年、ワークライフバランス実現へのニーズが増えているため、その需要に応えるべく、各企業では働く環境の整備が採用成功につながるだろう。
転職希望者の多くが現在の職場でもコンサルティング業務に携わっているため、他社との違いを示すポイントとしては、ミッションや働き方、働く環境などを明確にし、具体的な担当プロジェクトに関する情報を提供する事が重要である。
業界全体で「DX」や「デジタル」といった曖昧なワードが使われることが多いため、採用背景やビジョン、現在の課題と目標(ミッション)などを具体的に説明し、差別化を図ることが大切だ。選考の初期段階から、これらのポイントを押さえた情報をさまざまな手段で提供することが肝要である。
また、転職希望者は普段の業務により転職活動に時間を割くことが難しいため、柔軟な面接調整も採用の成功に不可欠。各企業が採用したい人材は似ているため、採用に求める要素(キャリアやスキル、属性など)を明確あるいは柔軟に設定することで、母集団形成がしやすくなる。
doda人材紹介サービスなら、採用のプロが貴社と候補者の間に入って
採用成功にむけてアドバイスします。
業務系SE/PG
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比で111%と増加
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比105%と増加
- 転職希望者のニーズとその背景を理解し、業務内容や働き方の入社後イメージを明確化・訴求する
業務系SE/PGの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
2024年2月から3月かけて登録者数は微減していたが、その後4月、5月は上昇していき増加傾向となった。前3カ月期と比べ111%の増加となった。
登録者の希望職種別で見ると、最も多い希望職種は「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」で57%。続いて「社内情報システム(社内SE)」が17%、「Webサービス系エンジニア・プログラマ」が12%となっており、前期(2023年12月~2024年2月)と比べると希望職種やそれぞれが占める割合に大きな変動はないものの、「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が6ポイント伸び、割合としては微増した。
実際の転職先においても、「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が60%と大半を占め、次に「社内SE」として転職する方が27%となっている。しかし2月までは「社内SE」の決定が伸びていたが、今期は「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」の決定割合が再び増えている。
働き方の希望としては、依然としてリモートやフレックスなどの自由な働き方を求める求職者が多く、このニーズを採用活動でどのように訴求していくのかが重要なポイントとなるだろう。
業務系SE/PGの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
業務系SE/PGの採用ニーズは依然として高いものの、2023年後半以降にかけて未経験者への採用基準は厳しくなっている傾向にある。採用した未経験者を育成できる技術力やマネジメント力を持った人材への採用ニーズが特に高まっている。
そのため、全体的な採用のハードルは高く、ポテンシャル採用を含めた大規模募集を行っていた企業も数名のスポット募集に留めているケースも多い。ただし、スタートアップ企業や拡大フェーズのベンチャー企業などでの採用活動は拡大している傾向にある。
転職希望者としては働き方の選択肢として「リモート」「残業時間の少なさ」を希望するケースが多く見られる一方で、深掘っていくと「扱える技術要件が選べる」、あるいは「体系的に学べる環境」など自身のキャリアアップを意識した「働く環境の改善」について求める声も多い。加えてSES・客先常駐での勤務の場合「在籍企業に評価がしっかりと伝わらないことで給与を高められない」という理由で転職を考えるケースも増えている。
業務系SE/PGの採用成功POINT
転職希望者が求めるポイントとしては、「上流工程への挑戦」「自社内開発の割合の高さ」「経験と開発環境の親和性」が挙げられる。さらに、「キャリアパスの豊富さ」「携わる案件・プロジェクトを選択できるか」「スキルを高められるか」などが重視されている。
特に訴求ポイントとしては、「どのように案件を決めているのか(希望に沿うことができる、エンジニアのキャリアを考えてアサインする制度を設けている など)」、「アサイン案件以外での技術的なフォロー体制と研修制度の有無」、「確実な評価体制と昇給制度の明確さ」など、環境的な側面のアプローチなどが有効である。
また働き方については、リモートワークの有無や頻度、フレックス制度の有無、労働時間の長さ(固定残業手当を忌避するなど)に注目する転職希望者も少なくない。
各企業でリモートワークの頻度や取り入れ方が違う中、例えば「確実にリモートワークができる」など柔軟な勤務体制があることは訴求ポイントとして強力だ。これら会社独自の魅力を求人情報に反映させつつ、面接などでも的確に訴求することが採用の差別化につながるだろう。
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Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比116%と大幅増加
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比102%と微増
- 「入社意向醸成に向けた情報提供」と「選考スケジュールの早期化」がカギ
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者の希望職種別と決定職種別のデータを見ると、登録時には64%が「Webサービス系エンジニア・プログラマ」を希望しているが、実際の決定先は「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が49%、次いで「Webサービス系エンジニア・プログラマ」が21%、「社内情報システム(社内SE)」が20%となっている。
このように多様なキャリアプランやキャリアパスに対する需要が高まっているようだ。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
「Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア」の求人は、月ごとの増減に大きな変動はないが、年間を通じての需要は増加傾向にある。
また、ポテンシャル採用を検討する企業は減少しており、多くの企業が3年以上の経験を持つ担当者やプロジェクトリーダー・マネージャーの人材不足に直面しており、採用競争はますます激化している。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT
同職種の経験者は引く手あまたのため、最終的な条件提示(特に待遇面)が入社の決め手となる。しかし、以下のフェーズ別の取り組みによっても入社意欲を高めることができるため、しっかりと抑えておくことが重要だ。
■応募検討段階
転職希望者は、関われる技術や環境(新しい技術への積極的な投資)、企業規模、希望のキャリアプランが叶うかどうか、などを総合的に考慮している。「リモートワークの有無・頻度」に注目する転職希望者が増えているため、制度や環境整備について発信することが重要だ。
■選考段階(書類選考通過後~意思決定)
希望するキャリアプランが実現可能かどうかだけでなく、会社やサービスの方針・将来性、社内に技術力の高いエンジニアが在籍している環境、技術勉強会などがあるかなど、社内の雰囲気や働く仲間との相性も注視している。
■その他
オンライン面接の導入や選考フローのシンプル化、土日の選考会の活用など、競合他社に遅れを取らないような柔軟な対応も採用成功の重要な要素になる。
自社だけでは難しい、選考段階における意向醸成も
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Webクリエイター
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比108%と増加
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比99%とほぼ横ばい
- 働く環境訴求のほか、マーケティング領域を希望する転職希望者をターゲットに含める
Webクリエイターの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
転職希望先としては、現職の経験を活かせるWeb・モバイル関連職種である「Webディレクター」や「Webデザイナー」が78%と多く、次に「出版・広告・販促・印刷」が10%、「マーケティング・商品企画・広告宣伝」が9%となっている。
Web制作の知識に加えて、近年ではマーケティング要素のスキルや経験を身につけたいという志向性も高まっており、転職決定者の約2割は「マーケティング・商品企画・広告宣伝」の職種に就いている状況だ。
Webクリエイター関連職種に関しては、昨今市場においての需要の高まりや、AIの台頭を受けUI・UXデザイナーを目指す方が増加傾向にある。
Webクリエイターの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月と比べて99%とほぼ横ばいの動きを見せた。引き続き即戦力となり得る人材の採用が主流となっている一方で、若年層のポテンシャル採用の動きも広がっている。
特に「Web(UI・UX)デザイナー」といった、マーケティング要素の強いデザイナーやディレクター関連の求人ニーズは各所で増加を続けている現状だ。
Webクリエイターの採用成功POINT
経験豊富なWebクリエイターを採用する企業が増えている。それに合わせて、採用の難易度も上がりつつある状況だ。
働き方に関しては、若手層からベテラン層まで多様な働き方を望んでいるケースが多く、自社でリモートワークやフレックス制度などが整っているのならこれらの環境面をアピールしていくと良い。
また、経験が多少不足していても、ポテンシャルを重視し、人柄や志向性、自己研鑽への意欲が高い人材を採用して育成する企業も少なくなく、さまざまな角度から人材を獲得していく構えを見せている。
一方で、クリエイターとしてのスキルに加えて、マーケティングの経験を身に付けたいという志向性も高まっているため、自社のマーケティングに関する業務内容や教育・研修体制がある場合は、積極的にこれらの魅力を訴求するべきだ。
即戦力採用の場合は、ミドル~シニア層で経験豊富なWebクリエイターを対象に含めて検討することも採用成功につながるだろう。
採用のプロが、どんな層を狙ってどんな魅力を打ち出すべきか、データをもとにアドバイスします。
サーバエンジニア
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比105%と増加
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比106%と増加
- 転職希望者の志向性をとらえた情報提供と接点を切らさないことが重要
サーバエンジニアの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2024年3月から5月まで上昇し続け、特に5月の登録数が大幅に増加する結果となった。
希望職種では、「インフラエンジニア」が64%、「社内情報システム(社内SE)」が16%となっている。続いて、「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」「営業事務・一般事務」の割合がそれぞれ4%となった。
転職活動を始めるに当たっては、「より高度な技術を身に付けたい」、「上流工程に関わりたい」、「年収を上げたい」といった前向きな理由が多い一方で、キャリアチェンジを視野に入れて活動を行う転職希望者も増加傾向である。
サーバエンジニアの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
DX推進の需要が高まっていることから、求人数は増加傾向にあり、これは年間を通じて上昇を続けている状態だ。
求人票の記載では、「設計構築などの上流工程に関われる」「仮想化・クラウド周りの経験を積むことができる」などといった訴求ポイントが有効である。加えて働き方や育成体制についての環境面でのアプローチができると、キャリアアップを求める転職希望者から応募が集まりやすい。
現在では、大手・中小のSIer、自社サービスを持つ企業やコンサルティングファームなど、さまざまな企業が採用を強化しており、リモート勤務が可能な環境を整えたり、採用時に提示する給与水準を引き上げたりするケースが目立ち、採用も活発化している。
サーバエンジニアの採用成功POINT
転職希望者の志向性としては、「上流工程に関わりたい」「クラウド系の経験を積みたい」といった要望が多く、求人票での訴求は転職後の活躍イメージを明確に伝えることが重要だ。
その一方で、「在宅勤務をしたい」「給与や働く環境が向上するなら転職を考える」といった環境面に言及したニーズも一定数ある。そのため「転職後はどのような業務に関わり、どのような待遇で働けるのか」という点を具体的に訴求する必要があるだろう。
そのほかにも「転職後のキャリアアップや市場価値はどうなるのか」「入社後のキャリアパスや教育制度、モデルケースはどのようになっているのか」といった情報も求人票などに盛り込むことや、オファー面談などを通じてミスマッチを防ぐことに努めるなど細やかな工夫も大事である。これらが意思決定の重要な要素となるため注力したい。
一方で、複数の企業から採用合格を獲得する転職希望者もいるため、差別化を図るためには上述した訴求ポイントのほかにも、採用候補者が欲しい情報を絶えず提供して接点を切らさないことも大切だ。
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転職希望者の意向をふまえてアドバイスします。
ネットワークエンジニア
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比107%と増加
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比102%と微増
- ポイントは「就業環境に関する情報の提供」「未経験者の応募条件緩和」「業務内容や保有案件把握」「採用したい人材及びスキルの明確化」
ネットワークエンジニアの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は、2023年12月に減少した後、2024年1月に増加し、2月に再度減少したが、3月以降は1月同等水準に戻った。全体として前期(2023年12月~2024年2月)に対して増加の傾向となった。
登録者の希望職種を見ると、前期(2023年12月~2024年2月)と同じく69%が「インフラエンジニア」を志望している。続いて、「社内情報システム(社内SE)」が13%、「営業事務・一般事務」が8%となっており、自身の経験やスキルを活かせるような転職を目指す方が8割強を占める結果となった。
実際の転職先では「インフラエンジニア」が57%を占めており、「社内情報システム(社内SE)」が24%、「業務系アプリケーション」が8%となっており、転職活動を続ける中で「社内情報システム(社内SE)」やIT職種内でのポジション転向を果たす転職事例も見られている。
このような傾向は2023年12月頃から顕著になっており、とりわけ「社内情報システム(社内SE)」がネットワークエンジニアの転職先候補として有力な選択肢の一つとなっている。
ネットワークエンジニアの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
同職種の採用ニーズは引き続き高いが、未経験領域の採用ハードルも上がっている状況である。しかし、未経験採用を本格化させている企業は、育成環境や制度が準備されているなど条件が整っているため、この傾向はこれから加速化していき、それに中小企業などが倣う形になりそうだ。
転職希望者は「キャリアアップ(クラウド/セキュリティ知見)」「年収など待遇面の改善」に加えて、「フルリモート」「一部リモート」といった働き方を希望するケースが多いため、こうした要望を叶えられる職場であることをPRするため、各社は求人票などに詳細な情報を開示している。
ネットワークエンジニアの採用成功POINT
ネットワークエンジニアの転職状況は、「最新技術」や「大規模案件」、「グローバル」などの要素に強く影響を受ける。
ま「どんな案件に携われるのか」「どんな技術を扱えるのか」などを訴求しつつ、「育成環境」や「入社後の現場配属への流れ」、「現場経験からのステップアップ」などを明確にすることが採用成功の秘訣だ。
また、同領域で未経験の転職希望者は、採用要件を見て応募を躊躇するケースも多いため、「資格保有者であれば経験不問」など、一部の要件を緩和する内容を求人票に記載し、応募につなげやすくすることも重要だ。
選考フェーズにおいては、対面面接が必須とする企業が増えているが、多くの転職希望者がオンライン面接を希望しているため、柔軟な面接環境の変更や選考フローの見直し、検討も行っていきたい。
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求人原稿に何を記載すべきかアドバイスします。
社内SE
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比109%と増加
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比102%と微増
- 「ワークライフバランスの実現」あるいは「給与・待遇面の改善」を訴求ポイントに
社内SEの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数の全体推移は、新年度に向けて登録者が増加していった結果、前3カ月間(2023年12月~2024年2月)と比べて増加傾向となった。
社内SEの領域はキャリアチェンジ(職種の変更)への希望が少なく、就業条件や環境改善を求めるといった転職活動を行う傾向にある。したがって決定職種別で見ても、「社内SE」が68%と、IT職種内での同職種転職事例としてはトップの数値となっている。
一方で、若いうちにSIerやSESなどで従事した経験のある層が、安定した就業環境を求めて社内SEに転職するというケースも徐々に増えつつある。
社内SEの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
社内SEの求人ニーズは増加傾向にある。事業会社では、業務改革や新規事業・サービス開発、社内システム、インフラ環境の安定稼働などのニーズが増え続けており、相対して求人数も増加傾向にあるというのが主な背景だ。
求人の傾向としては、即戦力採用とポテンシャル採用の2つの求人がメインとなっている。IT人材市場は売り手市場となっているため、「教育前提でのポテンシャル採用」の割合が増えていることも理由の一つである。
また、採用活動が成功している企業は、ポテンシャル採用を積極的に行っているか、高年収帯を提案しているかのどちらかであり、実質求人の2極化が進んでいると言える。
社内SEの採用成功POINT
社内SE転向への希望者は依然として多いが、ITエンジニア全体の採用ニーズも高く、獲得競争は激化している状況である。
転職希望者の目指すキャリアに合わせて、自社の事業戦略やDX戦略で実現したい「具体的な目標・世界観」「他社との差別化(競合優位性)」などを適切に訴求することが重要だ。
また、複数の企業を併願している転職希望者も多く、システムベンダーや自社サービス企業、コンサルティングファームなどから好条件を提示され、採用競合に負けてしまうといったケースも増えている。
社内SEを志望する転職希望者は、ワークライフバランスを重視して残業時間削減などの就業環境を求める傾向があるが、給与や待遇に関する要望も重要なポイントとなっている。これらの要望を把握し、適切にフォローして母集団形成や人材を獲得したい。
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セキュリティエンジニア
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比で98%と微減
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比102%と増加傾向
- 育成を前提にした採用枠拡大や詳細な業務内容の情報開示で応募を集める
セキュリティエンジニアの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
セキュリティエンジニアの登録者数は、ほかのITエンジニア関連の職種と比較して経験者の登録が少なく、直近1年の変動数を見ても規則性のない増減を繰り返しているのが特徴だ。ただし、数年前と比べるとセキュリティ領域で経験を積まれた方が、ステップアップを目指して同じ領域へ転職するという事例が増えているということもトピックとして加えておきたい。
上記を受けるように、現在では実際の転職先の決定職種は「セキュリティエンジニア」が64%を占めており、スキルと経験を活かして転職する方が多いことが分かる。
次に「社内情報システム(社内SE)」が12%と続いているが、これは転職希望者がクライアントワークではなく、所属する会社などのセキュリティ施策に携わりたいというニーズの表れだと言える。若手層のセキュリティエンジニアへの志望は徐々に増えており、セキュリティ業務への注目度は今後ますます高まると考えられている。実際に、セキュリティ以外の領域のエンジニアに対してセキュリティエンジニア職を提案すると、特に若手エンジニアからの反応が良く、キャリアの選択肢として検討する方も一定数いるという状況である。
セキュリティエンジニアの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
昨今のリモートワークの普及や大手企業の情報漏洩、サイバー攻撃の脅威などに対する危機意識の高まりから、セキュリティエンジニアを募集する企業は増えている。今後もポテンシャル層をターゲットにした求人が増加することは間違いないだろう。
最近では、セキュリティコンサルタント職においても、大手コンサルティング企業を中心に業務経験が浅い若手求職者の意欲を評価し、採用するといったケースも見られる。
また、社内SEのセキュリティ担当ポジションでも微経験のセキュリティエンジニアの採用が増えており、中途市場でのセキュリティ人材需要が高まっていることが伺える。さらに、資格取得や知識・意欲があればセキュリティ業務の実務経験を不問とする募集も一定数あり、企業内での育成や資格取得を支援する環境を整える企業が増えている。
セキュリティエンジニアの採用成功POINT
経験豊富なセキュリティエンジニアは転職市場において数が少ないため、自社の求める経験やスキルを持った人材を即座に採用することは困難であると言える。
ただし若手未経験や微経験者がセキュリティエンジニアを目指すケースもあるため、育成を前提とした採用枠の検討ができれば、人材を獲得できるチャンスは広がると言えるだろう。
業務内容ではSOC(Security Operation Center)業務やC-SIRT(Company SIRT)業務、セキュリティポリシーの作成など多岐にわたる領域がある。採用側はどのような条件や魅力的なキャリアパスがあるのかを訴求する必要があり、適切な情報提供が採用成功のカギとなる。
母集団形成のために、何をどう打ち出すべきか、データをもとにアドバイスします。
データサイエンティスト
- 2024年3月~5月の登録者数は、2023年12月~2024年2月対比106%と増加
- 2024年3月~5月の求人数は、2023年12月~2024年2月対比102%と微増
- 経験者・ポテンシャル層採用ともに業務の具体的な内容を訴求に反映する
データサイエンティストの登録者動向
対象:2024年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
2024年1月から3月にかけては登録数が減少していたがその後、2024年5月にかけて増加傾向に入っている。
希望職種別に見ると、80%の方が「データサイエンティスト」の継続を希望し、次いで「データアナリスト・データサイエンティスト・リサーチャー」、「社内情報システム(社内SE)」への転向を目指している。
実際の決定職種も50%が「データサイエンティスト」ととなり、次いで10%が「インフラエンジニア」および「データアナリスト・データサイエンティスト・リサーチャー」、6%が「社内情報システム(社内SE)」としてスキルと経験を活かして新たなキャリアをスタートさせている。
データサイエンティストの求人動向
対象:2023年12月~2024年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2023年12月~2024年1月期と比べて求人数は微増傾向である。
DX推進の影響により、事業会社や代理店などでもデータサイエンティストのニーズは増え続けているが、未経験者の育成枠を設ける企業は減少しており、データサイエンティストを目指すには「自己研鑽」「資格取得実績の有無」「SQLやPythonの使用経験」など、一定レベル以上の基礎知識や素養を求められる傾向がある。
データサイエンティストの採用成功POINT
データサイエンティスト経験者は、学生時代からデータ分析の知見を深めている場合や、業務内容に対する具体的な希望を持っていることが多い。そのため、求人票には業務内容(例:データクレンジングがメインなのか、提案まで行えるのか、など)やスキルだけではなく「取り扱うデータ数」、「対象の業界・分野」などについても明確に記載して求める人材を着実に獲得していく戦略が求められる。
しかし実際には、データサイエンティストと思い入社したが実はアナリストメインで分析に留まってしまったり、人材不足によりデータベースエンジニア業務を兼務していたりといった理由で早期退職となってしまうケースも少なくない。
だからこそ業務内容の詳細やポジション・組織におけるミッションを求人票や面接時にしっかりと明示していくことが必要である。それと共に、面接時は採用候補者からも質問してもらう機会を設けるなどして、ミスマッチのないポジションを探していくことが重要である。
また、未経験者やポテンシャル層へアプローチする場合、求めるスキルや知識、成長をサポートする体制などを具体的に記載することで、応募を獲得しやすくなる。
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※こちらのPDF版レポートは、経営者や人事・採用担当者の課題解決を手助けするWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズジャーナル)」byパーソルキャリアからダウンロードできます。
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